成長を止めないために | 工房長のぼやき

工房長のぼやき

チームスチームパンの工房長、安達俊信の日々是之。
思いついたことをカタカタ書いています。

人の成長はいつ止まるのか。


身体的な成長は、

20歳になる前に止まります。


精神的成長も二十歳を越えたあたりから、

緩やかに平行線になると感じる人が多いようです。


個人的に思うのは、

その人が諦めてやめたとき、

成長は止まると考えています。



俳優の先輩であり、

師の1人である北見敏之さんは、

山崎努さんを先輩に持ち、

その背中を見て来たからこそ、

今でも稽古を重ねられます。


稽古に付き合わせてもらって、

北見さん以上の稽古量をする人を

未だに見たことがありません。


「台詞百遍」を地でいく北見さんから多くを学び、

質、量共にまだまだですが、

不器用ながら真似してみたら、

全く知らない世界を見ました。


30歳を越えて、俳優として、

「さぁ、どうしたものか」

と思っていたところ

一気に自分の成長を感じました。


そういった経験を各所で話しますが、

具体的な練習方法を伝えても、

真似する人はなかなかいません。


「なぜだろうか」と考え、

「遊びがないせいだ」

という結論を出しました。


本番が迫っている中では、

これまで自分のやって来た方法で進めた方が、

予想できる結果を得られます。


「これがいいよ」と言われたからといって

路線変更して、大事故になったら大変です。


しかも、

一朝一夕で変化を感じられないため、

即効性がないとわかるとやめてしまう。


だから、遊びが必要だなと

考えています。


遊びの中であれば

成功失敗関係なく

思いっきり、何度もできます。


思いっきりやることで、

失敗した時は反省点を導き出し

次に活かします。


成功すれば、それが自信となり、

次には、その成功をベースに

これまでと違うアプローチで

やれるようになります。


遊びは大切だから、

だから、大人でも遊びましょう!


と思うのですが

時間がないので

これはできないのが実情だな

と思います。



じゃ、どうするか?


活路は

ワークショップや研修になってきます。


しかし、ワークショップや研修に

ただ出ているだけでは意味がありません。


普段からやっていること

仕事でもなんでも、

全力で取り組むことができているかが

問題です。


人間は器用ではないので、

「こちらは手を抜いて

これには力を入れる」

というのが難しいです。


日常の習慣に引っ張られてしまうため、

舞台上で、日常を全力で生きている人の芝居は

よくわかります。

仕事を全力でやっている人もわかります。


うまいワークショップや研修講師だと、

受講者がわからないように

主体性がある行動としてうまく動かしてくれ、

いつの間にか全力を出せたりすることもあります。



そんな、ワークショップや

研修の機会に脚本では出くわすことなく、

なかなか全力が入らない脚本に苛立つ日々が続き、

頭を悩ませておりました。


「全力」とは、

僕が言う場合、

主体性を持って、

能動的に動いてやる

ということです。


全力で取り組めないとき、

その原因は?



環境なのか

人なのか

そもそもの目標や手段が間違っているのか。



脚本は、ココ何年も頭を悩ませてきました。


全力で書くための試行錯誤が

何年も続いています。


絶えず全力の人は老いはせず、

何歳でも若々しいですが、

悩み続けて脚本を書いてるので、

歳をとっただろうな

と思っております。


しかし、追い続けていれば

全力で書ける本がいつの間にかできるもの。


まだまだ上はありますが、

自分の今の位置からは

確実に抜け出した実感が

去年の「3々9扉」からあり、

いよいよ長編へ。



いつまで走り続けられるか。

と考えた時期もありました。


お金がなくなった時、

体が動かなくなった時、

目標に達してしまった時、

やめてしまうのか?


なんて。



全力を続けている限り、

必ず別な道があり、

それは今までの自分では

気づけなかった道。


と言い聞かせ、

自分が見つけられなかった道は、

人から教えてもらうしかない。


と覚悟を決めて

いろいろな人から話を聞いております。


人に恵まれて、

今年の秋の公演は、

全力で向かう作品ができそうです。


全力で走りながら

人からの教えも忘れずに

全力でこれからもやっていく。


そんなことを思う5月がもう終わりです。