読書感想文の書き方 その3 | 【更新終了】元・東塾(あずまじゅく)塾長の日常

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笑いあり、涙ありの奮闘(予定)をつづるブログ。
子どもたちの笑顔と、夢実現のために、今日も一歩一歩進みます。

2012年9月より創業した当塾は承継させて頂きましたので、当ブログも更新を停止致しました。


これを書いていて思い出しました。



昔、誰かが、


「『どうやったら国語ができるようになりますか?』と聞かれて、『本を沢山読みましょう。』とアドバイスしている人は信用してはいけない。」


と語っていました。


その後、

「とにかく、どうしてそういう答えになるのか。ということを丁寧に一つ一つ教えていくしかない。近道はないんだ。」

といったことを続けて話していました。




近道はない。


それはそうだと思います。



私は、国語というのは、『思考的論理力』だと思っています。
多くの語彙力を備えることで、教養や振る舞いを身につけていくことがその一つです。

そして、それを適切な流れに構築する『多角的構成力』は、数学(算数)の領分だと思っています。

どちらも大切ですし、だから、学問として、国語や数学(算数)を、早ければ幼稚園ころから学んでいるのだと思います。



でも、

『本を読みなさい。と指導する人が偽者。という言い方は極論だな~。』

と思っていました。



だって、本を読むことで、得られる知識、ありますよね?


それで、いままで知らなかったことを知ったり、そこから派生して趣味や興味があることができたり。



ていうか、あなたのその考え方も、今喋ってる言葉のいくつかは、書物から得た言葉や知識を自分で咀嚼して出てきた言葉ですよね?


と。



『国語への関心』という意味においても、本を読む事は、国語力を上げることに直結すると思います。


ですから、今でも私は、本を読まない子の保護者様に、

「どうやったら国語の点数が上がりますか?」

と聞かれたら、

『本を読ませてあげてください。』

ということもあります。



国語の点数を上げるためには、コツもあります。


まずは、国語的解答方法で、『どんなことですか? なぜですか?』と聞かれたら、『~なこと。 ~だから。』と答える。

とかです。


当たり前のことなんですが、点数高い子でも、結構できない子いるんですよね。


おそらく、公立小学校で甘く採点されて許されていたから、そのままの感覚でテストを受けて、これまた中学の先生も、『小学校で教えられて無いから。』と、マルをつける。


外部模試や受験レベルの問題でぼろぼろの点数を取る。


とまぁ、こんな流れはよくあることです。




また、国語は、全教科と比べても、唯一、


『問題(文章)に、答えが書かれている学問』


です。


理科や社会の定期テストで、

「教科書見ながら答えていいぞ~。」

なんてこと無いですよね?笑


国語は、何度も何度も繰り返し読んだ作品が、改めて問題用紙にまた載り、その中から、文章を抜き出せとか、その文章が何を言っているのか、といった問題が多く出題されます。


書いてあるんです。答えが。




といった感じで、子ども達のやる気を促すわけですが、それは、家では難しいです。


だから、極論として、「本を読ませてください。」という話になるのです。



「文章を見ると眠くなる。」


これも良く子ども達が言うことですが、眠くならない本を探しましょう。


それを手伝うことはしてもらえたら、こちらとしては、助かります。^^




もちろん、無理矢理読ませても、効果はないです。


だからこそ、その1でも書きましたが、"選択させる(自分で選んだことで言い訳をさせない)"ことが大事だと思っています。








さてさて。



引っ張るだけ引っ張っておいて、本来のテーマである、『読書感想文の書き方』に戻ります。




つまらないからって、拡散して、炎上させないでください。


お願いします。m(_ _)m





3.構成について




 感想文に限らず、作文には、見やすくするために、『構成』が必要です。


 小中学生が書くレベルで良いのであれば、大きく分けて3つ。



 ① はじまりの言葉(序論)


 ② 具体的内容の記述(本論)


 ③ まとめの言葉(結論)


 

 です。



 『起・承・転・結』で、ストーリー性を持たせるのも私は好きですし、それを教えることもあります。


 しかし、そもそも、起承転結という言葉の本来の意味合いを言及すると、"転"句の意味は、作文の統一感を損なうものなので、その後、結句に持ってくるのには、相当の技量が要ります。



 ストーリー性を重視して、読み手をジェットコースターに乗せて、あっちに振り回し、こっちに振り回し。

 をしたい、ドSの人には、『起承転結作文』が向いています。笑





 これまで、多くの書物で、『起承転結で書け』的なことが書かれているので、いろんな批判が出そうなことをさらっと書いて見ました。


 数々の著名な方々をメッタ切りにしたという意味では、Sなんでしょうが、それらからの批判を受け入れる覚悟がある、という意味では、Mとも言えます。


 私は、エスとエムどっちなんでしょう?

 ていうか、出版社が、私のこのブログを見て、「あなた造詣が深そうなのでSM本を出版しませんか?」とか言ってきたらどうしよう*(//_//)*


 結局、人は両面を持ち合わせている。

 ということですよね。笑




 



 検索か何かでヒットして、題名からこちらにいらっしゃった方からしたら、

 「お前がSかMかなんてどーでもいいわ。」

 と、思う方。




 もう一度、読み返してください。



 今書いたのが、『起承転結文』です。^^

 





 こほん。。




 そろそろ、本当に本筋に戻りましょう。笑




 要はその子、個々に、合ったやり方を。


 私たち側からしても、『この子はどっちがいいだろう。』と判断に迷ったら、両方(もしくは色々)教えて、少しでも残った方(残ったもの)を、以後繰り返し教えていく。



 それでいいと思います。




 構成の3部をもう少し細かく整理して、具体的にイメージできるようにしていきましょう。




 ①序論


 これは、

 「私がこの本を読んだきっかけは、・・・」

 で入るのが無難ですね。


 キャッチーにしたいなら、たとえば、『最近あった身近なことから、話に繋げる』方法です。

 「今日渋谷に友達と出かけたら、赤い髪の人が沢山いました。私は、赤い髪を見ると、ふと思い出す本があります。それが『赤毛のアン』です。」

 (こういう字体の場合、 "だ・である調"の方がしっくり来ますが、学校の先生に好まれるのは"です・ます調"なので、そちらで書きました。)

 といった感じです。

 例えば、上記の書き始めにすれば、最後のまとめにも、『自由都市、渋谷』とか、『趣向の多様性』なんてテーマも盛り込んだまとめを書く序章とすることもできますから、私が自分で作品を作るときはそれを意識しています。




 ②本論


 これも、シンプルなものから。

 「私がこの作品で印象に残ったのは、○つあります。(改行)一つ目は、・・・」

 と書いていく方法がベターでしょう。


 読書感想文は、字数が指定されており、マス目のあるノートなどで下書きをしないと、今何文字くらいか分からなくなります。


 そして、作文が苦手な子ほど、字数が足りなくて、あとから、無理矢理、結論で字数を稼ごうとするので、結局何が言いたいのか分からないまとめになることが多いです。



 生徒が持っていて、コレは良い!と思ったのが、無印良品さんで出ている、『作文用紙のノート』です。

 あれなら、用紙がバラバラになったりもしないし、下書きのノートとしては、抜群ですね!^^

 


 あとは、


 『ストーリー』


 と、


 『感想』


 をごっちゃにする子も多いので、チェックする側は、

 『どうすれば、読み易いのか。』

 を具体的に文章を置き換えて伝えてあげると、漠然と、

 「こんなんじゃダメ。」

 というより、聞く耳を持ってくれます。^^

 (そのときは、あくまで、『この子が文章をつくるならこういう表現を使うかな。』ということを念頭において、簡単な言葉や文章でアドバイスしてあげることが大事です。)


 "感想文"なのに、"ストーリー文(解説者)"になっている子もいるので、割合は、ストーリー4割:感想6割が無難です。




 ③結論


 

 これは一番アドバイスをしにくいですね。


 というか、ここは、ここだけは、自分の言葉100%で作ってあげたいと思います。


 ですので、私の場合であれば、できる限り、ヒヤリングしてあげて、その子の言葉をひねり出してもらいます。


 その上で、"文がまとまるように言葉を並び替える"程度のお手伝いをする。といった感じです。


 あえて、定型をつくるのであれば、

 「私はこの物語を通して、・・・」

 から始めて、


 『人にはさまざまな可能性があることを知った。 このことを、次へ活かして、部活/勉強/夢への努力に邁進したい。』


 と、"未来"への自分に繋げることで、より"締まる"文章の流れになります。


 これがまた、先生には好印象を与えるんです。(ニヤリ)



 うまい子は、そこに、さらに先生が話していたことや、学校での出来事なんかを書くと・・・。



 やっぱり先生も人ですよね。


 読んでてにんまりしちゃうわけですよ。笑


 『なんだなんだ、かわいいやつめ。』


 と、こうなるわけです。




 これで、通知表の5はもらったようなものです。



 (あ、もちろん、定期テストの点数もしっかりと取ってくださいね。笑)






さぁ、ここまでで、


『学校の先生も案外チョロいな。』


と思った君なら、評価の高い作文が書けるはずだ!

レッツ トライ!!