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失敗しないための美容相談所~整形ブログ・名医の条件・山口

全国美容外科の医師選びを解説中。
①症例写真が綺麗=技術が高いは間違っている
②美容外科学会には2種類ある
③選んではいけない美容外科とは

今回は、ハムラ法・切開リフトの開放靭帯まとめてみたいと思います。

ハムラ法(裏・表)は、目の下のクマや溝(ティアトラフ)を改善するための術式です。
経結膜脱脂だけでは改善できない部分のクマ取りを目的としています。
 
靭帯の種類 位置・役割 処理
Tear trough ligament (TTL) 眼窩内側(目頭寄り)の骨縁。強固なゴルゴライン溝の原因。 開放
Orbicularis Retaining Ligament (ORL) 眼窩中央〜外側の骨縁。段差の原因。 開放
Zygomatic Ligament (ZL) 頬骨エリア。ゴルゴラインの原因。 開放しない
 
※ミッドフェイスリフトまで踏み込む場合は、ハムラ法のアプローチからさらに下の ZL(ザイゴマティックリガメント) まで開放を行います。
 
ゴルゴラインの原因は、TTL、ORL、ZLの影響が相まって起こり得ます。
 
目の下のクマ治療、ハムラ法と靭帯の関係図
 
次に切開リフト(フェイスリフト)についても一応まとめておきます。
切るフェイスリフトはクマ取りを飛び越えて顔全体のたるみや輪郭を改善するための術式です。
 
靭帯の種類 リフティング部位 役割
Zygomatic Ligament (ZL) 中顔面・頬 頬の組織を固定。引き上げに必須。
Masseteric Ligament 頬中央部 咬筋とSMASを固定。
Mandibular Ligament (MML) 口横・フェイスライン マリオネットラインや口横のたるみ。
Platysma-auricular Ligament 耳付近 SMASの可動性を出すために開放。
 
これらの解剖学に精通している外科医でフェイスリフトなり目の下のクマ治療を行わなければ、適応ミスにつながります。形成外科専門医ではこうした 基本的な顔面靱帯の解剖は当然学んでいます。TTLやORL、ZLの位置関係は研修段階で扱いますので。ただ、精通レベルはディーププレーンリフトや拡張型ハムラを多く行っている医師ほど、実践レベルで理解が深いですので、そうした病院選びをお勧めいたします。  専門医=全員が高度美容リフトに熟達、ではありませんので。。

 

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昨今ディーププレーンフェイスリフト(切開リフト)が流行していますが、本当にここまでやる必要があるのか?

これについてはテクニカル的にSMASで止めるのか、Deep Planeまで入るのか。差は“引き上げる深さ”について理解している外科医選びが重要となります。まずスマスリフトとの比較をしてみたいと思います。

SMASとは何か

SMASは皮膚のすぐ下にある筋膜層で、表情筋と皮膚をつなぐ支持構造です。加齢でこの層が緩むと、頬が下がり、ほうれい線が深くなります。形成外科領域ではSMASの緊張低下が顔面下垂の主因の一つとされています。


SMASリフトの本質

SMAS層を露出し、縫縮や挙上で引き上げる方法です。
皮膚だけを引く昔のリフトよりはるかに理にかなっています。

強み
自然で安定。侵襲はDeep Planeより軽め。
文献では5年以上の持続例が多数報告されています。

限界
リガメントを広範囲に解除しないため、重度下垂では持ち上がりに限界があります。

 

SMASリフトとディーププレーンリフトの図解

Deep Planeリフトの本質

SMASの下、いわゆるDeep Planeで剥離し、皮膚・脂肪・SMASを一体で挙上します。

SMAS下層に 広範囲にretaining ligamentを解除するのが違いです。

強み
中顔面の持ち上げが強い。ほうれい線やゴルゴラインに効きやすい。
Aesthetic Surgery JournalやPRSでは、従来法より中顔面改善が強いとする報告があります。

リスク
顔面神経に近い層を扱うため難易度は高い。熟練度で差が出ます。


比較まとめ

項目 SMASリフト Deep Planeリフト
剥離層 SMAS上層 SMAS下層 Deep Plane
リガメント解除 限定的 広範囲
中顔面改善 中程度 強い
持続目安 5~10年 10年以上の報告あり
神経リスク 比較的低い 理論上高い
適応 軽~中等度下垂 中等度~重度下垂

 

術式名が同じでも術者ごとに処理範囲は違います。下の表は一般的傾向で絶対ではないですが参考になります。

 

リガメント SMASリフト ディーププレーン
Zygomatic retaining ligament 浅層線維を部分的に処理することあり 深層まで広く解除することが多い
Masseteric retaining ligament 一部解除することが多い 広範囲に解除することが多い
Parotid cutaneous ligament 多くは温存か軽度処理 症例により解除
Mandibular retaining ligament 多くは温存または軽度 症例により部分解除
Malar septum 通常は大きく触らない 可動化のため処理することあり

 

一言で言うと

・SMASは選択的部分解除
・ディーププレーンは中顔面ブロックを動かすための広範囲解除。

骨切り後のたるみとの関係

若い方でも輪郭3点や両顎手術後に切開リフトを行うケースがあります。

骨切りでリガメントを剥離している場合、支持が弱くなっていることがあります。
このケースではDeep Planeの方が理論上適合しやすい症例もあります。


切開リフトの執刀医選びの結論

オーダートリートメントを防ぐためにも、SNS美容外科医によるディーププレーンフェイスリフトのゴリ推しを避けてください。

軽~中等度ならSMASで十分な場合が多いです。
中顔面が落ちている、法令線が構造的に深いならDeep Planeが選択肢になります。

ただし、術式より重要なのは“その術式をどれくらいのクオリティで、何例やっているか”。
ディーププレーンフェイスリフトは流行りで選ぶ手術ではありません。流行より経験値が大切ですし、医師選びをする上でも技術差が露骨に出ます。

 

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最近よく聞く「年齢とともに鼻が大きくなった」これは支持の低下と骨の変化が重なって鼻が大きくなってしまったケースが多いです。まずは原因構造ごとに整理してみます。

 

加齢で鼻が大きくなる原因と美容整形

 

要素 何が起きるか 見た目の変化 年齢傾向 文献背景
軟骨支持低下 鼻尖軟骨や支持靭帯がゆるむ 鼻先が下がる 長く見える 40代以降 鼻尖支持の加齢変化はAesthetic Surgery Journal等で報告
皮膚弛緩 弾力低下 皮膚がたるむ 鼻先が重たく見える 40代以降 皮膚弾性低下は形成外科一般知見
骨萎縮 上顎骨や鼻基部の骨量減少 相対的に鼻が突出して見える 中高年 顔面骨萎縮はPRSなどで加齢変化として報告
筋肉変化 鼻下制筋の影響が目立つ 笑うと鼻先がさらに下がる 年齢問わず 表情筋解剖学で記載あり
脂肪減少 周囲軟部組織が痩せる 鼻だけ目立つ 中高年 顔面脂肪減少の加齢報告あり

 

鼻そのものが急に大きくなるというより、支える構造が弱り、周囲が痩せ、相対的に目立つのが本質です。特に軟骨支持低下と骨萎縮の組み合わせが、縦方向の長さ感を強調します。だから単純に高さを足すだけでは解決しないことがあります。

どの層が原因かを見極めないと対策はズレます。加齢鼻は構造の問題です。

 

鼻デカの整形による修正方法ですが、原因ごとに対策法が変わります。

 

軟骨支持低下→鼻尖形成 ストラット法 鼻中隔延長

骨萎縮→どうしようもできないが骨委縮を防ぐためにテノールを定期的に(気休め)

筋肉の影響で笑うと下がる→ 鼻下制筋ボトックス

皮膚の肥大化→イソトレチノイン(気休め)、小鼻縮小や鼻尖縮小

 

それぞれの執刀医選びのご相談はお気軽にどうぞ。

 

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