青の祓魔師 京都不浄王篇 第11話 感想 | あずきのアニメ日和

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第拾壱話「光輝燦然」

 

第拾壱話あらすじ

降魔剣を抜くことが出来た奥村燐(CV:岡本信彦)は不浄王との決戦に臨む。

が、不浄王の増殖力は燐の想定を遥かに上回り、苦戦を余儀なくされてしまう。

襲い来る不浄王を仕留めきれず、目の前に迫る不浄王の一部を倒すことで手一杯の燐。

そんな中、体力の限界を迎えた勝呂竜士(CV:中井和哉)が倒れたことで

瘴気を抑え込んでいた結界が解かれてしまう。

幸いにも大雨で瘴気の広がりを抑えられてはいるものの、街中に広がるのも時間の問題に。

一方、藤堂三郎太(CV:山路和弘、諏訪部順一)と対峙していた奥村雪男(CV:福山潤)

捕獲まであと一歩というところで形勢逆転させられてしまい…

 

 

ネタバレ含みます。

 

最終回手前で無事に戦い終わったー!!

1クールに亘ってともなると、やっぱり結構時間かかりましたね。

不浄王との戦いは仲間たちの戦いを合間に入れることで決着を引き延ばしていたから

不浄王戦のみまとめると、さほど長い戦いでもないのだけど。

 

前回のラストで自身との葛藤の果てに降魔剣を再び抜くことが出来た燐。

降魔剣が抜けたという感動を味わう暇もなく、不浄王から大勢の人たちを守るために

決戦に挑むことになったわけですが、思っていた以上に不浄王は厄介でした。

 

不浄王本体自体はそれほど強くはないとされていましたけど

悪魔の感覚と人間の感覚ではまた違ってくるのかもしれませんね。

増殖する不浄王に燐はかなり苦戦を強いられていましたし。

 

切っても切ってもキリがないくらい、不浄王の増殖力を前に押されていたように思います。

 

そうこうしているうちに勝呂が限界を迎え、結界が消えてしまうというアクシデントも。

勝呂の身は駆けつけた霧隱シュラ(CV:佐藤利奈)が守ってくれてましたけど

勝呂が張っていた結界自体はシュラの力でもどうにもならないので、大ピンチです。

 

自身の身と結界の両方に力を分散した時にはすでに15分もたないかもしれない状況だったので

遅かれ早かれこうなることは想像がついたけど、頼りの結界が消えたってことは

京都中に不浄王の濃い瘴気が広がるってことで…

 

幸いにも大雨で瘴気が広がるのが抑えられてはいたわけですが

その雨もどのくらい降り続けてくれるかは分からない。

ピンチな状況であることに変わりなし!!

 

あれだけの祓魔師がいても、劫波焔までとはいかないにしても

結界を張りなおすってことはできないもんなのかね…

 

烏枢沙摩(CV:大河原爽介)「見てられん」って出てきたくなる気持ちも分からなくない。

それくらい祓魔師たちの力は思っていた以上に頼りなかった。

燐も最初の炎以降は向かってくる不浄王の一部を相手にするので精一杯で、

本体に攻撃どころじゃありませんでしたし。

 

一方、雪男サイドではこちらもこちらで大苦戦中です。

 京都出張所の祓魔師たちと協力して、藤堂に大ダメージを与えることはできたけど

思っていた以上に再生が早くて、捕獲どころじゃありませんでした。

 

火生三昧を吸収した藤堂をオーバーヒートさせて灰と化させたところまでは良かったけど

灰になってしまったが故に彼がどこから復活を遂げ、襲ってくるかが寸前まで分からない状況に。

 

灰と化した藤堂の一部によって身動きが取れなくなった京都出張所の祓魔師たち。

唯一、動くことのできた雪男はどこから襲ってくるかもわからない藤堂に振り回されっぱなしです。

 

悪魔を拒み続ける雪男の心にズカズカと踏み込んでくる藤堂をスルーしようとしても

彼の言葉に耳を貸さないようにしようとすればするほど、

藤堂に踊らされてしまって、近い将来本当に悪魔落ちする日も来そうだ…

 

雪男もサタンの息子である以上は悪魔と無関係ではないはずなんだけど

今は不思議とただの人間でしかないからこそ、怖いのかもしれません。

いつか悪魔としての力が芽生えてしまったら…と。

 

彼が毎日のように検査しているのも、ただの人間だと信じたい気持ちから来ているのかも。

 

すっかり踊らされてしまった雪男は普段見せないでいる本性を曝け出してしまうほどに

心に余裕なんてものはなくなっていて、その口調は静かだけど荒々しかった。

 

自力で藤堂の一部から抜け出した志摩柔造(CV:小西克幸)の手助けもあり

窮地を脱した雪男だけど、彼のかき乱された心はそう簡単には収まってはくれなさそうです。

結局、藤堂の捕獲も諦めて逃げる以外の選択もありませんでしたし。

 

 

雪男サイドの方はひとまず決着は保留となりましたが、

いずれ雪男がちゃんと自分の中に答えを見つけ出し、

藤堂と決着をつけてくれるものと信じとります。

 

燐の方は烏枢沙摩の力を借りて、青い炎でパワーアップさせた

火生三昧を不浄王に食らわせることで一件落着。

そこに至るまでには葛藤なんかもありましたけどね。

 

烏枢沙摩にとって不浄王は天敵。

必ず倒さなければならない敵故に、少しでもその一部を残すことは許されない。

不浄王に犯された者すべてを燃やす尽くす覚悟が燐に試されました。

 

当然のことながら、燐は人々を救う為に戦っているので、

誰かを犠牲にして勝利を得ることは望みません。

 

けれども、果たして人を傷つけず、不浄王のみを燃やし尽くすことは可能なのか

ついちょっと前にようやくスタートラインに立ったかと思えば

暴走して振り出しに戻ってしまった燐にとって、ここが一つの山場に。

 

炎に身を委ねて、持てる力ですべてを焼き尽くしてしまいたい衝動に駆られる。

暴走してしまいそうになる本能に負けそうになった燐は自分との戦いに大苦戦。

そんな彼を救ってくれたのは杜山しえみ(CV:花澤香菜)「怖くない」の一言でした。

 

信じてくれる人たちの思いに燐は応えなくちゃいけない

むしろ自らの意思で応えたいんだ!!と、自分がどうしたいのか明確な答えが見つかったことで

本能を抑え込み、不浄王のみを燃やし尽くすことに成功。

 

みんなを守りたい、期待に応えたいという燐の思いが誰一人傷つけることなく

不浄王によって蝕まれた人たちをも救った。

まさに救世主、主人公というべきか…立派な祓魔師としての顔を覗かせていました。

 

その後の嬉しそうに顔を緩ませていたのが少年っぽくて可愛かったですが。

 

ちなみに、燐を窮地から救ってくれたしえみも神木出雲(CV:喜多村英梨)を救うために

無茶をしてフラフラになりながらも、自分との戦いに勝ってみせました。

 

頭であれこれ考えるよりも先に自分がどうしたいのか行動で示す。

自分が大切だと思う人の力になりたい、そのためにどんな困難にも立ち向かっていく。

それがしえみなりに出した答えだったのかもしれません。

 

しえみに振り回される出雲がまた可愛くてね…!!

「嫌い」と言いつつも、無視できないくらいには気にしているようだから

なんだかんだで大切な仲間っていう認識はあるのかもね。

 

一方で、仲間との合流を急いでいた雪男は平静を保っていられず…

青い炎が不浄王を燃やし尽くすところを見た瞬間に血相変えて猛ダッシュ。

背負っていた京都出張所の祓魔師を置いてったのはなんか笑った。

 

 

それまでサタンの息子だからという理由で警戒していた京都出張所の人たちが

みんな燐に感謝する熱い手のひら返し展開に水を差しに来た雪男。

彼が怒るのも無理ないですけどね…

 

たった一人の家族なわけだし、ただでさえ今回の一件で処刑が決まって絶望的状況だというのに

今度何か仕出かせば、もっと状況を悪化させてしまうかもしれなかったわけで…

大切だからこその怒りなのかなって。

 

とはいえ、黙ってても処刑は免れなかったと思うから、

一か八か燐に任せるという判断をしたシュラも間違ってはいなかったと思う。

あの状況で燐に残された選択肢は手柄を立てる以外になかったからね。

 

そして、燐はそれをやってのけたわけだ。

ちゃんと自分がサタンの息子であるということも受け入れた上で。

 

「サタンの息子に生まれてきたくてなったわけじゃない」って結局は逃げだからね。

自分の存在を受け止めきれていなかったってことだと思うから。

 

けど、どう足掻いたところで事実は変わらないし、

死ぬまで一生サタンの息子という事実はくっついてくる。

そして多分、逃げ続けていたら今の状況から抜け出すことはできない。

 

前に進むためには悪魔の血も含めて、青い炎をも受け入れて

その全てがあって"奥村燐"という一人の存在なのだということを認めてあげなくちゃいけなかった。

たくさんの人たちの支えがあって、ようやく燐も自分と向き合うことができたのかな。

 

また一歩先へと進んでしまった燐に雪男はどう感じるだろうか…

 

あと、志摩廉造(CV:遊佐浩二)が勝呂に対して「生きてたのか!?」と驚いたところや

燐が三輪子猫丸(CV:梶裕貴)の頭をジョリジョリ撫でてたのがほっこりしました。

 

とうとう次回は最終回ですよ、なんだかんだでここまで早かったです。

次回は後日談的な戦いの後の日常回を描いていくらしいよ。

ついに京都タワーへ行くのか…!?

 

あと、4月に発売される原作コミックス19巻にはOVAも収録されるからね。

そっちもどんな話が展開されるのか楽しみです!!

 

次回「虚心坦懐」