長くやっていることは、
幸か不幸か、
どちらだと思いますか?
長く俳優をやると面白いことが起きます。
というのも、色々な人が繋がってきて、
この人とこの人は、この人と繋がって、
この人はこの人と……など、
とても面白い人間相関図の出来上がり、
意外な繋がりも見えてきたり。
いろいろな人が、
色々なところで仕事し、
色々な経験から、
いろいろな影響しあって、
出来上がる様々な作品。
俳優は、決まった現場より、
早い回転で色々な現場をまわり、
現場の数だけ人と関わっていきます。
毎回の人もいれば、
一度しかすれ違わない人、
10年経って久々にすれ違う人も。
希薄な関係のようにも思いますが、
その分、1回ずつを大切に。
次はいつ出会うかわからないから。
次に会った時に、
より深く関係を作るために。
また、長くやるには、
環境が許さなければなりません。
どう自分で環境を整えていくか。
家族もそうですし、
自分の経済的な面、
自分の体調面で、
場合によって、許されないことが増えます。
若いうちは駆け抜ければいい。
自分も、まわりも無理ができるから。
歳を重ねると、自分だけでなく
まわりが許さなくなることもある。
よくよく肝に銘じておきましょう。
そして、長くやるには、
やっていることが好きであることが大切です。
好きってなんだ?
やっていることに、
体重をしっかり乗せることができたなら、
それはもうベタ惚れなこと。
これをやり終えて死んでも構わない。
これをやりきらなかったら引退だ。
そう思えるほど、体重を
しっかり乗せられるなば、
とても幸せなことです。
そんな作品を作る。
鋭意努力中です。