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この世は自作自演の夢物語

世俗とスピリチュアルのはざまで

左大腿に肉離れを起こしてから2週間が経つ。



受傷翌日には茶色の尿が出た。

4日目には膝上部に内出血が現れた。


大腿直筋に陥凹部も触知される。

切れた部分の硬結も始まってきた。


やはりかなりの筋断裂があったようである。



いまだにまともに歩けない。

歩いていると、急にズキッとした痛みが走り、ガクッと太ももの力が抜けてしまう。

階段も半歩ずつ上り下りする有様である。


自転車には、右足で漕げばどうにか乗れる。

安静第一だが、仕事もあるしそうもいかない。



一般的に、靭帯や腱は手術可能であるが、筋肉は手術ができないので

完全に元通りになることはない。

保存療法で固定をしながら、順次リハビリをして治っていくのを待つしかないのである。



受傷後2~3日は、包帯とウチに置いてあったサポーターを交互に使い

痛みをこらえながら、その後も脂汗をかきかき仕事をしていた。


しかし動いていると包帯はズレてくる。

強く巻きすぎるとズレはしないが、圧迫痛があり血流も悪くなってくる。


そして、圧迫部がミミズ腫れのように赤くなり、痛痒くて我慢ができず

仕方なしにステロイド入りの皮膚軟膏をぬりたくった。


今までは何気なく人に巻いていた包帯の

微妙な巻き加減の難しさを痛感した。



安物のサポーターもどうも合わない。


そこで、D社のカタログを開きサポーターを吟味した。



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大腿部のサポーターだけでも10種類以上ある。


どれも実際着用してみなければ、どんな具合かわからない。

怪我の経過や用途によっても異なる。



むむむ・・・迷う・・・


肉離れの治癒日数は一般的に


軽度の場合約1~2週間

中等度では1~2か月

重度では3か月以上


である。


年齢や初期安静の程度、リハビリなどによっても予後は異なってくる。


自己診断では中~重度の間くらい。

サポーターとは長い付き合いになる。



カタログを眺めているうちに、全部試してみたくなってきた。


「ええいっ、オトナ買いだっ!」



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ということで、高い方から順に5種類まとめ買い!


オトナ買いといっても、5枚合わせても

ヴィトンのシルクスカーフ1枚分よりはるかに安いのであった


仕入れ値では大した金額ではない。



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ありがとう、サポーターの市場価格!


ちなみに1番高いものは


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3段階に締められるもので、さすがにちょっとゴツイ。


室内用には向いていない。

いつになるかわからないが、登山復活の時のためにとっておこう。


まあ、自らいろいろ試すことによって

今後患者さんへのアドバイスにも多少の役には立つだろう。




今日はちょっと用事があって、2週間ぶりに合計30分ほどを歩いた。


トボトボ歩いていると、高齢者や子供に追い抜かれ

チャリのオバチャンに後ろから「リンリン!」と鳴らされた。

たった30分でもとても疲れた。


実際ショックである。


でも反面、今後の怪我の治癒過程を

身を持って体験できるという貴重な経験が

これからの仕事にも大いに役立つであろう、という楽しみな

醒めた自分もいる。



まあいずれにせよ、6種のサポーターを駆使しながらの

不自由な日々はしばらく続く。


トホホ・・・


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ぼくは偉大なことはできないけれど

小さなことに心を込めることはできるかもしれない


この世は自作自演の夢物語

何を言われてもいい
どんな態度を取られてもいい

それはぼくの問題ではなくて
相手の内面の問題なのだから


そして
ぼくがそれに対して何か言いたくなったら

それは相手の言葉や態度に問題があるわけではなくて
ぼくの内側の問題なのだ

ぼくが相手という鏡を使って
ぼく自身に潜む「ドロドロ」を

反発や批判や怒りや自己防衛として
映し出しているに過ぎないのだから


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時間と肉体と

「お互いの偏った性格」が無ければ

ぼくも相手も

この世で何も学ぶことができないのだ



この世は自作自演の夢物語

ぼくの映画の登場人物は全員、

準主役級から通り過ぎるだけのエキストラまで

ぼくが、ゆるすことができる人間

分かち合うことができる人間

与えることができる人間

ということを経験させてくれるために

毎日、これでもか、というくらいに

いろいろ「しでかして」くれている


映画を面白くするために



この世は自作自演の夢物語

ぼくのちっぽけなアイデンティティは揺らいでいる


ぼくの源はいつでも

この肉体を使って最善の経験をしようとしている


この事態を受け入れること

そして

新たな解釈で未来を創造すること


昨夜、小屋のおねえさんに聞かれた

「明日は何時出発ですか?」

「5時ごろにしようかと」

「このところ朝の方が天気が良いので
御来光を拝むなら4時ごろ出た方がいいですよ」

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ということで、3時起き4時出発!

小屋は標高2350m、気温9℃


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満天の星空

ヘッドランプの明かりを頼りに歩き始める


本日は

3時間かけて観音岳に登り
そこから標高差1700mを5時間かけて
中道コースを一気に下っていくというハードな行程

大腿部のイヤな痛みは消えないが
行くしかない


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歩き出して1時間弱で
空が明るみ初めてきた

雲海がとてもきれいだ


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1つ目のピーク、オベリスク目指して地蔵岳に向かう


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近くの山肌から恥ずかしそうに
富士子も顔をのぞかせていた


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よしっ、時間通り地蔵岳到着!

山頂には何体もの小さいお地蔵さんが
オレ達の到着を待っていてくれた

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天気もバッチリ
あと10分ほどで御来光だ!


その直後


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上空からカーテンのように
サーッと黒い雲が下りてきた

「あれれれ~」

あと数分のところで一瞬にして
見事に御来光が遮られてしまった

自然は、オレ達人間の意図など眼中にない

「こんなもんだね・・・」

3人で顔を見合わせた

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気分を新たにして、観音岳を目指す


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ガスが出てきて眺望はあまりない


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いくつかの岩稜を越え

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尾根を迂回し

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最後の急坂を登り


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2つ目のピーク、本日の最高峰
観音岳に到着!

山頂は、晴れていれば絶好の富士山ビュースポットである

山ではよく見かける山岳写真愛好家
1人のおじさんが寒い中、一眼レフを構えて
じーっと晴れるのを待っていた

たぶん数時間は待ち続けるのであろう


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ガスが晴れて、時折晴れ間がのぞく

山の天気は本当に変わりやすい


間もなく

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3つ目の薬師岳登頂!

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稜線はここまでで

ここから

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ゴロゴロとした岩と木の根っこで歩きにくい樹林帯の急坂を


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一気に下って行く

1時間ほど下ったころ、オレの太ももは
長時間の歩行で違和感を感じ始めていた


その時であった

ぬかるんだ道で右足がズルッと滑り
左足でグッと支えた瞬間

左大腿に「ズキーン!」とした激痛が脳天まで走り
うずくまり、そのまま数分間動くことが出来なくなってしまった

「あ~やっちゃった・・・」

大腿四頭筋部分断裂、いわゆる肉離れである

自分が情けなくなり、ぐっさんとM太に

「ちょっと動けないから先行っていて」

と声を絞り出した


「ヤバい、どうしよう、下りられるかなぁ・・・
2人に迷惑かけちゃうなぁ・・・・・」

激痛の中、びっこを引きながら
どうにか2人の待っているところまで辿り着いた


仕事柄、いろいろな思いが頭の中を駆け巡る

下界でスポーツの最中に痛めたとしたら
その時点から直ちに安静にして
アイシングして、固定して・・・

あぁ、この状態でこんな道何時間も歩いたら
絶対にこじれるな・・・

でも完全断裂していたとしたら一歩も歩けないし

もしそうだったら
山岳救助隊呼ぶにしても
樹林帯だからヘリコプター来られないし
こんな道担いで下りられないし

大体、山岳保険入っていないから
実費で100万円位かかっちゃうかな・・・

この程度で済んでよかったかなぁ・・・

でも治るかなぁ・・1~2か月はかかるかなぁ・・
いや、3か月かな・・また山登れるかなぁ・・・

しかしスピリチュアル的には
この事態は完全、完璧な出来事なのだ・・・

などなど

歩きながら、妄想は尽きない



そして、左足をかばって歩いていたため
体重をかけていた右足までヤバくなってしまった
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テーピングでどうにか応急処置をして
(お見苦しい画像ですみません)

びっこを引き引き頑張るが


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一歩一歩が激痛で、すぐ遅れて
2人には迷惑をかけっ放し


結局怪我をしてから4時間かけて


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やっとこさの思いで下ることができた

「ごめんよ、申し訳ない・・・」

2人に謝るが

「いえいえ、僕も全身ボロボロだったので
AZさんのペースでちょうどよかったです」

心優しいM太の一言で少し救われた気がした


帰りの運転もすべてぐっさんにお願いして


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ロックアイスをコンビニで買い
ずっとアイシングをしながら帰途に着いた


帰って来てからよく見ると
大腿の真ん中が5㎝四方位
腫れて盛り上がっている

まさに肉離れ

他人の肉離れは何十回も見ているが

よもや自分が・・・泣

帰宅してからもずっと冷やしていたが



予想通り

今朝起きたときは、痛みで脚を曲げることができず

体勢を変えるたびに患部にズキッと響き

脚を引きずりながらの、ほとんど歩けない状態である


山で怪我をすること意味が

初めて身に染みた山行であった



いつもの3人で

南アルプス鳳凰三山(ほうおうさんざん)へGO!


お盆のせいか
朝5時出発でも中央道はすでに渋滞が始まっていた

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拠点となる青木鉱泉に到着


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初日は、標高差1300mのドンドコ沢
約6時間かけてひたすら登る結構キツいルート


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樹林帯から始まり


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沢を横切り


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山腹をたどり


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急登をひたすら登り


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また沢を横切っていく

沢沿いの登山道のため
いくつかの滝を眺めながら上って行くルートである


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最初の南精進滝を過ぎ

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2つ目の白糸の滝


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そしてまた樹林帯をひたすら登り


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休憩を取りつつ


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本日のハイライト
五色滝に到着


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滝を眺めていると、ぐっさんが

「軟弱な根性を鍛え直すため
滝行に行ってまいります!」


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と、滝壺に向かうが

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結局、滝壺の周囲をウロウロしただけで・・・

「水しぶきを浴びるだけで十分でした!」

と、爽やかな顔で戻ってきた

根性は鍛え直されなかった・・・



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最後の急坂を登りきると


本日のお宿


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鳳凰小屋に到着!

小屋のフレンドリーなおねえさんから

「天気予報が良くなかったせいか
皆さん出控えた様子で
今夜はガラガラですよ~
布団1人1枚確保できます!」

と、お盆の時期の宿泊客にとっては
最高の一言を頂いた


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早めに着いたので
小屋のテラスでコーヒータイム


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夕食はお代わり自由のカレーライス


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2階(屋根裏?)の広いスペースを頂けたので
M太の布団やや遠くに追いやることが出来、

幸い爆音に悩まされることは
いつもよりは少なかったのであった



そして、実は

今回の「キツい山行」に際して

1週間前のゴリンピックトレーニングの最中に

さらに脚を鍛えておこうと思い、クタクタになった脚に
ジャンピングスクワットを追加で300回行った

翌日から両太ももいつもと違った痛み発生し
自己治療の甲斐も無く、1週間経っても痛みが治らず

その変な痛みを抱えての
不安の山行であった


しかしこの時点では、2日目に

「我が身に起こること」

を予想することはできなかったのであった・・・



この世は自作自演の夢物語

一人ひとりの内部には

その人が成熟に向かって前進する力と傾向性が存在している


成熟とは

世の中が決して自分の思い通りになることばかりではないこと、

人間一人ひとりは異なっていて

お互い同士を受け入れ、ゆるし合うことの必要性を分かること


誰だって間違うこともあるし、約束を忘れることもある

感情に流されてあらぬコトを言ってしまうこともある


そんなことをゆるす「ゆとり」を持つこと

そしてその後に

「そんなことをゆるせなかった自分をゆるす」こと


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夢の中に現れる自分、
他の登場人物や風景は
夢を見ている間はリアリティがある

これは夢だ、とは疑わない

でも夢から覚めると
それらは一瞬で消える

すべて自分の意識が創り出していることだ


ぼくらが現実と思っているこの世も
そんなものかもしれない