清拭ではじまり、清拭でおわる。 ~ケアの原点~ | 産後ドゥーラ✕グリーフケア 〜naranja〜 

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naranjaとは、スペイン語で オレンジの意。

出会う人を、
オレンジ色のあたたかい光に照らす、セラピストでありたいと思っています。

産後の新たな家族の暮らしに寄り添うドゥーラセラピストつじゆうこの日記です。

またまた、ベビー&チャイルドケア養成講座 でのお話。



~清拭ではじまり清拭でおわる~



看護を学ぶ人が、はじめに教わる看護の基本なのだそうです。


清潔は、生きる意欲に繋がると。



ある年のアーユルヴェーダ学会で


日赤の元師長さんがされたお話をご紹介いただきました。



7~8歳のもう長くはないだろうという女の子が、ある日搬送されてきて。。。


ある腫瘍があったそうですが。。。


そこからは、ひどい臭いがして、


前の病院のケアも悪く、


肌全体がカサカサと粉をふき、かゆみもある状態にあったのだそうです。


本当に手の施しようがない状態だったので、


その師長さんはかんがえて


丁寧に丁寧に、その女の子の全身に温かいタオルをあて、拭いてあげました。


もう治療はできない女の子、腫瘍の部位も、丁寧に拭きました。


そうしてはじめて、その女の子は笑顔を見せました。



ありがとうって。



きっとホッとして、安心して。



温かいお湯と、手のぬくもりに包まれて。



それから間もなくして、息をひきとったそうですが。。。



その女の子、師長さんに出会えてよかったなって。



安心して天国に逝かれたのではないかなぁって。



大切にされた、真新しい肌の記憶の中で旅立てて、



うれしかったと思う。



看護師さんでなくても、



タッチケアを施すものとして、家族ケアの要として…忘れたくないお話でした。