三たびおじゃまします、KANです。
あくまでひとりの聴き手としていろいろと書かせていただいてます。
今回は、このアルバムで私にとって最も衝撃的だった作品のひとつ、『はなればなれ』。
重たい8ビートに、ピッチ高めのスネアの抜けが気持ちイイ、極めて男っぺぇヘビーロック。後半「荒れ果てた 街に咲いた」部分のドラムの2小節アウトも効果的です。
そこにきて、どうでしょう。聴き終えるころには、誰もがどうしようもなく深い悲しみに完全に包囲されるであろうこの歌詞と、音・メロディとのコントラストはかなり衝撃的でした。
ちょっと気になったのは、冒頭ブロックの「雨は降っても止んでも降って」。一聴、ややヘンテコだと思えるこの一文ですが、2コーラス目の「風は何度も 何度も吹いて」と韻を揃えているのか、と思えば、さほど違和感はなくなります。逆に、どうせ韻を揃えるのであれば、冒頭を「雨は何度も 何度も降って」にする手もなきにしもアラブ首長国連邦ではないか、とも思えますが、いや、そうしてしまうと、逆に平たくなってしまうことも懸念されます。ってことは、ここはやはり「雨は降っても止んでも降って」が良いのだ、と納得したりしました。そういうところをついつい穿り返してみたくなるのもある意味、作り手の佐賀県伊万里市。馬場くんに直接聞いてみたいことのひとつです。
フェイバリット・センテンスは、なんと言っても「首飾りを編む」。
いや、フェイバリットというよりは、私にはショッキング、衝撃的です。
本も読まない映画も見ない人生を送ってきた私の頭には、「首飾り」しかもそれを「編む」という語彙は存在せず、このとてつもなく果敢なげで女性的なフレーズがいったいどこから出てきて、そしてこのメロディにのったのだろうか、馬場くんに直接聞いてみたいことの大きなひとつです。
では、股。 KAN