プライバシーはどこまで | baabapapa2のブログ

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田舎の老夫婦の年金生活です。

前回、認知症になった友人(Hさんとしよう。)のことを書いた。

 

元々は6人グループだった。

初めにNさんが40代で亡くなった。

乳がんだったが、NさんはHさんにだけ打ち明け、他のメンバーには言わない様に頼んでいた。

Hさんはそれを守り、私たちが知ったのは手遅れとなって病休に入ってからであった。

Nさんは死を前にして誰にも会いたがらず、私たちは見舞の花を送る以外はできなくて、次に顔を見たのは葬儀の時であった。

 

NさんがHさんにだけ打ち明けたのは、Hさんが同じように悪性腫瘍にかかり克服していたからであろう。

Nさんは「片足切断やむなし」と言われていたが、まだ実験段階であった高度医療(確か重粒子治療だったか?)と民間療法(薬草と念力パワー?)で、足の切断を逃れ仕事に復帰していた。

彼女は自分もHさん同様に乳房切断を逃れるべく、民間療法に高額を注ぎ込んでいた。

 

Hさんは「私は、病院治療も併用してたと言ったんだけどね。」と気まずそうに言いわけをしていた。

しかし、私はHさんの民間療法への傾倒ぶりを知っている。

「人にパワーを分けると、自分のパワーが上がる」と、私にもしきりにハンドパワーなるものを当ててきた。

(「効いた?」に「う~ん、よく分からない」と正直に答える私は、その後放置された)

 

 

今回、車椅子のHさんは施設に入所して、AさんとKさんにだけ連絡を取った。

Aさんは健康であり、きついことは言わない優しい性格で、ご主人の介護もしていた。

Kさんも健康であるが、ご主人は腫瘍が見つかり現在2度目のOP入院を心優しくケアしている。

Sさんは、本人が膝やらあちこちを悪くして集まりにもちょくちょく欠席する。

最後は、私である。

Aさんが言うには「貴女は健康で、未だに仕事を持ち、ボランティアもして、子どもが全員結婚して孫もいて何も問題がない人」だそうだ。

(そういえば、私以外は子どもを持てなかったり、未だに未婚の子どもがいたりする。しかし、そもそもそれは問題なのか?どんな人生でも。人生は人生だ。いろいろな人生を、自分の価値観だけでジャッジすることはおかしいと思う。)

 

Hさんは、自分のために動ける健康と病気を身近に経験したメンバーにだけ声を掛けたのだと思う。

 

私「でもね、私自身は何回も大病で入院OPしてるよ。夫も心臓OPを3回して体は弱ってて、薬なんて十数種類も毎回服用しているよ。全然、我が家も問題無しじゃないよ」

Aさん「知らなかった。貴女は、何も言わないから」

私「余分な情報と思って、私のOPは親にも子供にも言ってない。入院が伸びてバレたけど」

こんな、情報管理をする私はクール(‘カッコイイ‘ではない方の意味でね)に見えたらしい。

 

私はね、今までドクター検査指示の検査のたびに

「結果は自分だけに知らせてほしい」にチェックしていたの。

でも、今年は「さすがに、‘家族だけに‘にチェックしてくれないと検査できません」と医師に言われた。

 

年を取るという事は、自分のプライバシーを明け渡すという事なのかなあ?