自転車に家族を殺されるということ -34ページ目

自転車に家族を殺されるということ

交通犯罪犠牲者の命が紙クズ扱いされる司法を変えていきます。フェイスブック・Twitterも発信中。
http://www.facebook.com/azumin827
https://twitter.com/azumin827
2014年1月28日に判決が出て裁判は終わりましたが、私の交通犯罪遺族活動は続いています。

自転車事故や実刑・執行猶予のことを色々書きたいのですが、

もう深夜3時になってしまったので、訴訟の再告知を失礼します。


明日、水曜日に加害者に対する第1回弁論期日があります。

いよいよです。興味のある方は、どうぞ傍聴してください。


【期日】3月7日(水)13:10

【場所】東京地方裁判所(霞ヶ関)第628号法廷

【原告】東幸治(父、出廷はしません)、東光宏(私です)

 (代理人:みらい総合法律事務所・正田光孝弁護士)

【被告】笛木儀久

 (代理人:明大昭平・法律事務所・池田直樹弁護士??)


父は、母を殺されてから患った、重度のうつ病で、

もはや完全に壊れてしまっていて、出廷することもかないません。

よって原告として出廷するのは、私だけになります。


殺人後、2年以上経っても、遺族への謝罪を思いつかないままの、

44歳にして、世にもまれなほど、わかりやす過ぎる加害者と、

<加害者の弁護士>

http://ameblo.jp/azumin827/entry-11164192408.html

で書いた、加害者側の笑える「名物」弁護士を、

生で見ることのできる絶好の機会かもしれません。

よければ水曜日、東京地裁628号法廷へどうぞお越しください。


またよければ、気軽にお声がけください。

よほどのことがない限り、邪険にはしないつもりです(笑)


昨日、遺族の会の事務所に行った話を書きましたが、

その中にある小部屋について書きたいと思います。



自転車に家族を殺されるということ


「忘れじの壁」というコーナーがあります。


奪われた家族を忘れまい、忘れさせまい、として、

その家族の写真を貼り出している一角のスペースです。


遺族の会のホームページにも画像つきでありますが、

実際に目にすると、その圧倒的な存在に立ち尽くします。

誰でもきっと、その悲しみの大きさを感じ取ると思います。


よく交通犯罪死は、年間何千人という表現でくくられます。

しかし、そんな統計の数字では何もわからないと思います。

残された遺族にとっては、大切な家族を奪われてしまった。

それが全てなのです。


残された遺族が存在し続けること、その悲しみは深くて、

加害者(と多くの場合、加害者に寛大な裁判官)への憎しみと合わせ、

一生苦しみ続けていくこと、その追及はまだまだな気がします。

残された遺族の苦しみをもっと大きく知ってほしいと思っています。

本日、全国交通事故遺族の会の事務所に行ってきました。


午前中は、引き続きのメンタル調査の面談、

午後からは、1ヶ月ごとのワーキンググループの会合・・・。

一日中事務所に詰め、振り返れば結構ハードな1日でした。


メンタル調査では、遺族心理よりも、過重労働気味な現状の中、

どう遺族活動や自分の課題を進めるかの相談になりがちに。

しかし話すうちどんどん課題が見え、さすがプロの手腕と実感。


ワーキンググループでは、かなり重要な話し合いがありました。
(内々の話になるのでここでは書きません。ご容赦願います)


その時に少し話も出て、私もいつも痛感していることですが、

突然被害者遺族になって、みんな多かれ少なかれ、

家族との大切な時間を犠牲にしているということです。


私もそうです。


妻と過ごす時間を犠牲にして、活動しているところがあります。

だから、しょっちゅう寂しい思いをさせているだろう妻には、

申し訳ないと思いながら、遺族としての活動を続けています。


私たち被害者遺族は、好き好んでなったわけではありません。

わけもわからず、突然家族を殺され、今の立場になったのです。

遺族活動なんかしないで済む人生の方がいいに決まっています。
しかし家族が生き返らない以上、受け入れるしかありません。
このような遺族が強いられている家族の犠牲など、加害者や、
執行猶予を連発する一部職業裁判官は想像さえしないでしょう。


被害者遺族が、声を上げたり、活動している姿を見せている時、
そこには犠牲にしている家族との大切な時間があることを、
そして時に離婚や家族崩壊などの悲劇を伴うことがあることを、
もっと多くの人に知ってもらいたいと思っています。

重過失致死罪の最高刑がたった懲役5年だけ・・・ということを書きました。

しかもこの最高刑が懲役5年というのは、あくまで理論値です。

つまり実際に、懲役5年という判決が出ることはまずないということです。


しかし普通の交通事故でも、事情はそんなに変わるものではありません。


自動車で人を轢き殺した場合、自動車運転過失致死罪の適用になります。

この罪状の最高刑は懲役7年・・・。

「たった」という言葉を付けても、決して間違いではないでしょう。


この5年と7年の違いは、どんな形で現れてくるのか。

ある程度、自転車より車で轢き殺した方が実刑になりやすいことにあります。


しかし通常の自動車による死亡事故においても、

残された遺族は「加害者天国ニッポン」に悔し涙を流すことになります。


人を轢き殺した場合、実刑率はどれくらいだと思いますか?


答え・・・20%以下です。


つまり人を轢き殺しても、5人に4人は、刑務所に入らずに済んでいます。


残りの一人にならないで済む方法は簡単です。


あからさまな猿芝居を演じたり、遺族に手紙を書いてコピーを取っておき、

こんな風に謝罪していますと法廷で主張すれば、執行猶予獲得は楽勝です。

多くの公判でなされることは、投げ合ったボールの数え合いごっこですから。


だから血の通った、まっとうな判決が出た時は、山口県光市の時もそうですが、

それが貴重なこともあり、世の中に感動を与えることになるのかもしれません。

重過失致死罪の法定最高刑は懲役5年です。


これはどういう意味を持つと思いますか?

つまりよほどのことがない限り、まず実刑はつかないということです。


実刑がつかないとはどういうことか?

つまり実質的に無罪放免ということに他なりません。


よほど特殊な団体に所属されている方や、

よほど特殊な思想を実践されている方でない限り、

数年おきに犯罪を犯して立件されるなんて生活はしていないはずです。


つまり執行猶予さえついてしまえば、極論を言えば、

「執行猶予1日懲役1日」であろうと(こんなのはないですが・・・)

「執行猶予100年懲役100年」であろうと(こんなのもないですが・・・)

「はい、以後気をつけなさいよ」という以上の意味は何もないわけです。


もう深夜3時を回ってしまったので、明日あらためて書きます・・・。

少しずつでも書いていこうと思います。


そもそも私は、自転車に親を殺されたわけですが、

気がつけば、その点の特徴について、ほとんど書かずにきていました。


おそらく、「交通事故以下」という扱いへの反発もありましたし、

「まさか・・・自転車で・・・なんて・・・思いませんでしたか?」

と揃いも揃った同じ口調、同じ表情で、同じ質問を繰り返すマスコミ、

特にテレビ局の、時流便乗姿勢への反発もあったかもしれません。


人の命は、その殺され方で区分けされず、同じ尊厳で扱われるべき、

だから、「突然命を奪われる」という意味に普遍化して捉えてもらいたい、

・・・そんな想いで、このブログを書いてきたこともあったかもしれません。


しかし自転車に家族を殺されるということの特異性は確かにあります。

ざっと書き連ねてみると、こんな感じでしょうか。


*********


1.重過失致死での裁き

この罪状は懲役5年が最高刑です。車であれば最高刑は懲役7年。

最初から「交通事故以下」という所からスタートしているわけです。


2.少年法の壁

私の親を殺した加害者は、40過ぎの中年会社員でしたが、

色々な話を総合すると、やはり少年が加害者となる例が多いようです。

そうなると必然的に「少年法の壁」との闘いも強いられることになります。


3.ひき逃げ

自転車事故は、ひき逃げも多いようです。

そして自転車でひき逃げをされた場合、まず犯人は捕まりません。

加害者を知る人が偶然目撃しない限り、成功率はほぼ100%でしょう。


4.補償問題

私の加害者は、自宅の火災保険で払えると主張しているようですが、

私の場合はレアケースですね。ほとんどは逃げ得となる現実があります。

少年犯罪と同じですね。少年犯罪も逃げ得がまかり通る現実があります。


5.孤独(=情報欠如)

「車に家族を殺されました」という場合、事例も多く、どう行動すべきか、

アドバイスできる人も組織も少なくありません。しかし自転車にはありません。


*********


各論を書くと1回で書ききれないと思いますし、順次書いていきます。


今日(というか今回も日付が変わって昨日・・・)は、

交通犯罪の判決記事が2件出ていたので、ここで紹介して、

ちょっと考えてみたいことがあります。まず1件目・・・。


死亡事故の速水被告に有罪=「だんご3兄弟」で人気―さいたま地裁支部
時事通信 222()181分配信
 運転中に歩行者の女性をはね、死亡させたとして、自動車運転過失致死罪で起訴されたタレント速水けんたろう(本名谷本敦雄)被告(50)の判決が22日、さいたま地裁川越支部であった。加登屋健治裁判官は「充実した老後生活を送っていた被害者を絶命させた過失責任は重い」として、禁錮2年、執行猶予3年(求刑禁錮2年)を言い渡した。

 速水被告はNHK「おかあさんといっしょ」の「歌のお兄さん」として活躍。「だんご3兄弟」が大ヒットしたが、事故以降は活動を休止している。

 加登屋裁判官は判決言い渡し後、被害者の孫が同被告の歌を楽しみにしていたことに触れ、「また聞き手に感動を与えられるようになってほしい」と語り掛けた。

 判決によると、速水被告は昨年716日、埼玉県川越市で乗用車を運転中、助手席に置いたCDケースが動いたことに気を取られて前方をよく確認せずに右折し、横断歩道を渡っていた無職女性=当時(78)=をはね、死なせた。

 速水被告は判決後、報道陣に対し「取り返しのつかないことをしてしまった後悔で、まだ自分が何をすべきなのか分からない」と語った。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120222-00000112-jij-soci


芸能人の速水けんたろうが被告になり、

求刑禁錮2年に対して、判決は禁錮2年執行猶予3年。

執行猶予付き判決というのは、実質無罪放免ということです。

次に2件目をみてみますと・・・。


死亡事故の米軍属に実刑…地位協定見直し初適用

読売新聞 222()1417分配信

 運用見直し後の日米地位協定が初めて適用され、自動車運転過失致死罪で起訴された米国人軍属ルーフェイス・ラムジー被告(24)の判決が22日、那覇地裁であり、鈴木秀行裁判長は禁錮1年6月(求刑・禁錮2年)の実刑判決を言い渡した。

 鈴木裁判長は言い渡し後、「人を死なせ、とるべき態度に日米で違いはない。償いとして(刑を)務めるよう希望する」と説諭した。

 判決などによると、ラムジー被告は昨年1月、公務で乗用車を運転中、沖縄県沖縄市の国道で、対向車線にはみだし、男性会社員(当時19歳)の軽乗用車に衝突、男性を死亡させた。

 ラムジー被告は、公務中の犯罪の第1次裁判権は米側にあるとする地位協定に基づき、いったんは不起訴となった。しかし、昨年11月、交通死亡事故など重大な犯罪で米側が刑事訴追しない場合、日本が裁判権を行使できるとする地位協定の運用見直しに日米両政府が合意したことで、同月、在宅起訴された。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120222-00000716-yom-soci


求刑は同じ禁錮2年に対して、判決は禁錮1年6ヶ月の実刑。
速水けんたろう被告と異なり、これで刑が確定すれば、
この米軍軍人の被告は、刑務所でしっかり罪を償うことになります。


求刑が同じ禁錮2年で、一方は実刑で、一方は実質無罪放免・・・。
もちろん対向車線はみだしなど、細かい要素は色々あるでしょう。
しかし根本的な問題として、人を一人殺した報いとして比べた場合、
この大きな違い・・・これはどこから生まれるのだろう、
何を意味するのだろう、と人の命の重さについて考えざるを得ません。


子供の頃、よく「人の命は地球より重いんだよ」と言われたものです。
しかし今では、それは一面的な考え方であることを知っています。
家族や夫婦にとって、その命の重さは、何よりも大切なものです。
しかしそうでない場合、その重さは恣意的に「計量」されるものになります。

それが象徴的に表現される場所が、裁判所という場所だったりします。


裁判官が常識人であるか否か、情が通じるか否か、交通犯罪であれば、
事故の瞬間がどんな行動をしていたか、といった偶然性に翻弄され、
「この命は重い」「この命は・・・まあこの程度でいいや」と仕分けされます。
光市判決は、「喜びの感情は一切ない」「事件が起こった時点で皆敗者」
との本村さんの言葉はありますが、それでも命というのものは、
何よりも重く、かけがえのないものだという「計量」がされた瞬間でした。
しかし大切な人を奪われ、「軽い計量」の二次被害に苦しむ遺族もいます。
変えなければならない不完全な現実の一つであることは間違いありません。

以前、この事件のことを触れましたので、今回も書きます。

上告棄却で死刑判決確定・・・当たり前の判決でしたね。


ちなみにここに判決文全文が載っています。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120220164838.pdf


ニュース23クロスから、ニュースを見ていましたが、

つまりは、色々なところでこれまでさんざん言われているように、

被害者遺族である本村洋さんの頑張りが、世論を動かし、

裁判所を動かしたということに尽きるのだと思います。

(裁判所は世論に動かされたとは頑として認めないでしょうが・・・)


犯罪被害者等基本法の制定も、被害者参加制度の導入も、
本村さんの存在がなければ、実現しなかったことです。

私の被害者参加制度は、遺族感情のガス抜きのためだけの
まったくの茶番儀式に終わってしまいましたが、
それはハズレ裁判官に当たったという不運によるもので、
制度の利用により、遺族感情を判決に反映させた遺族も当然います。

しかし、同時に思うのは、遺族が悲しみの中から立ち上がり、
声を上げないと、変わらないのも、また日本の司法だということです。


今後、犯罪被害者等基本法が本当に活きた法律となり、

被害者参加制度が、本当に全ての被害者のための制度として、

命を吹き込まれたものになっていって欲しいと思います。


本村さんが再婚されていたことを、今回初めて知りました。
2人の命日には毎年、夫婦で墓前で手を合わせているという。
今後については「支えてくれた人に感謝して生きていきたい」と話した」
とヤフーの時事通信記事に書いてありました。
一度抱えてしまった悲しみは、二度と消せないとしても、
これからの本村さんの人生が、せめて穏やかで、
家庭の温かさに包まれた人生であることを祈ってやみません。

この週末、大阪でSDDというイベントがあったそうです。

SDDSTOP! DRUNK DRIVING=飲酒運転をなくそう」


http://fmosaka.net/sdd/
http://fmosaka.net/sdd/live_sdd_2012/index.html


大阪城ホールでの飲酒運転撲滅を誓ったコンサートイベントをメインに、

周辺イベントや展示もあり、飲酒運転NOの世論喚起を訴えるものです。


知り合いの飲酒運転被害者遺族の方も、取材を受けられて、
月曜朝のフジテレビ系番組「とくダネ!」で放送されたそうです。
(録画だけ妻にしてもらったまま、まだ見ていませんが・・・)


ただ私自身、SDDイベントの存在は全く知りませんでした・・・。

遺族の会の中でも、知らない方は意外に多かったようです。

しかし、もっと広く知られていいはずの催しですし、ここに紹介します。


交通犯罪の中で最も卑劣なのは、飲酒運転とひき逃げだと思います。


こうした企画は色々な思惑もあり、キレイ一辺倒じゃないかもしれません。

しかし飲酒運転NOの動きを、少しでも多くの人に知ってもらうことで、

悲惨な飲酒運転事故を少しでも減らせるキッカケになればと願っています。


訴訟の第1回公判期日が決まりましたので、お知らせします。


【3月7日(水) 午後1時10分 東京地裁628号法廷】


※ご存知かと思いますが、最寄駅は霞ヶ関駅です。


平日ですが、学生の方、主婦の方、お休みの方、フリーの方・・・

関心のある方は、どなたでも、ふるって傍聴して下さい。

興味本位な方、野次馬根性の方も、あえて大歓迎です。


一人でも多くの皆さんに関心を持って頂けることが、

加害者天国ニッポンを変えていく一歩だと思いますので。


かくいう自分も勤務先に有給休暇申請をしなければ・・・。


ちなみに今更ですが、私はこのブログを実名で立ち上げています。

なので私の名前でお探し頂ければ、

「ああ、あれがこのブログを立てたあずまっくすか」

とすぐわかると思います。