ルームスタイリストの
稲村信子です。
箱はとっておきますか?
モノを買った時に入っている箱です。
私はほとんど捨てます。
家じゅうの収納庫を見てもありません。
とっておく発想がそもそもありません。
あっ、夫が持っているビデオやカメラなどの
箱はありますけどね。
以前「捨ててもいい?」と聞いたら
「いや、とっておいて」と言われ
「なぜ?」とさらに聞いたら
「いるから」と。
これ以上言うと険悪な雰囲気になりそう
だったのでそのまま放ってあります。
少し前になりますが“開かずの間”を
何とかして欲しいとの依頼を受け
伺ったお宅があります。
その部屋には書類や本、そして衣類が
大量に山積みされていました。
扉が閉まらないほどぎゅうぎゅう詰めの
クローゼットもあります。
まずはこの衣類から整理しましょうと
手を付けたら、奥から出てきたのは
大量の箱でした。
お子さんが使っていたおもちゃが
入っていた箱です。
すごい量。
なぜとっておくのかと聞くと
「売るときに必要だから」だそうです。
箱があった方が高く売れるそうで、
そのために何年もとっておいてあるのだと
言います。
「捨てるのではなく手放す」
それを実践しようとしているお客様。
必要な人が使ってくれるのはいいことです。
でもそのためにクローゼットの一部を
占領されてしまっていることに
どうしても違和感がありました。
お子さんもすでに使わなくなったおもちゃ。
そろそろ売ったらいかがですか?と聞くと
「時間がたてばより高く売れるから」という
返答。
でも、本音はというと
「ちょっと面倒くさい」そうです。
面倒くさいという事実をより高く売れると
いうことにすり替えて、現実と向き合おうと
しない。
ご本人が一番わかっていることだと思います。
売ることを前提としてモノを買う。
でも結局何もできず部屋がモノで
埋め尽くされている状況です。
どうしようもできなくて外部に助けを
求める。
当然料金は発生します。
何だか本末転倒のような気がして
なりません。
売ることを前提としていたら
モノの価値を存分に楽しめないと
思いませんか?
いつか先のことではなく
「今」をどう過ごしたいかが大切です。
箱は捨てる。
そう自分の中で小さなルールを
決めればやがて慣れます。
今までの習慣もあって最初は罪悪感も
生まれるでしょう。
でも、慣れます。
気持ちを切り替え、箱や書類など
大量処分したところ、開かずの間から
少しは前進しました。
気持ちの切り替えはなかなか難しいかも
しれませんが、私に向けてくれた笑顔は
とても素敵でした。
自分が部屋でどのように過ごしたいのか
どうしたら心地良いのか。
自分とちゃんと向き合い
自分を大切にしてみませんか?
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