切開リフトは今かなり進化していて、昔みたいに皮膚を強く引っ張るだけの手術は主流ではありません。学会論文を読むと、どこをどの深さで動かすかが結果を分ける時代になっています。表面だけ動かすと戻りやすく、不自然になりやすいので、今は中の構造をどう扱うかが焦点です。まず基本になるのがSMASという皮膚の下にある筋膜層です。ここをどう処理するかで術式が分かれます。下の表が代表的な切開リフトの違いです。
| 術式名 | 触る層 | 効果が出やすい部位 | メリット | 最悪のデメリット |
|---|---|---|---|---|
| 皮膚リフト | 皮膚のみ | フェイスライン表面 | 手術は軽め | 戻りやすい 不自然 |
| Extended SMAS | SMAS広範囲 | 下顔面 フェイスライン | 持続性が高い | 腫れ 技量差 |
| High SMAS | SMAS上方 | 中顔面 ほうれい線 | 若返り感が自然 | 神経リスク |
| Deep Plane | SMAS深層 靱帯 | 頬 口元 | 立体的 若返り | 難易度高い |
| Preservation | 必要部位のみ | 症例依存 | 腫れ軽減 | 長期データ不足 |
extended SMASやhigh SMASは、皮膚ではなく土台ごと引き上げる発想なので、引きつれにくく戻りにくいです。ただし剥離範囲が広く、術者の経験が結果に直結します。論文でも、合併症率は術者依存と書かれていることが多いです。
deep plane faceliftはさらに一段深く入り、靱帯を解除して頬や口元をブロックごと動かします。ほうれい線や中顔面の改善が強く、いかにも引っ張りました感が出にくいのが売りです。ただ最悪ケースでは神経トラブルや左右差が出るので、解剖を分かっていない医師がやると地雷です。
最近よく聞くpreservation faceliftは、全部剥がさず必要なところだけ動かす考え方です。deep planeやhigh SMASの要素を取り入れつつ、腫れや内出血を減らす狙いがあります。ただ新しい概念なので、長期成績はまだ積み上げ途中です。流行っているから安心という話ではありません。
首まで含める場合はdeep structural neck liftという考え方が出てきています。皮膚や広頚筋だけでなく、深部脂肪や顎下構造まで触るので輪郭はかなり変わります。その分、侵襲も管理難度も上がり、最悪は長引く腫れや違和感が残ります。
学会論文を通して一貫しているのは、最新術式が正解ではなく、症例に合っているかが全てという点です。
皮膚なのか脂肪なのか靱帯なのか、原因を外すとどんな術式でも失敗しますね・・。
選んではならない美容外科医の特徴
1 最新術式や有名ワードばかり並べて、デメリットや最悪ケースをほぼ話さない医師は危険
2 診察が短く触診や計測をせず写真だけで即決する医師は、適応を外す可能性が高い
3 修正や失敗例の話を避けて成功例しか出さない医師は、トラブル時に逃げがち
4 やたら同時手術を勧めてダウンタイムを理由に押してくる医師は管理力が足りない
5 若い年齢や直美で経験年数や症例数を具体的に出せない医師は避けるべし



