ボス・リズ:本来の目的を見失ったまま、正義感だけ出ちゃう人。 | マイノリティのお話

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ずっと人前で自分を出せない、自分でいてはいけないのだと思ってました。カウンセリングを受けたら、育った環境に原因がある事がわかりました。

私以外全員ASDだった。

ASDについて勉強したら、今まで見えてなかった事が見え始めた、そんなブログです。

最近、ボス・リズが面倒くさい事を言い出し、「やだなぁ」と思いながら、その説得をした話。

 

うちの会社は、ZoomやMS Teamsなどのリモート会議ツールを使ってミーティングをする事が多い。そもそも大きな会社だし、拠点があちこちに散らばっているので、いろんな国のオフィス、あるいは家からミーティングに参加する人が多いのだ。で、リモート会議であがってくる「カメラはオン?オフ?どっち?」論争。リモート会議が当たり前になった今、今更この論争、いる?というぐらいの感じである。

 

多分、コロナ期ぐらいに上がっていた論争、みんな覚えていると思う。

 

「会社で会議をするのと当たり前に、カメラをオンするべき!」「いやいや、全員がカメラで写されるのが心地よいわけじゃないんだから」「でも、相手の顔や表情が見えるのと見えないのとでは、コミュニケーションの質が違うんだから!オンするべき!」「いやいや、オンを人に強要するのはおかしい!オフにする自由もあるべき!」「オンにする事で、相手に対して好印象を与える事が出来るし、発言に責任感が出てくる。オンにすべき!」「いやいや、特にグローバルな企業だし、家から仕事してる時はメイクもしてないし、クライアントじゃない場合には、別にいいでしょ」

 

 

これ、結果どこに落ち着いたかなーと思ってたけど。まぁ、そうよな、という内容だと思う。

 

 

「カメラをオンにした場合のメリット、オフにした場合のデメリットを理解した上で、臨機応変に」

 

 

こういう論争の答えって、そうよね。白黒なんてつかないのよ。だって、その場その場、その人その人、会社、組織、仕事内容、シチュエーションや立場、そのミーティングの目的によって全然違うんだもの。「臨機応変に」で最後まとまる。まぁ、当たり前の亊。

 

でも、この論争の戦いをまだ一人続けている人がいる。わがボス・リズである・・・。

 

 

リズ:Sango、カメラをいつおオンにしてくれる?

私: できる時にはそうしますが、シチュエーションによってオフの場合もあります。

リズ: でも、オンにした方がいいわ。

私: オンのメリットもありますし、そうじゃない事もあるので。シチュエーションによって、臨機応変に対応しますね。

リズ: でも、オンにした方がいいのよ!私はあなたの表情を見たいわ!

 

私:・・・さっきのミーティングの事、おっしゃってます?さっきは、私、パワポの画面シェアしてましたよね?パワポの画面シェアしながら、カメラをオンにすると、Wifiの接続が良くない事が多いので、シェアする時にはオフにしてます。

リズ: じゃあ、オフィスに行けばいいじゃないの!

私: 今、朝の7時です。オフィスまで1時間半かかります。カメラをオンするために、朝5時に家を出るというのは、きついです。

リズ: でも、あなたの表情が見えないじゃない!

私: 表情は必要ないです、私のパワポをシェアしているので、そのパワポの中身にフォーカスしてほしいです。私の表情ではなく。

リズ: でも、ミーティングにカメラをオンする利点がある事は知ってるでしょう?

 

 

 

このあたりで気が付いた。あ、間違えた。「あ、ハーイ」とだけ答えて、次の2・3回オンにして、あとまたオフにしたったらよかった・・・と。

 

 

カメラは「オン!」「その方がよい!」とだけ考えて、それを押し通す。一度こうと決めたら、それが絶対正義。他のシチュエーションは関係ない。それが、リズなのである・・・。そして「はい」以外の返事は一切受け付けない。くっそ面倒くさい事になってしまった。

 

 

私: 次からがんばりまーす。じゃ、議題にはいりましょうか。

 

 

慌てて、適当な返事をして、次の議題にうつった。

 

 

正直、カメラが絶対オンの理由、様々だと思う。本当に、メリットもあればデメリットもある。

 

 

面接や、一対一でのミーティングの時、あるいは、自分の発言を相手に印象付けたい時、クライアントなど説得したい時には、絶対にカメラをオンにして、きちんとカメラを意識した方が好印象だし、メリットはある。

 

でも、例えば、それがどうしてもできない環境で、家から半パジャマ状態でもミーティングに出ないといけない時、どうしても子供をあやしながらだったり、家事をしながらだったり、自分が発言する必要のない状態えのミーティングであれば、オンにする必要もなかろう。むしろ、その状態でオンにされても「え?あの人、何しとるん?」となるので、オフの方がメリットが高い。

 

さらに、パワポに注目してもらいたい時に、自分のカメラをオンにして自分に注目させるのも、なんだかちょっとズレる気がする。もちろん、パワポ+自分のボディーランゲッジや表情をくみ取ってもらいたい場合や、自分がプレゼンする内容に責任感や重みをもたせたい時にはカメラをオンにして、ボディーランゲッジを上乗せしたいが。そうじゃない場合・・・カメラはいらない。

 

例えばあけれど。ズーム会議でかなりの大人数がカメラをオンにしている時。画面で見ると、パワポ資料+カメラをオンにしていいる人数分の画面が小さく表示される。私はこれだと完全に気が散ってしまう。いや、むしろ、パワポ資料+そのプレゼンターのカメラ画面だけでも、気が散る。

 

ADHD気質だなぁと思うのだけれど。本来、耳から入る情報が弱いので、目から入るパワポ資料に集中したいのに。話しての大げさなボディーランゲッジや、他の人たちのカメラに目が行ってしまい、フォーカスが逸れてしまうのである。

 

特に、大人数で知らん人が居たり、その人が動いたりすると「あれ?どこ行くの?」「あの人誰だろう」「へー、あんな服きてはるねや」など、どうでもいい亊にフォーカスが散ってしまい、パワポとその説明が頭に入らなくなる。さらに、自分がカメラをオンにしている時には、自分がどう映っているかも気にしないといけないので、さらに、さらに、集中できない。

 

 

それらを組み合わせた上で、私はカメラをオンにしたり、オフにしたり、その場のシチュエーションで決めてる。

 

 

何でもかんでも、カメラをオンにしろ、カメラをオンにする事はメリットしかない、と、そう思っているボス・リズ。そりゃ、気が付かんのやろうなぁ。いろんな場合もあるねん、いろんな人もおるねん・・・という事に。

 

 

次から、何か言われたら「ハーイ」と軽く流したい。