再掲載:
東京理科大学名誉教授。専門は分子腫瘍学、免疫学、分子生物学。
村上康文氏の
X
https://x.com/yasufumi06/status/1789072748846993637
よりコピペ
村上康文
@yasufumi06
今回のポストの目的は、一流の学術誌であるCellの査読済み論文において、現行のレプリコンとほとんど同じ仕組みのレプリコンを細胞に導入してみたところ感染性のある粒子が放出されるということが示されていたことを一般の方々に周知することです。
スレッドが長くなりすぎて途中でXからスレッドの継続を拒否されたので続きを新たなスレッドで発信することにしました。
現在、日本で接種しようとしている単純な自己増殖型mRNAワクチンは感染性粒子が細胞から放出される可能性があると考える人は多いのですが、それが既に30年前に示されていたというわけです。
前回のスレッドにも書いておきましたが、このような論文がある以上、製薬企業側は感染性粒子の放出が個体間感染を招かないことを証明しなければなりません。
これは開発側に課された義務であってレプリコンワクチンの危険性を懸念している研究者が証明しなければならないものではありません。
このことは常識ですが念のため書いておきます。
通常の薬事承認のプロセスにおいては製品に関するリスク情報をもれなく規制当局に開示し、そのリスクを否定することが製薬企業の義務となります。
感染性粒子の放出が発表されている学術誌がPubmedにも載っていないものであればいざ知らず、現在のインパクトファクターが66.85という一流紙に掲載された情報を無視するということはいずれ裁判がおきたときに大きな不利となることでしょう。
ちなみに現在、この分野で最高のIFを持つのはNature Medicineです。
Cellは第二位です。
引用ポストしているこのデータですが最初にレプリコンが導入された細胞が光っているのが24時間後のデータです。
それが時間の経過と共に細胞全体に広がっていくということをこのデータは示しています。
これは著者たちにとって意外なことだったのです。
そこで彼らは細胞の培養上清を取り出し遺伝子導入していない細胞に添加してみました。
その結果を次のスレッドで示します。
そうすると最初は遺伝子が導入された細胞だけが光りましたが、時間の経過と共に染色される細胞が増えていきました。まるでウイルスを細胞に感染したときと同様の現象が見られたわけです。
>>>>>
30年前の論文でレプリコンRNAをとりこんだ細胞からは感染性のある粒子が放出されてしかもその感染性の粒子は継代できることも示されています。論文のタイトルは Novel Infectious Particles Generated by Expression1 of the Vesicular Stomatitis Virus Glycoprotein from a Self-Replicating RNA
·
エール大学のグループの論文です。これまでレプリコンワクチンが実用化されていない理由としては早くから感染性粒子の放出の可能性が示されていたことが考えられます。以下に代表的なデータを紹介します。
この論文ではアルファウイルスの一種のセムリキ森林ウイルスのレプリカーゼに水疱性口内炎ウイルスのGタンパク質の遺伝子を連結したものを使用。
Gタンパク質はenvelope spike glycoprotein (G)の略称でコロナウイルスのスパイクタンパク質同様の機能を持ちコロナのスパイクと同様の能を持ちます。
·
Gタンパク質はenvelope spike glycoprotein (G)の略称でコロナウイルスのスパイクタンパク質同様の機能を持つ。
すなわち細胞表面の受容体タンパク質に結合して細胞とウイルスの膜の膜融合を誘導しウイルスを細胞内に侵入させる。この仕組みは新型コロナのスパイクタンパク質の機能とほとんど同じです。
この論文ではアルファウイルス由来のレプリカーゼにVSVのスパイクタンパク質遺伝子(G)を連結したもので現在ヒトへの接種が目前に迫っている(一部既に接種が治験で行われている) レプリコンワクチンと極めて似通った構造を持つものを使用。
Figure1に示されているようにレプリコンそのものが複製されるのと共に抗原タンパク質も大量に産生されます。
この構造をしたレプリコンRNAを細胞に導入してみたところ意外な結果が示されました。
細胞への導入効率が0.1から1%というリポフェクション法で遺伝子導入を行いVSV―Gタンパク質の抗体で細胞を染色してみました。
そうすると最初は遺伝子が導入された細胞だけが光りましたが、時間の経過と共に蛍光は拡大
そうすると最初は遺伝子が導入された細胞だけが光りましたが、時間の経過と共に染色される細胞が増えていきました。まるでウイルスを細胞に感染したときと同様の現象が見られたわけです。