私は公共輸送機関で、もっともユーザビリティの高い乗りものは
タクシーだと思っています。
タクシーは、本当に便利な乗り物です。
経営者の方や働く人が、そのことをしっかりと認識すれば、
もっと社会的なステータスが上がるのに、といつも思います。
経営者や働く人が、
自分たちは誰の役に立っているのか、
誰が自分達を正当に評価し、真に必要としているのか。
を認識して、
そのことを明確にすればサービスの質は更に高まります。
●暴言に耐えるための研修
最近、朝早くに出発する出張の場合、羽田空港までタクシーを
使うことがあります。
先日、久しぶりにサービスの評判が良いといわれるM社を
使ってみました。
紆余曲折ありながらも、業界に風穴を開けた会社です。
乗務員さんと道すがら色々お話をしていたのですが、
今、東京にはこの会社のタクシーが200台程あるそうです。
まだまだ、ニーズに応えきれる台数ではありません。
私 「会社はどうして、車をやさないのですかね?」
乗務員さん「研修で8割が辞めてしまうのです。」
軍隊式の研修がこの会社では有名です。
大声で挨拶の練習をしたり、精神的に追い詰めて行くような
研修もあるそうです。
私もそのようすをテレビで見たことがあります。
私「どうして、あんな前近代的な研修をやっているのですか。」
乗「会社が言うには、相当理不尽なクレームにも耐えられる
忍耐力をつけるためだそうです。」
その後、空港までの道のりで聞いたお話では、
確かに常識を疑うような乗客というのは決して少なくはないらしく、
あきれ返るような話をいくつも聞きました。
プロとして忍耐は必要でしょう。
でも、私たち利用者がタクシーの乗務員に求めることは、
・安心して乗れること
・信頼できること
・安全であること
の3点に尽きるのではないでしょうか。
いくら軍隊式の研修を乗り越えて来た方でも、
道を知らなければ話にもなりませんし、
怖い運転をされてはリピートしたくもありません。
予約したい時に、きちんと予約が取れる利便性も重要です。
でも、会社では「最悪の乗客」をベースに研修が行われます。
●クレームを消すためのサービス
利用客側からみると、この考えは明らかにおかしいと感じます。
悪意のある客や、質の低い客に対処する能力を備えることに
エネルギーを注ぐのではなくて、リピート客の利便性を高める
ことに会社全体のエネルギーを注ぐのが本来の姿です。
クレーム対応やクレーム客、暴力客に対してのスキルを身につけるのは
会社のリスクマネージメントの分野での話。
リスクマネージメントとサービスは絶対に分けて考えてください。
生活ストレスからでしょうか、最近は悪質な利用客も多くなっている
ようで、対応に苦慮されている方も多いとお察しします。
そんな時代だからこそ、お店や会社のファンである「本当に大切な」
お客さまの方をしっかりと向けるよう強く意識をしましょう。
強く意識をしないと、わがまま客に振り回されている間に、
大切なお客さまに寂しい思いをさせてしまいます。
それはお客様はもちろん、お店や会社にとっても良くないことです。
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