Sweat & Tears 東京キッドブラザース44th
『失なわれた藍の色』
三浦ファミリーが渾身で挑んだ、東京キッドブラザースの伝説の和風ミュージカル。
東由多加の原作を、長戸勝彦が上演台本と演出を担当。
花スタンドが華やかで、関係者のメンツも様々。
其々傷を負った若者3人がある街で一人の踊り子に恋するが、彼女がスターに裏切られ自殺したことから、悲劇が巻き起こる話。
三浦涼介と三浦孝太の実兄弟に、加わった上遠野太洸が三浦三兄弟の末っ子みたいによく馴染んでる。
小笠原健が久しぶりに歌って踊ってカリスマ性をアピール。前半で仮面ライダーやテニミュのネタもぶっ込んでくれるハジケぶりだw。
岩永洋昭はまた刑事役なのかと思うが、スーツで一緒に踊ってて新鮮。
キュートな片山陽加、セクシーな鎌田亜由美がウリのようだが、ちょっと好みではない。
踊り子の中に男の子がいたり、ピエロやダンサーのパフォーマンスと、層は厚いカンパニー。
三浦浩一のマスターは、ミラステの水谷あつしマスターと重なるが、2人は東京キッドブラザース繋がりだった。
シアターとカフェの両サイドを映しながらのワンシチュエーション。
全員で一斉に歌い踊い、パフォーマンスを披露する場面はなかなかの見応え。自転車3人乗りも器用にこなして、CBGKシブゲキが狭く感じるほどだ。
ソロは少なかったが、2幕中盤で、眼力を浴びせながらの三浦涼介さんのダンスが絶品。低めの力強い歌声もいいし、役を反映して根っからの革命気質なのかも。来年の帝劇『1789』では古川さんの演ったロベスピエール役だし、ベスで観てきた和樹さんのロナンと肩を組みながら、一緒に歌い踊るのかと思うとワクワクする。
ストーリーはあってなきがごとし。
マスターのラストの言動は、色々と納得がいかないし、真剣に考えると物議を醸しそうだ。
その中でキャストの熱演を感じ、とりわけ涼介さんの存在感が光る。
夏の『グランギニョル』はミュージカルではなかったし、これはやはり、来年の帝劇に向けた、三浦涼介のプロモーションアクトの舞台だったと捉えるのが的確だろう。
『仮面ライダー 平成ジェネレーションズFINAL』の公開が楽しみ。