こんにちは、高萩徳宗です。



17日にホノルルマラソンから戻り、
翌日に福岡へお邪魔して講演のダブルヘッダー、
戻ってすぐに火曜日から木曜日まで和歌山県の

熊野古道をお客様と旅しました。

NHKのてくてく街道歩きでも紹介されましたが、

世界遺産に指定されてからはますますメディアでの

露出が多い熊野。

映像で紹介されるのは山深い険しい「古道」を息を

切らしながら登る姿ばかりです。



★究極の旅行代理店と呼ばれて ~高萩徳宗の毎日ニッポン横断~



すると、

お体が不自由な当社のお客さまはそのテレビを観ながら、


「私には絶対に無理だわ」と諦めてしまうのです。


そう、
旅を諦めている方の為にベルテンポがあるのです。



●熊野古道を五感で旅しました




まず、疑ってかかるべきは


「古道を山深く分け入らないと、熊野ではないのか。」

「そもそも熊野の魅力とは山歩きなのか。」


よし、いつかまずはロケハンを実施するぞと思っていたら
何と和歌山県観光連盟様から田辺で講演のご依頼を頂く

幸運に恵まれました。


(熊野市は三重県ですが、熊野本宮大社があるのは
 和歌山県田辺市です。)


私は講演の前日に南紀白浜空港に降り立ち、
三重県熊野市役所に勤める友人の案内で、

和歌山県の熊野を旅することが出来ました。


まだ冬の寒かった頃です。


「どこかみたいところ、ないですか?」


友人のNさんの質問に私は答えました。

「Nさんが連れて行きたいところへお願いします。」

あ、下見に行くとブログに書いたら、別の友人から

「『高萩さん、熊野へ行くなら大斉原(おおゆのはら)もいいですよ』
とメールが来たので、その大斉原とやらもお願いします。」

と、ひとつだけリクエストをあげて後はお任せしました。


私の思考を良くしっていらっしゃるNさんは、
私をまず限界集落に連れて行きました。


熊野古道の入口にある「中辺路(なかへち)」と言う集落です。

ここにある不思議な宿「天空の宿たかはら」を見せたいと。


全8室のこぢんまりした宿は私のド・ストライクゾーンでした。



この時、実は大雨が降っていたのですが、

その雨が気持ち良い。


不思議な感覚は、屋久島で浴びた雨と同じでした。


雨が降ると、人間は五感のスイッチがONになります。
(と、私は思っている)

お天気が良いと視力に頼りがちですが、
雨が降ることで湿度、気圧、さまざまな要素が体に

ダイレクトに何かを呼びかけます。


「次は、ここへお客様と来たい。」


そう決断するのに時間はかかりませんでした。


熊野の本宮大社も、

速玉大社も、車椅子でも大丈夫だと確認。
(本宮は正面には100段を超える階段がありますので注意)

そして、友人が進めてくれた大斉原も、

私の五感を捕えました。


この時の講演では、このわずか1日の実踏を元に

リアルなお話しをさせて頂き、観光関連に携わる方々と

意思疎通も図れました。

講演の最後に


「次はお客さまと再訪させて頂きます」


と約束して和歌山を後にしました。


それから10か月後。


お客さまの賛同を頂いて、その約束が果たせました。


NPO法人で観光ボランティアを運営されている方に

現地での案内をお願いしたら、何とこのボランティアの方が、

田辺で開催された私の講演を聞いて下さっていた方でした。

偶然のご縁に驚きです。


ところで、車椅子や杖で熊野が旅出来たのか?


いや、実は車椅子とか杖とか、高齢者であるとか、
そう言った視点はこの旅の本質ではなくなってしまいました。


実際に五感で旅をしてみると、こんな感じでした。


視覚…緑に囲まれた3日間で視力が良くなった気がします。
   日の出を拝み、夕焼けを見ました。
   土地の人の笑顔に癒されました。
   宵の明星、明けの明星もみごとでした。

聴覚…川のせせらぎ、木々の触れあう音、風の音。
   聴覚がとても敏感になったような気がします。
   土地の人との会話に親しみを感じました。
   速玉大社の本殿前の鈴の音、シャリンシャリンが耳に残ります。
   3日目の法螺貝の音色は忘れられません。

味覚…海の幸、山の幸、美味しい水、空気を満喫しました。
   個人的にはたかはらの水が絶品でした。まろやかで柔らかい。
   N森さん差し入れのかりんとう饅頭、旨かった。
   Hさん差し入れの自家製みかん、田舎のなつかしい味がしました。
   あのみかんの味は東京では買えません。

嗅覚…森の木立の中でどれだけの香りを嗅いだことでしょう。
   神社やお寺での御線香の香りも印象に残っています。

触覚…木々に触れ、坂や階段では人と人が手を繋ぎました。
   大木に肌を寄せ、エネルギーを頂きました。

第六感…どれだけ多くの神さまに背中を押して頂いたか、
    私たちを歓迎して下さっているのを肌で感じました。


バリアフリーかどうかを事前にチェックし、

旅程の安全を担保するのは
私たちとしては当然の使命です。

でも、そこに目を奪われるのではなく、

お客さまが主体的に旅を楽しむ為に必要な要素は

何かを、

五感で察する力を私たちは持つ必要がある。

この旅で改めてそのことを確認させて頂きました。


お客さまは日に日に元気になり、


「車椅子がいらないと言えばウソになるが、歩けと言われれば歩く。」



などと軽口を言い出す方もいました。

関係者全員が力を合わせて、この旅を創りあげた印象です。


お力添えを頂いた皆さま、本当にありがとうございました。

一年の締めくくりを素晴らしい旅で終わることが出来ました。


旅の記録、画像をアップしました。

ぜひご覧ください。

★熊野古道はバリアフリー?熊野3社巡礼の旅
 http://ameblo.jp/b-free/entry-10747646337.html



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 ホノルルマラソン 来年、行くぞ!と思っちゃった方。
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 ベルテンポではJALパックさんのご協力を頂き、
 2011年12月10日(土)から12月16日(金)までの

 5泊7日で企画します。


 ホノルルマラソンは12月11日(日)午前5時スタートです。


 フルマラソンも、10キロウォークもどちらもOKです。

 →こちらからどうぞ info@beltempo.jp

★ホノルルマラソンの旅のようすと画像をご覧戴けます。
 http://ameblo.jp/b-free/entry-10739709207.html