形成外科専門医でない美容外科医による鼻整形で「機能障害(特に鼻閉)」が起こるケースは、近年非常に増加傾向にあります。
とくに「アップノーズ(鼻先上向き)」「鼻先極細化」「過剰な鼻尖縮小」など審美を優先した過剰デザインが、機能性(呼吸・構造安定性)を犠牲にしていることが問題です。
以下に、機能障害の原因・メカニズム・修正方法を体系的にまとめます。
❌ 審美偏重手術で起こる「鼻閉(びへい)」の主な原因
| 原因 | 概要 | よくある術式例 |
|---|---|---|
| 🔹 鼻中隔延長で軟骨を垂直に立てすぎ | 鼻孔の通気スペースが狭くなる/潰れる | 鼻中隔延長(自家肋軟骨 or 耳介軟骨) |
| 🔹 鼻尖を細くしすぎて内側壁が癒着 | 鼻翼軟骨が内側に寄りすぎて空気の通り道を閉じる | 鼻尖縮小術(糸で縛るタイプ) |
| 🔹 ノストリルシルの処理不良 | 鼻腔の入り口が塞がる/狭くなる | 鼻孔縁拳上・鼻翼縮小術の失敗 |
| 🔹 スプレッダー構造を壊した | 鼻骨と軟骨の接合部が不安定になり吸気で潰れる | 鼻筋の高さ調整に失敗したケース |
| 🔹 移植軟骨が突出して鼻腔を塞ぐ | 延長軟骨や鼻柱軟骨が鼻腔に侵入し空気流路を妨げる | 鼻中隔延長、鼻柱基部移植など |
👃 鼻閉の具体的なよくある訴え
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「片側だけ息が通らない」
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「寝ていると口呼吸になる」
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「鼻から吸うと“ヒューヒュー”音がする」
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「鼻の奥が圧迫されているような感覚」
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「術前は通っていたのに、術後から息苦しい」
🔧 鼻閉の主な修正方法と考え方
| 方法 | 説明 | 適応ケース |
|---|---|---|
| ✅ スプレッダーグラフト | 鼻中隔軟骨を鼻筋(内側鼻弁部)に沿って移植 → 鼻腔の内径を広げる | 鼻中隔延長で狭くなったケース、呼吸時に潰れる人 |
| ✅ アラーバットン/バットングラフト | 鼻翼の内側に軟骨で支えを入れる → 吸気時の鼻翼の潰れを防ぐ | 鼻尖縮小・鼻翼縮小後に鼻がへこむケース |
| ✅ 延長軟骨の一部切除・再配置 | 延長軟骨が鼻腔内に出っ張っている場合に削る・再配置 | 鼻中隔延長術後の鼻腔内圧迫 |
| ✅ 糸の抜去(鼻尖縮小) | 鼻尖を寄せすぎたことで鼻腔が狭くなっている場合は、糸を抜いて緩める | 糸で鼻尖を縛るタイプの手術での呼吸障害 |
| ✅ 鼻孔縁形成術の修正 | 鼻の入り口自体が小さくなっている場合、皮膚や軟骨を再配置して広げる | 鼻翼縮小・鼻孔縁拳上後の鼻閉 |
⚠️ なぜ形成外科専門医の知識が重要か?
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 🧠 機能解剖学の理解が深い | 鼻の空気の流れ、軟骨構造、筋肉・血流の関係に精通 |
| 🛠 術後の機能再建が可能 | 単に見た目を直すだけでなく、呼吸機能まで改善する術式を選択可能 |
| 📷 CTや内視鏡による評価ができる | 鼻腔内の通気状態を画像で確認してから修正計画を立てられる |
審美のみを追った手術(特にアップノーズ、過剰な鼻尖縮小)は、呼吸という機能性を犠牲にしやすいです。修正には高度な技術と機能再建の知識が必要であり、形成外科専門医レベルの医師でなければ困難ですし、鼻閉は見た目だけでは判断できないため、CT・内視鏡・診察による評価が不可欠となります。
必要であれば、鼻閉の修正に強い形成外科専門医(例:スプレッダーグラフト・アラーバットンの名手)や、CT撮影・鼻腔評価まで対応可能な国内の医師のリストアップも可能です。

