骨盤底筋という筋肉をご存じですか?
最近、生涯のQOL(生活の質)に大きく影響する筋肉として
クローズアップされています。![]()
骨盤底筋とは、身体の前面の恥骨と後面の尾骨の間をつなぐハンモック状の
薄い筋肉で、膀胱、子宮、直腸など骨盤内の臓器をお腹の底から支え、
排尿、排便などをコントロールする重要な働きをしています。
トイレを我慢するときに、きゅっと締めるあの筋肉です。![]()
出産、運動不足、加齢、肥満などが原因で骨盤底筋が緩み
女性では現在30歳以上で4人に1人の方が、失禁など泌尿器科系の
悩み を抱えていらっしゃるといいます。
症状がひどくなると、外出やお洒落もままならず、引きこもりがちになり、
精神的にも悪影響を及ぼします。![]()
泌尿器科医など専門家は、40歳になったら症状が無くても、
地道な骨盤底筋トレの開始を奨励しています。
骨盤底筋は泌尿器科の面からだけでなく、
正しい姿勢のもとになる、強く、しなやかな体幹をつるためにも、欠かせない筋肉です。
(体幹・・四肢を除いた胴体)
体幹のインナーマッスルは、言わば天然のコルセットみたいなもの。![]()
胴回り、下腹をスッキリさせるだけでなく、
内臓や骨格を あるべき位置に戻し、それぞれの機能を高めます。
骨盤底筋は、不安定な骨盤を安定させ、
その天然のコルセットを下から支える重要な役割を果たしているのです。
クラシックバレエでは重力に反して軽やかに踊るため
「身体の上体の軸を引き上げる」
「下腹を引き上げ背骨に近づける」
「おしりを締める」
などなど・・・昔から(?)指導者によって様々に表現されてきました。
これは、骨盤底筋から始まる骨盤内のインナーマッスルを引き上げを
誘導するものです。
バレエだけでなく、あらゆる舞踊、武道、スポーツにおいて、
内臓をタイトに仕舞い、骨盤を安定させ、重心移動をスムーズに行う事が
パフォーマンスを上げるために不可欠なのだと思います。
知れば知るほど 奥深い骨盤底筋の力。
女性のみならず、骨盤底筋を健康に保ち、
生涯のQOL、人生の底力をキープしたいですね。![]()
次回、骨盤底筋トレーニングとして、
私のボディコンディショニングクラスで行っている、呼吸法をお伝えします。