静かなる戦争のための沈黙の兵器 静かなる戦争のための沈黙の兵器
パンドラのはこ
【-の箱】(ギリシャ神話)ゼウスがすべての悪と災いを封じ こめて、人間界に行くパンドラに持たせた箱。パンドラが好奇心からこれを開いたため、あ らゆる罪悪・災禍が抜け出て、人類は不幸にみまわれるようになり、希望だけが箱の底 に残ったという。[新明解百科語辞典、三省堂]
〇これは次の三書の抜粋を分類し小見出しを付けたものです。
(1)『静かなる戦争のための沈黙の兵器』(文明批評學會版)より
(2)『シオンのプロトコール』(五葉光彦訳)より
(3)タルムード(愛宕北山著『猶太と世界戦争』、四王天延孝著『ユダヤ思想及運動』その 他より)
〇分類の中見出しと各抜 粋文の小出しとは編者が付けたもので、原著にはありません。
〇各抜粋文の末尾に<>で囲ったのは、原本の項目名です。
『静かなる戦争のための沈黙の兵器』より
世界の奴隷化と第三次世界大戦 奴隷化と計画的大量殺害なしには社会のオートメーション化は不可能である
社会コントロールと人間生活の破壊、言い換えれば、奴隷化と計画的大量殺害と い う広大な目標を含めることなしには、一国ないしは世界的規模の社会工学化あるいは 社会のオートメーション化、すなわち、社会オートメーション・システム(沈黙の兵 器)を論ずることは不可能である。
<機密保持> 『沈黙の兵器』は第三次世界大戦の宣戦布告である
この刊行物[沈黙の兵器]は、「沈黙の兵器」をもって闘われ、細菌戦と酷似し た 戦争を遂行する「静かなる戦争」と呼ばれる第三次世界大戦の二五周年を記念して刊 行されたものである。
この文書には、今戦争とその戦略ならびに兵器についての序説 が収められている。
<ご搭乗感謝> 静かなる戦争は一九五四年、国際的なエリートによって宣戦布告された
静かなる戦争は、一九五四年、国際的なエリートによって静かに宣戦布告された 。
沈黙の兵器システム[コンピュータ]はほぼ十三年遅れて姿を露わしたけれども、 この新兵器システムの出現によって、重大な蹉跌を被ることは皆無となった。
この小 冊子は静かなる戦争開始二五周年を記念する。すでにこの国内戦争は世界中の多くの 戦線で多くの勝利をあげてきた。
<歴史的序説> ひそかにアメリカ人に対し静かなる戦争を仕掛ける
将来の世界秩序、平和、安寧のために、ひそかにアメリカ人に対し静かなる戦争を 仕掛け、自然と社会のエネルギー(富)を、幼稚で処理能力のない大多数の人間から、 自己訓練を積み遂行能力があり尊敬に値する少数者の手へと、恒久的に移すことを究極目標とする。
<エネルギー> 「沈黙の兵器」の特徴
沈黙の兵器のテクノロジーの構成要素は公開の理想的改革案としても通用する
一九五四年、影響力を行使できる地位にいる人々は、一般大衆が既成権力の寝台に 手をかけて引っくり返すのは、たかだか数十年内という時間の問題に過ぎないという ことを十分に理解していた。
というのも、新たなる沈黙の兵器のテクノロジーの構成 要素は内密の理想的改革案として通用し、それと同様に、公開の理想的改革案として 通用するものだからである。
<政治的序説> 公衆の目には自分たちのためになると見えるような新しい兵器を開発する
この目標に到達するために、究極のところ、操作原則がひじょうに高度で精巧であ り、公衆の目には自分たちのためになると見えるような、その名を「沈黙の兵器」と 呼ぶ一群の新しい兵器を開発し、確保し、適用する必要があった。
結論をいえば、研 究対象となるのは、資本の所有者(銀行業)と商品産業(商品)とサービス[注・直 接生産以外の労働]によって運営されている、全面的に予測可能でかつ操作可能な経済体制である。
<エネルギー> 通常兵器に期待することはことごとく沈黙の兵器に期待できる
沈黙の兵器の開発者たちは、もっぱら機能の仕方という点に関しては、通常兵器に 期待することをことごとく沈黙の兵器に期待している。それは将軍に代えるに銀行の 実力者の命令により、狙撃手に代えるにコンピュータ・プログラマが、銃に代えるに コンピュータから、火薬に代えるに発生したデータにより、化学反応(爆発)に代え るにデータ処理によって推進し、銃弾に代えるに状況を射撃する。それは明白な爆発音を伴わない。明白に肉体的あるいは精神的な損傷の原因となることなく、誰かの日 々の生活を明白に妨害することがない。しかも、それは明白に「ノイズ」を発生させ る。明白に肉体的あるいは精神的に損傷を負わせ、明白に日々の社会生活を妨害する。 求めているものを知っている、熟練した観察者にはそういうことが明白に判るのであ る。
<沈黙の兵器についての序説> 大衆はこの兵器に攻撃されていることが信じられない
大衆はこの兵器を理解することができず、兵器に攻撃され征服されていることが信じられない。大衆は本能的には何か良くないことが起こっていると感じるが、沈黙の 兵器の技術的な性質により、かれらが感じていることを理性的な形で表現することが できないか、知性をもって問題を扱うことができない。それゆえ、かれらは助けを求 める方法が解らず、沈黙の兵器に対して自分を守るために他人と協力する方法が解らない。沈黙の兵器がじわじわと大衆を攻撃すると、大衆は(経済経由で心理的な)圧迫があまりにも大きくなってマイってしまうまで、兵器の存在に自分を合わせ慣らし、 生活への侵食を耐え忍ぶことを学ぶ。
<沈黙の兵器についての序説> 沈黙の兵器は細菌戦兵器と同一タイプの兵器である
沈黙の兵器は細菌戦兵器と同一タイプである。自然と社会のエネルギーの源泉ならびに大衆の肉体的、精神的、感情的な強さと弱さを知り、理解し、操作し、攻撃する ことによって、社会の各個人の活力、選択の自由ならびに流動性に攻撃を加える。
<沈黙の兵器についての序説> 沈黙の兵器は初代ロスチャイルドのアイディアを成長させたものである
自分に国家の通貨をコントロールさせよ そうすれば誰が法律を作ろうと知ったことではない メイヤー・アムシェル・ロスチャイルド(1743~1812)
今日の沈黙の兵器のテクノロジーは、ここに引用したメイヤー・アムシェル ・ロス チャイルド氏が簡潔に表現し、効果的に活用した、単純なアイディアを成長させたも のである。……もちろん氏は二〇世紀においては、これが大発見となるとは考えては いなかったし、確かに、数学的な分析は第二次産業革命、力学とエレクトロニクスの 学説、また、世界経済コントロールを効果的に発揮するためにはエレクトロニクス・ コンピュータの開発を待たなければならなかった。
<理論的序説> 「金力の外見をわがものにすれば人は金力を与えてくれる」
ロスチャイルド氏が発見したことは、上記の概念を経済学に適用した、権力、影響 力、人民に対するコントロールについての基本的な原理であった。その原理は「金力 の外見をわがものにすれば、人は金力を与えてくれる」ということである。
<ロスチ ャイルド氏が発見したエネルギー> 個人の好みまでもコンピュータ管理の下に置けるようになる
産業構造のもとにある各個人の要素は、消費者本人であることを確認する(協会が 認定)消費者動向コンピュータ協会の識別(包装に印刷されている万国製品コード UPCのゼブラ縞価格コード)のように、識別された個人の好みも、コンピュータ管理の下に置かれるようになる(クレジットカードの使用を経て、将来は番号が通常の 光の下では識別できず消えることのない「入れずみ」をさせることによって)。
<経済学への適用> 世界経済をコントロールする科学を確立する
ハーバード経済調査研究所(一九四八~)は、第二次世界大戦のオペレーションズ・ リサーチを拡張したものであった。その目的は、まずはアメリカ経済、ひいては世界経済をコントロールする科学を確立することにあった。数学的な基礎とデータが十分 であれば、ロケットの弾道を予測しコントロールすることと同じくらい、経済の動向 を予測しコントロールすることは容易であると思われた。そのことは事実が証明してきた。さらに、経済は目標に誘導されるミサイルに置き換えられてきた。……ハーバ ードの直接の目的は、経済構造、すなわち、構造を変える力、構造の行動を予測する 方法、それを操作する方法を発見することにあった。
<経済的モデル> 経済衝撃テストによって安い労働資源を得ることができる
航空機の機体衝撃テストでは、機体に搭載して発射させた銃器の反動の波動が起こ す衝撃波が、航空機の部分か全体かその翼かに、ギター弦やフルートの弁や音叉のよ うな細かなあるいは荒っぽい振動を起こし始め、飛行中に崩壊するか空中分解するか の状況を、航空エンジニアに知らせる。経済エンジニアは、[経済衝撃テストによっ て]同じ結果を獲得する。すなわち、牛肉、コーヒー、ガソリンあるいは砂糖などの 主要商品を注意深く選んで、経済と消費者大衆の動きを研究し、次には価格や有用性 に突然の変化あるいは衝撃を与え、それによって、各人の予算と購買習慣を跡形もな く断ち切る。次いで、経済エンジニアは、衝撃波に起因する広告、物価、あれこれの 商品の販売における変化をモニターした結果を観察する。こういう研究の目的は、経 済一般の動向や変化を予測可能な状態にし、一般大衆が、ある種の「専門家」たちが 金のシステムをコントロールし、万人のために(自由や正義よりも)安全を回復すべ きだと確信している傾向を自滅させるノウハウまで得ることにある。実験材料になる 市民たちが、かれらの財政問題をコントロールできなくなるとき、かれらはもちろん 完全に奴隷化された、安い労働資源となる。
<経済衝撃テスト> 金の流れと大衆の心理反応との間には数量で現わせる関係がある
[経済]衝撃テストによって、経済における金の流れと、被験者大衆の心理的外見 ならびに反応との間には密接な関係があることが解る。たとえば、ガソリンの価格と、 頭痛を感じ、暴力的な映画を見たいと思い、たばこを吸い、ビールを一杯引っかけに 酒場に行こうとする人との間には、数量で現わせる関係がある。
<経済衝撃テスト> 経済破壊を通じて一般大衆を完全にコントロールするプログラムが得られる
最も興味深いことに、一般大衆がかれらの抱える問題から逃れ、現実を逃避する経 済モードを観察、計測し、オペレーションズ・リサーチによる数字をあてはめると、 一般経済の破壊(スモモの木を揺さぶる)を通じて一般大衆を完全にコントロールし 服従に持ち込む作為的危機(衝撃)の最もありうる組み合せを、コンピュータに予見 させるプログラムを作ることが可能である。
<経済衝撃テスト> 大衆から合法的強制力を使って入手したデータにより作動する
沈黙の兵器システムは、従順な大衆から合法的(必ずしも道義的とは限らない)強 制力を使って入手したデータにより作動する。沈黙の兵器のシステム・プログラマに とっては、国税庁を通じた大量の情報は利用価値が大きい。(国税庁の資料リストに ある『アメリカ経済の構造研究』参照)。この情報には、納税者と雇用者とが供給し た奴隷労働によって提出され、収集され、計算された、連邦ならびに州の徴税書類に 含まれた、よく系統だてられたデータの法的刊行物から構成されている。その上、国 税庁に提出された、このような大量の徴税書類こそは、戦略意思決定の重要なファク ターとなる、大衆の同意を示す有力な指標である。他のデータ資料については「入力 項目の簡易リスト」を参照されたい。
<同意‥勝利の第一歩> 王者とクラゲ 簿記を駆使する者は王者となることができる
エネルギーは地球上のすべての活動の鍵である。自然科学は資源を研究して自然エ ネルギーを支配し、理論的には経済学に帰する社会科学は資源を研究して社会エネ ルギーを支配する。この二つは簿記システムすなわち数学である。したがって、数 学は最も基本的なエネルギー科学である。そして、一般人を簿記の操作方法に無知 のままにさせておけば、簿記を駆使する者は王者となることができる。すべての科 学は究極の目的に達するための手段に過ぎない。手段とは知識である。究極の目的 とは支配である。残る問題はただ一つ、「誰が利益を享受するか」だけである。
< エネルギー> 経済学の分野で第一級の攻撃的戦闘能力をもつ必要がある
エネルギーが地球上のすべての活動の鍵となる以上、エネルギー、原料、製品、サ ービスの独占を達成するためには、また、奴隷労働の世界システムを確立するため には、経済学の分野で第一級の攻撃的戦闘能力をもつ必要がある。われわれの地位 を維持するためには、全経済分野にわたってコントロールする絶対的な第一級の科 学知識をもち、世界経済を管理する第一級の経験を積む必要がある。
<要約> 知性を用いようとしない人間たちの国々は知性を持たない動物同然である
知性を用いようとしない人間たちの国々は、知性を持たない動物同然だという話に 決まった。そのような人間は荷物運搬動物であり、自分から進んで食卓に上ったス テーキなのである。
<エネルギー> 頭脳を使わない人間は荷物運搬動物かその調教師となるほかはない
もっている頭脳を使わない人間は、頭脳がないのも同然である。だから、父親、母 親、息子、娘というこれら知性のないクラゲの学校は、荷物運搬動物あるいはせい ぜい彼らの調教師となるほかはないのである。
<実施のファクター> 人類は機械であり掴んで回すことのできるレバーである
ふつうの状態では存在しないものは、計算によって強制的に明るみに出すことがで きる。人類は機械であり、掴んで回すことのできるレバーであって、社会をオート メーション化することと、靴工場をオートメーション化することとの間には、ほん のわずかしか違いがない。
<徴兵> 真の解決策はわれわれ少数者の手に委ねられている
一般大衆は、自分自身の精神構造を変えることや同胞に対する信頼をくつがえすこ とを拒む。そのような野蛮人の群が激増し、言ってみれば、地表を覆うアリマキ[ 葉枯れ病を起こす害虫]の大群となっている。かれらは、かれらなりの宗教的モラ ルは持っているけれども、なぜ戦争をなくすことができないかを教える経済科学の ことは全く無知であり、宗教心や自己満足にひたって地上の問題を処理することを 拒絶し、現実問題の解決は自分たちの手の届かない所へ押しやっている。具体的な 解決は、最も生き残るにふさわしい者として知性をもって生き残ろうとし、真にか れらのことを気づかう者としてかれらの問題を処理しようとする、われら少数者の 手に委ねられているのである。そうでなかったならば、沈黙の兵器が明るみに出て 、未来の真のヒューマニティの種子を確保するわれわれの唯一の希望が失われるで あろう。
<時間の流れと自己破壊振動> 社会の下層階級要素を全き統制下に置かなければならない
全面的に予測可能な経済を達成するためには、社会の下層階級要素を全き統制下に 置かなければならない。すなわち、こんなことになっているのは正しいことなのだ ろうかと気付かないうちに、しつけ、調教し、くびきを付けさせ、ずっと古い昔か ら行われている長期にわたる社会義務を植えつけなければならない。
<エネルギー > 戦略と戦術 戦略表 実行目標または獲得物 大衆を無知にする。
公共組織の衰弱。 重要点(価格と売上げ)をコントロールすることにアクセスする。 フィードバック出力に必要とされる反応。 [大衆を]上の空にさせる。 防衛力の低下。 家族を攻撃する。現金は少なく、借金と施し物を多くする。 若者の教育をコントロールする。もっと自堕落に、もっとデータを。 教会の独立性を攻撃する。 この政府のようなものに対する信仰を破壊す る。 社会的画一性をはかる。 コンピュータ・プログラミングを単純にする。 税に対する反抗を最小に押える。 経済データを最大にする。強制する問題を最小にする。 同意係数を安定させる。 単純化。 はみ出しに対するコントロールを強化する。 コンピュータ入力データを単純化し予知可能性を大にする。 境界条件を確立する。 問題の単純化。差異の解決と差異同一化。 適切なタイミング。 データの変移と不明瞭さの減少。 コントロールへの抵抗を最小限に抑える。 コントロールを最大限にする。 コントロールを最大限にする。 究極まで従属させる。 END(作戦終了)
<戦略表> 下層階級に与える教育は最も貧弱な質にとどめなければならない
下層階級に与える教育は、下位の階級と上位の階級とを隔てる無知の堀をめぐら し、下位の階級のことは理解しがたいと思えるほどに、最も貧弱な質にとどめな ければならない。このように初めからハンディキャップをつけておくことが、下 層階級でも頭のよい者に、生活のくびきから救い出されるチャンスがあったとし てもごくわずかだと思い知らせることになる。このような奴隷制度は、上流支配 階級社会の秩序、平和、安寧のバロメーターを保つために欠かすことができない 。
<エネルギー> 大衆は貪欲であるがために限度を越えて通貨を発行しても平気でいる
彼[ロスチャイルド]は、誰が戦争の勝利者となるかを決める通貨のコントロー ルに乗り出した。一国の経済システムのコントロールを彼に委ねることに同意し た政府は、彼の支持を受けた。負債が増えれは増えるほど、債務者の敵に経済的 な援助が保証された。この方法であがった利益で、ロスチャイルド氏はいやが上 にも富み、いやが上にも富を拡げることができた。彼は、大衆が貪欲であるがた めに、政府が貴金属と商品生産とサービス(国民総生産GNP)の裏付けなしに 限度を越えて通貨を発行(インフレーション)しても平気でいることを見抜いた のである。
<ロスチャイルド氏が発見したエネルギー> 真実同胞を気づかうならばクレジットや福祉には頼らないだろう
もしも人々が真実同胞を気づかうならば、クレジットや、働く者から奪いグウタ ラ者を満足させる社会福祉システムに頼らないように、自分たちの欲望(貪欲、 生殖など)をコントロールするであろうに。
<時間の流れと自己破壊振動> 最も単純な経済増幅装置の形態は宣伝と呼ばれる装置である
テレビの広告主から語りかけられると、人は被暗示性のために、確かな確率で十 二歳の児童そのもののように無批判に暗示に反応し、その商品を買うべく衝動的 に店に行き、自分の経済貯水池から経済エネルギーを放出する。
<経済増幅装置 > 人は母の子宮の代用保護物である人工子宮を作る
人は母親の子宮を離れる時から、さまざまな形の代用保護物すなわち殻(から) である人工子宮を作り、維持し、引きこもる方向にことごとくの努力を傾ける。 これらの人工子宮の目的は、活動の安定にも不安定にも対処する環境を確保する こと、成長と成熟の時期にはシェルターとなり、老後には自由を保証し、外から の攻撃に身を守る防御物を確保することにある。このことは、一般大衆でもエリ ートでも変りない真実である。だが、問題解決策の求め方には決定的な差異があ る。
<人工子宮> どうしようもない大衆に対する有効な戦略兵器が福祉国家である
なぜ市民個人が政治という機構を作りだすかという根本的な理由は、子ども時代 に頼りにした関係を永続させたいという、潜在的な意志あるいは欲望に根ざして いる。卒直にいえは、かれらは、かれらの生活からすべての危険を取り除き、頭 をなで、傷口にキスをしてくれ、どのディナーテーブルにもひな鳥をつけ、体を 洗ってくれ、夜になればベッドに押し込んでくれ、何ごとも明日の朝目が覚めれ ばすべてよくなっているだろうと言ってくれる神人が欲しいのである。……こう いう大衆の行動は、恐怖、怠惰、利巳主義の軍門に降っていることを意味する。 そういうどうしようもない大衆に対する有効な戦略兵器となるのが、かれらが主 成分になっている福祉国家である。
<国の政治機構・・依存物> 偽善者であればあるほど政府の腐敗堕落を訴える
多くの人は、自分の日常生活をわずらわす他人を、できることなら抑えこみたい か、殺したいか、あるいはその両方だが、自分が起こした明白な行為で、道徳上 あるいは宗教上の問題を争わされなければならないのはごめんだと思っている。 それゆえ、かれらは、自分たちの手を血で汚さないようにするため、(自分の子 どもたちも含めて)他人に汚い仕事をやらせる。かれらは、動物に対する人間の 扱いが悪いと言ってわめき散らしながら、自分の視野には入らない下町の漆喰の 屠殺場から来るハンバーガーの前によだれをこぼして座る。だが、偽善者であれ ばあるほど、世間では政治家と呼ばれている殺し屋の専門団体に財政援助の税金 を払い、政府の腐敗堕落を訴える。
<行動/攻撃> 政治家とは一般大衆の分別に目潰しを喰わせるために雇われた殺し屋である
インフレによって膨大な量の金が一般大衆の手にわたり、かれらの貪欲さのバラ ンスを維持し、かれらの中に虚構の自己満足を作り出す・・しばし、狼は戸口の 外で待っている。万一の場合、収支のバランスをとるために、戦争という手段に 訴えなければならない。極言すれば、戦争は債権者を破滅させる手段に過ぎず、 政治家とはとるべき責任をとらなかった行為を正当化し、一般大衆の分別に目潰 しを喰わせるために公然と雇われた殺し屋である。
<時間の流れと自己破壊振動 > 人々は権威を求めるが責任は引き受けようとはしない 多くの人々は自由に物事(冒険その他)をやりたいとは思うが、失敗を恐れる。 失敗の恐れは、成功の見込みが薄いとか、人が信じる気のない創作された嘘(法 律)を通過させるとかの場合は、他人に責任を押しつけるとかの無責任さに現わ れる。かれらは権威を求める(権威authorityの語源は「創作者author」である )が、責任や虚偽は引き受けようとしない。そこで、かれらは、かれらに代って 現実に直面してくれる政治家を雇う。
<責任> 人々は自分たちが次のことをできるように政治家を雇う
人々は自分たちが次のことをできるように、政治家を雇う。 1体を使うことなしに安全を手に入れる。 2頭を使うことなしに行動を手に入れる。 3生か死かをじっくり考えることなしに、他人から盗み、傷つけ、死に至らしめる。 4全くその気のない責任はとらない。 5これらの局面に立たされる訓練を受けることなしに現実や知識という利益を手 に入れる。
<総括> 徴兵の目的は脅迫によって政府は万能であるという確信を教え込むことにある
徴兵あるいは他の類似の制度のそもそもの目的は、脅迫によって、社会の若い男性 に政府は万能であるという、いわれなき確信を教えこむことにある。彼はまもなく 、祈りが時間をかけてやっていたことを、一発の弾丸が一瞬のうちにドンデン返し にしてしまうことをを教わる。
<徴兵> 徴兵については次のように定義できる
【徴兵】(志願兵など)は、中年と老年が若年を公共の汚れた仕事に強制的につか せる目的をもって考案された、強制的集団犠牲と奴隷の制度である。それは若者を 年長者と同じように有罪とし、若者による年長者批判を極力抑えつける作用を果た す(世代安定剤)。それは、「愛国的・国民的」サービスというラベルを貼られ、 おおやけにマーケットに出され販売される。
<徴兵> 徴兵の成功には脅迫が本質的に重要である
徴兵の成功には、ほかの人間社会機構のように、あれこれの形の脅迫(または刺激 )が本質的に重要である。物理学の作用反作用の原理は、内的なサブ・システムに も外的なサブ・システムにも適用されなければならない。徴兵にあたって、確実に 個々人を洗脳しプログラムに組み込むには、家族と同僚グループの双方ともを巻き 込んで統制下に置かれなければならない。
<実施のファクター> 広告メディアは父になるべき男が尻に敷かれる存在になるように膳立てする
家族もちの男を、確実に息子に正しい社会訓練と態度を身につけさせて成長させる ように躾けなければならない。広告メディア等は、父になるべき男が結婚する以前 、少なくとも結婚するまでには、尻に敷かれる存在になるように膳立てすることに かかりきっている。彼は教えられる、自分は自分用に打ち込まれた社会のクサビに 順応するか、性生活の両脚を縛りつけられるかであることを、そして、やさしい仲 間づきあいはゼロになることを。彼は見させられる、女たちは論理的、原則的で尊 敬に値する行動よりも安定を要求するものだということを。息子が戦争に行く時ま でに、父親(骨抜きにされてクラゲのようになっている)は、自分の同僚たちに非 難の目を向けられないうちに、また、彼個人の意見や自尊心の殻を破って偽善者と ならないうちに、息子の手に銃を渡すだろう。息子は戦争に行くか、父親が当惑す るか。それでも息子は戦争に行くだろう、戦争の真の目的がどこにあるのかを知ら ずに。
<実施のファクター> 順応性を植えつけるには育児センターを運営しなけれはならない
このような順応性を達成するためには、下層階級の家族を両親の共働きが増える過 程で分解し、面倒を見る人間がいないみなし子たちを、政府機関が日常的に世話す るセンターを運営しなければならない。
<エネルギー> 洗脳教育は早いうちから行うほど良い 生まれたての子どもをもつ女は、幸福で目が輝きすぎて、富者の大砲の材料も奴隷 労働の安価な源泉も見分けがつかない。しかしながら、女は、遅かれ早かれやって くる「現実」の変移を受けいれることに慣らされなければならない。その変移には どうにも処し切れなくなるほど、家族という単位をとことん破壊しなければならず 、国家は公教育をコントロールし、国営の保育センターをさらに増設し、父母が子 どもを早い時期からそこへ〝派遣〟させるよう義務づけなければならない。洗脳教 育は早いうちから行うほど、子どもたちの変移の速度を(強制的に)上げることが できるのである。
<実施のファクター> 陽動作戦 混乱あれば利益あり、さらなる混乱あればさらなる利益あり
一般原則は、混乱あれば利益あり、である。さらなる混乱あれば、さらなる利益あ り、である。それゆえ、最上のアプローチは問題を作り出し、その解決を示すこと である。
<陽動作戦‥基礎戦略> 一般大衆に経済学と他のエネルギー科学との関係を学ばせてはならない
このような[世界経済を管理する]王者となるべく、われわれは少なくとも一つの 目標は達成しなければならない。すなわち、一般大衆に、経済学と他のエネルギー 科学との論理的・数学的な関係あるいはその知識を適用することを学ばせないこと である。
<要約> 先進的に見える不必要な経済学書を氾濫させる
経済理論上の問題はきわめて容易にエレクトロニクス上の問題に置き換えて処理し 、その結果を経済に戻すことができたので、最終的には、必要な経済用語を翻訳す る手引き書が一冊あればいいというだけとなった。その他のことは、数学とエレク トロニクスの通常の研究から得ることができた。このことは、先進的に見える不必 要な経済学書を氾濫させ、プロジェクトの機密を守ることを容易にさせる。
<経済 的モデル> 実際には少しも重要でないことに大衆の気をそらせる
新種の個人的プログラマ/経済人が、一九四八年にハーバード大学が始めた作業の 結果に気づくのは時間の問題である。かれらが気づいたことについて一般大衆とコ ミュニケートできる速さは、ひとえに、われわれがいかに効果的にメディアをコン トロールし、教育を破壊し、実際には少しも重要でないことに大衆の気をそらせる かにかかっている。
<要約> 機密を保護する単純な方法は大衆を重要でないことに引きつけておくことである
沈黙の兵器の機密を保護し、大衆コントロールをかちとる最も単純な方法は、一方 で大衆には基礎的なシステム原則を知らしめないようにし、他方で大衆を混乱させ 、無秩序にさせ、ほんとうは少しも重要でないことに引きつけ続けておくべきだと いうことは、経験にてらして証明されてきた。このことは、次のことによって達成 される。すなわち・・
(1)公共教育では、数学、論理学、システム設計ならびに 経済学などは程度の低いプログラムを植えつけ、技術的創造を妨げることによって 、かれらの精神を武装解除させ、精神的行動をサボタージュさせる。
(2)次のこ とによって、かれらの感情を解放してやり、かれらの我がまま勝手と、感情的・肉 体的な活動の中に放縦さを増してやる。
1メディア・・特にテレビと新聞・・を通じて、セックス、暴力と戦争を集中砲火 で浴びせ続け、毅然と立ち向う感情を軟化させる(心的・感情的にレイプする)。
2かれらが欲するものを与えて・・過剰に・・思考に「カロリーが高いがまずい食 品」・・かれらが真に必要とするものを奪いとる。
3歴史や法律を書き変え、大衆を変質者が作り出したもののとりこにさせる。 このようにしてこそ、かれらの目や心を、その人間にとって必要なことよりも、自 分とは無関係なでっちあげたものごとへ逸らさせることができる。
<陽動作戦‥基 礎戦略> 陽動作戦を要約すれば・・ メディア…成人大衆の関心を真の社会問題からそらさせ、少しも重要でないことに 縛りつけ続けよ。
学校…青年大衆には、真の数学、真の経済学、真の法律ならびに 真の歴史については無知のままにさせ続けよ。
娯楽…大衆娯楽は小学校六年の水準 以下にとどめ続けよ。
労働…大衆を、考える時間もないほど、忙しく、忙しく、ひ たすら忙しくさせ続けよ。ほかの動物ともどもに農場に戻れ、である。
<陽動作戦 の要約> 『シオンのプロトコール』(ユダヤ長老賢人の議定書)より
破壊と支配 暴力とテロリズムは最良の支配方法である 悪い本能をもった人間の数は、善い人間の数をはるかにしのぐ……かれらを統治す るには、学者ふぜいの論議によってではなく、暴力とテロリズムによって達成するこ とが、最良の方法である。
<一> 全土に騒乱と混乱と敵愾心を起こさなければならない ヨーロッパ全土、また、ヨーロッパとの関係を通じて他の大陸にも、われわれは騒 乱と混乱と敵愾心を起こさなければならない。そのことは、われわれにとっては二重 の利益がある。<七> われわれから生れるものはすべてを巻き込み行く恐怖である われわれから生れるもの、それはすべてを巻き込み行く恐怖である。帝政復興主義 者、煽動家、社会主義者、共産主義者、あらゆる種類のユートピア夢想家といったあ らゆる意見、あらゆる主義の人物たちがわれわれの用を勤めている。われわれはかれ らを利用して、あらゆる労役を課している。かれらの一人一人が、権威の最後の残党 まで叩き潰さんがために、現在秩序を転覆させることに燃え上がっている。これらの 行動により、全世界の国々が拷問を受けている。各国政府はもう止めてくれと手すり 足すりし、平和のためならどんなことでも代償に出すからという気になっている。だ が、われわれは、かれらが心底からわれらに服従し、率直にわれらの国際的超政権を 受け入れるまでは、平和を与えるわけには行かない。
<九> われわれはゴイムから生命を奪うことに関心を寄せている われわれは、労働者にわが戦列・・社会主義者、無政府主義者、共産主義者・・に 加わるよう提案し、振りかかる圧迫からかれらを救出する救世主を買って出る。われ われは、われらがメーソン員が言われなく唱えた(人類団結という)兄弟の定めどお りに、一貫して主義者たちを支援している。貴族は、法律によって労働者が提供する 労働の恩恵を受け、労働者たちがよく食べ、健康で、強壮であるかどうかに関心を払 っていた。われわれは全く反対のこと・・劣化、ゴイムから生命を奪うこと・・に関 心を寄せている。
<三> われわれは仮面をつけている ゴイムに真相をさとられないようにするために、われわれは仮面をつけて、われら の経済学説が精力的に宣伝する偉大な政治経済原理のもと、いかにも労働者階級に役 立つかのように情熱を傾けて説き伏せるだろう。
<六> いつの時代でも人民は言論と行動とを混同してきた いつの時代でも世間の人民は、個人も同様であるが、言論と行動とを混同してきた。 競技場で見ることに満足しているが、約束されたことが実行されているかどうかを考 えてみようとする者はめったにいなくて、もっぱらショーを見るだけで満足してい る。。そこでわれわれは、人民の利益が進歩に向っていると声高く証明するショー団 体を作るだろう。
<五> 人民は〝反対〟というものを喜ぶ 愚にもつかぬものではあっても反対とか批判とかはありうるし、うわべのことにし か理性の力が働かない人民は、反対ということを喜ぶものである。かかる場合に、健 全で論理的な精神が、道理の通った助言や議論の助けをかりてうまく大衆を導く希望 をもてるのだろうか?もっぱらあさはかな情熱、つまらない信念、習慣、伝統、感 傷的な理論だけに囚われている間違いだらけの人々は党派根性にとらわれる。そうな ると、完全に理の通った議論を基にしたどんな合意をも妨げる。
<一> 群衆や個人を支配する技術はわれわれにある 巧妙に仕組まれた学説と詭弁により、社会生活の制約やその他ありとあらゆる方便 により、あるいは、ゴイムにはまるで解らない手段を動員して群集や個々人を支配す る技術は、他の技術と相並んでわれらが支配の中枢である専門家がもともと手中にし ていたものである。分析、観察、精緻な計算に育てられ、この種の熟練技術に関して はわれわれには肩を並べる者がいないこと、練り上げられた政治行動と固い結束のど ちらかではわれわれの競争相手がいないのと同じである。いるといえば、イエズス会 だけはわれわれと比べられるだろうが、われわれは無分別な群集の目には見える組織 として存在するとは信じられないように工夫してきた。その裏でわれわれは終始一貫 秘密の組織を維持し続けてきた。
<五> ほどなく混乱と破綻があまねく広がるであろう 権力を追い求める者たちを煽動して権力を誤用させるため、われわれは、すべての 勢力を相対立させ、独立を得ようとする自由主義傾向を鼓吹するように仕向けてきた。 この目的に向って、われわれはどんな形の企てでも指嗾教唆し、あらゆる政党に戦闘 準備させ、どんな野望の目的をも権威に対して向けるようにさせた。国家というもの を、われわれは混乱した問題の大群が争乱する競技場と化せしめたのである……ほど なく、混乱と破綻があまねく広がるであろう。
<三> 秩序破壊の跡にイスラエル王が王座に就く 〝神に選ばれた者〟は、理性ならぬ本能によって、また人間性ならぬ獣性によって動 くばかげた力を粉砕すべく天から下される。この力は今は自由の原理という仮面をつ けて略奪とあらゆる種類の暴力をはたらき凱歌を挙げているが、この力が秩序破壊の 跡にイスラエル王を王座に据えるのである。だが、かれらの役割は王が王国に入った その瞬間に終る。王国の路からは、その残骸の一片すらも残さないように一掃される 必要がある。
<二十三> 宗教的・人種的憎悪によって対立反目応報を繰り返させる われわれは、ゴイムを宗教的・人種的憎悪によって個人も国民も対立反目応報を繰 り返すように仕組んだ。このことを過去二千年にわたって営々と積み重ねてきたので、 手が付けられないほど劇しいものになっている。これが、われらに腕を振り上げたと しても、支持してくれる国はどこにもただの一国もない理由である。われわれに対抗 する同盟を結べば自分が不利になることを、どの国も肝に銘じているからである。
<五> 自分がどこにいるのか見当がとれない有様にさせることが秘訣である 統治に成功するのに必要な第二の秘訣は……広い範囲にわたり国民の欠点、習慣、 情欲、市民生活の状態を増殖させ混沌に陥れ、その中にあっては自分がどこにいるの か見当がとれない有様にさせると、その結果、人民相互の理解ができなくなる。これ こそ別の意味でわれらにとっては有利なこととなる。すなわち、諸党派の中に軋轢の 種子を蒔き、まだわれわれに従わおうとしない集団を撹乱し、どの程度のものであれ われわれの仕事を妨害するような個人の企てに対して片っ端から気勢をそぐことにな るのである。
<五> 個人の企てはまたとなく危険である 個人の企てほどまたとなく危険なものはない。その裏に天才があろうものなら、こ のような企ては、われわれが軋轢の種子を蒔いた人民何百万人にも勝る力を持つので ある。
<五> 非難によって大衆を意気阻喪させよ われわれの役員会が採択している原理に次のことがある。非難によって大衆を意気 阻喪させること、抵抗心をかき立てるまじめな思考をさせないようにすること、心の 力を空理空論の論争にそらさせること。
<五> 創意は直ちに摘みとれ われわれはゴイム社会の教育を指導する際には、かれらが何か創意を示す徴候があ れば、いつでも気力を失って絶望してしまうように仕向けなければならない。自由奔 放な活動というものは、別の自由奔放さに出会うと無力になる傾向がある。衝突する と、容易ならぬ精神的打撃、失望、意気消沈が起こる。これらありとあらゆる手段を 駆使して、われわれはゴイムを疲労困憊させたあげく、国境を越えた現実の力をわれ われに提供せざるをえなくするだろう。
<五> われらの手中にある武器は、貧欲、復讐、憎悪と果てしなき野望である しかるべき時に、われわれは法律を作り、裁判と宣告を行う。われわれは生殺与奪 を実行する。われわれは全軍の先頭にあって、指導者の軍馬にまたがる。われわれは 意志の力で支配する。なぜならば、かつて権力を握っていた党派の残党も、今やわれ われに屈伏しわれわれの掌中にあるのである。われらの手中にある武器は、貧欲、容 赦なき復讐、憎悪と敵意に燃える、果てしなき野望である。
<九> 武器は貧困と嫉妬と憎悪である 飢えが引き起こす貧困と嫉妬と憎悪によって、われわれは群集を動かし、かれらの 手を使ってわれらが行く手を阻む者すべてを掃討するであろう。 全世界王が王冠を戴く時が至れば、同じ方法を用いて障害となるものをことごとく 一掃するであろう。
<三> 人民を武装解除させることは戦争に赴かせることよりも重要である 今日では、人民を武装解除させることは、戦争に赴かせることよりも重要である。 さらに重要なことは、われわれの都合からいえば、人民の焔を抑えることよりも燃え 上らせることである。さらに重要なことは、他人の考えを根絶するよりは、その考え をすばやく掴みとりわれわれに都合がよいように翻案することである
<五> 物欲は独創性を麻痺させる効果がある われわれの勝利をいっそう容易ならしめた事実がある。好ましい人物たちとの関係 を保つことによって、われわれは常に人間の心の琴線に触れ、金銭欲に、貪欲に、人 間のあくことをを知らない物質的欲望に働きかけた。言うまでもなく、これら人間の 弱点のひとつひとつには、独創性を麻痺させる効果がある。この弱点のゆえに、かれ らの行為に金を出してくれる人間に、自分の意志の最終決定をゆだねるのである。
<一> われわれは奢侈に対するあくなき欲望をつのらせるだろう ゴイムの産業を完全に滅亡させるには、投機の助けを借りて、われわれがゴイムの 間で盛んにしてきた奢侈、何もかもを呑み込んでしまう奢侈に対するあくなき欲望を つのらせるだろう。しかしながら、われわれは労働者には好都合にならない程度に賃 金の上昇をはかるだろう。同時に、農業や家畜飼育が駄目になったから上がるのだと いう理由を付けて、生活必需品の価格をあげるだろう。われわれはさらに進んで、労 働者を混乱浸し酒漬けにし、それに加えるに、ゴイムの頭の良い者たちをすべてこの 世から根絶すべくあらゆる処置を講じ、生産の根源力を巧みに深く蝕むだろう。
<六> ゴイムの若者たちをこうやって堕落させた われわれは、ゴイムの若者たちに、われわれには嘘と解っている主義や学説を注入 することによって、かれらを翻弄し困惑させ堕落させてきた。
<九> 他人よりも優位に立とうとする闘争は…… 他人よりも優位に立とうとする激烈な闘争と、経済生活に加えられた打撃とは、薄 情冷酷きわまりないな社会を生み出すだろう……社会は、政治・宗教など高度のもの に対する反発を強めるだろう。
<四> 自分個人が第一という考えを全員に植え込む 自分個人が第一という考えを全員に植え込むことによって、ゴイムの家族主義や家 庭教育尊重心を粉砕し、癖のある考え方の人間は引き離して一掃してしまう。
<十> 思考力を人間から切り離すことは極めて有益な手段である 思考力を人間から切り離すということは、過去長い時間をかけて、われわれが導入 してきた極めて有益な手段である。思考力を抑制する手段はすでに、いわゆる実物教 育[百貨店は万国博におけるデモンストレーションを指す]という方法で実行されて いる。この方法によりゴイムは、目に見えるものだけを頼りにして理解し、物を考え ない従順な動物にさせられている……フランスでは、われわれの最良の代理人である ブルジョアジー諸氏が、すでに実物教育の新しい計画を実地に移している。
<十六> ゴイムの心から神の摂理と霊魂なるものを引き離す われわれは信仰という信仰をむしばみ、ゴイムの心から神の摂理と霊魂なるものを 引き離し、代わりに損得勘定と物欲を入れることが絶対不可欠なのである。
<四> キリスト教が完全に破壊されるのはここ数年のうちに過ぎなくなった 今や日一日と、世界の人民に対するかれら[ゴイム僧侶]の影響力は低下しつつあ る。信教の自由ということが至る所で喧伝されたので、今やキリスト教が完全に破壊 されるのはここ数年のうちに過ぎなくなった。ほかの宗教に至っては、骨抜きにする のは更に容易であるが、今この問題を論ずるのは時期尚早であると思う。われわれは 聖職者重視の教権主義や聖職者たちの力を、以前かれらが華やかなりし頃に持ってい たのとは比べものにならないほど狭い枠に押し込めるであろう。
<十七> われわれは法王庁の擁護者を装って進み出る 決定的に法王庁を破壊する時が来れは、見えざる手の指が各国民に法王庁を指さす であろう。しかしながら、国民がそれに襲いかかろうとしたら、あたかも過度の流血 を防がんとするかのように、われわれは法王庁の擁護者を装って進み出る。この転換 によって、われわれはかれらの深奥にまで足を踏み入れ、間違いなくかの最強部を腐 食し切るまでは二度と出て来ないであろう。
<十七> われわれの王国ではわれらの宗教以外いかなる宗教の存在も許さない われわれが王国を築く時は、われらの唯一神宗教以外いかなる宗教の存在も許さな い。われわれの運命は選民としてのわれわれの地位によりその唯一神と結びつき、そ のわれわれの運命は神を通じて世界の運命と結び付いているのである。ゆえに、われ われ以外のあらゆる形態の宗教を一掃する。
<十四> 自由・平等・進歩・権利 「自由・平等・友愛」を叫んだ最初の人間はわれわれであった はるか以前の時代にさかのぼれば、われわれは人民群集の中にあって「自由・平等・ 友愛」という言葉を叫んだ最初の人間であった。以来、幾度となく愚かなオウムたち が四方八方からこの餌に群がり集まり、世界の福利と、以前は群集の圧力に対してよ く保護されていた個々人の真の自由を、この餌をもって破砕し去った。
<一> 「自由・平等・友愛」がわれわれの勝利を助けてくれた 地球のいたる所で、われらの盲目の代理人たちのおかげで、「自由・平等・友愛」 という言葉が、われらの旗を熱狂的にかざす大群を、われわれの隊列に引き入れてく れた。これらの言葉はまた常に、ゴイムの福利に穴をあけ、いたる所で平和、安寧、 協同に終止符を打ち、ゴイムの国家の基礎を破壊する生きたエダシャクトリ[果樹の 害虫]であった……このことがわれわれの勝利を助けた。
<一> ゴイム知識人は「自由・平等」からは何も作りだせなかった ゴイムのうちの賢者になりたがり屋ども、知識人たちは、もともと中味のないこれ らの言葉[自由・平等・友愛]から何も作りだすことができなかった。……どこをど う見ても平等はなく、自由などありえず、自然そのものはその掟に従わせるように作 られているのと全く同じく、気質、性格、能力が不平等に作られていることを見なか った。
<一> 「自由」なる言葉は神や自然の掟に対してまで闘争させる 「自由」なる言葉は、さまざまの人間集団に、あらゆる種類の権力、あらゆる種類の 権威、さらには神や自然の掟に対してまで闘争することに入らせた。このため、われ われがわれらの王国を実現したあかつきには、群集を血に飢えた獣に改造する暴力的 概念であるこの言葉を、われわれは、目に触れる辞書からは抹殺するであろう。 獣たちは血をたらふく呑んで腹がふくれると眠り込むので、鎖につなぐのはいとも たやすいというのは事実である。だが、血を呑まさなければかれらは眠らず、引き続 き闘争を続けるであろう。 人民を無秩序な群集に一変させるには自由を与えるだけで十分である 自由思想は誰ひとりとしてほどよい使い方を知らない。ゆえに、実現不可能である。 人民を無秩序な群集に一変させるには、かれらに一定期間自治を与えるだけで十分で ある。与えた瞬間から、共食い闘争が勃発し階級間戦争に発展し、その真っただ中で 国家は焔に包まれて炎上し、かれらの権威は一山の灰燼に帰するであろう。
<一> アナーキーは野蛮の最高の段階である 群集は野蛮人であり、ことごとくの機会にその野蛮さを発揮する。群集は自由を手 にしたとたんにいち早くアナーキーに転ずる。アナーキーそれ自体は野蛮の最高の段 階である。
<一> 自由や平等は人間の本性にある破壊的な原理である [われらの王国を築いた暁には]われわれは明白にする、自由とは放縦ではないこと を、人間の品位とか力とかには自堕落が含まれていない以上に自由とは抑制の利かな い権利は含まないことを、良心の自由や平等その他これに類するものは人間の本性に ある破壊的な原理であることを万人に公表し、個人の自由とは決して無秩序な群集の 前で言語同断な言説を弄して煽動することではないことを。真実の自由とは、社会の 法律には敬虔に厳しく従う人の不可侵性にあること、人間の尊厳とは権利意織に包ま れてはいるが同時にいかなる権利意織ももたぬものであること、そして自分勝手な空 想を実現しようとすることは決して許されないことを。
<二十二> 自由の権利は人間性に拷問をかける われわれは最もはっきりとした口調で、ゴイム政府が犯した過ちを描いてみせるで あろう。われわれがかれらに対する嫌悪の情をそそるので、人民は、かの自由を振り 回す権利などよりも、農奴制のような状態でよいから安穏の方を好む。自由の権利は、 人間性に拷問をかけ、まさに人間存在の根源を疲弊させ、人民は自分が何をしている のか解っていない一群のこすからい山師たちの餌食となったのである。
<十四> 飲酒や性的堕落はわれわれが手ほどきしたものである 飲酒で馬鹿になりアルコール漬けになった動物どもを見よ。自由がかれらに節度な き飲酒の権利をもたらしたのである。それはわれわれやわれわれ一族の歩む道ではな い。ゴイム々はアルコール飲料に酔いしれ、かれらの若者たちは因習陋習とごく若い うちから性的堕落に痴呆状態となって成長する。その性的堕落は、われわれの特別な 代理人・・富豪の邸宅の家庭教師、下男、女性家庭教師によって、書記その他によっ て、しばしばゴイムの娯楽場にいるわれらの女性たちによって手ほどきされた。かれ ら代理人の最後に、私は、頽廃と奢侈に他の者たちを引き込む尖兵である、いわゆる 「社交界の貴婦人たち」も入れておく。
<一> 権力に対する悪口雑言はすべての制度を転覆させる最後の一太刀となる あとからあとから出てくるおしゃべり屋たちが、議場と行政会議の場を討論会場に 変えてしまった。向う見ずなジャーナリストと破廉恥なパンフレット屋が毎日のよう に政府当局を攻撃する。権力に対する悪口雑言はすべての制度を転覆させる最後の一 太刀となり、ことごとくが狂乱した群集のめった打ちに会って空中に吹き飛ばされる であろう。
<三> 自由思想の使い方を知らなければならない 政治的自由は単なる思想であっていささかも事実ではない。が、政権をもっている 党派を粉砕すべく、この思想を餌として人民大衆を自陣に引きつける必要があれば、 その撒き方や使い方を知っていなければならない。その際、相手方が自由思想、いわ ゆるリベラリズムに感染していれば、そして、思想のためになら喜んで全力を投げう つつもりがあるならば、仕事はさらにやりやすくなる。
<一> われわれの政府が承認されると自由主義者や空想論者の役割は終る われわれの政府が承認されると、自由主義者、空想論者の役割は最終的に終る。そ の時まで、かれらはたっぷりとわれわれに奉仕し続けてくれる。そのために、われわ れはかれらの頭をあらゆる種類の空疎な内容の空想的理論、今では進歩的と呼ばれる 理論の方に引っ張り続けている。
<十三> 「自由、平等、友愛」はわれわれの王国では標語としては使わせない リベラルな言葉、われらがメーソンの標語として効果の高い「自由、平等、友愛」 は、われわれの王国が到来した暁には、もはや標語としては使わせず、「自由の権利、 平等の義務、友愛の理想」というふうに単なる理想主義を表現したものに変える。こ れがわれわれのやり方・・牛は角を捕えよ・・なのである。
<九> 〝自由〟とは法律で許されたことをする権利である 〝自由〟という言葉には、いろいろの解釈があるが、われわれは次のように定義する ・・自由とは法律で許されたことをする権利である。この定義は通常はわれわれだけ に役立つ定義である。なぜならば、法律というものが前に述べた計画に従って、われ われが思いのままに作ったり廃止したりできるものであるから、およそ自由と名の付 くものはすべてわれわれの手中にある。
<十二> 平等思想が一番下の思想であることは動かない 平等思想は自然法則にもとるものであって、平等思想が一段下の思想であることは 動かないところなのである。 進歩思想は限度というものを弁えなかった 進歩思想は、あらゆる種類の解放運動を激励してきたが、限度ということを弁えな かったのである……いわゆる自由主義者は、実際はともかくとしても思想に関しては 例外なく無政府主義者である。自由主義者のどの一人も自由のお化けを追い求め、ま っしぐらに放縦に、すなわち、反対のための反対という無政府主義に陥っている。
<十二> 人々は階級と身分に分かれなければならない 人々は階級と身分に分かれなければならない……人間活動の実際にはさまざまな差 異があって、平等などというものはありえず、なんらかの行為で階級全体に累を及ぼ す者と、自分自身の名誉を傷つけるだけの者とは、法律の前では平等の責任を負うは ずがないということは、万人が心得ておくことが肝要である。
<三> 真理は一つでありそこには〝進歩〟が入り込む余地はない われわれはゴイムの空っぽ頭を進歩転換させることに成功したことはなかった。ゴ イムの中には、物質的発明の問題ではない所で進歩を追い求めたところで真理からは 遠ざかるばかりだということが判る人間はいないのである。なぜなら、真理は一つで あり、そこには進歩が入り込む余地はないのである。進歩、それは誤った推論に基く 思想のようなものであり、神の選民であり、真理の保管人であるわれわれの外には何 びとも知らない真理を覆い隠すのに役立つ。
<十三> 権利にはなんら具体性はない われわれの権利は力の中に横たわる。〝権利〟なる言葉は抽象的な思考であって、 なんら具体性はない。その言葉は次のことを意味するに過ぎない・・わが欲するもの を我に与えよ。我が汝らよりも強きことを証せんがために。権利はどこから始まるか? どこで権利は終るか?権威の仕組が薄弱で法律が空疎であり、リベラリズムの乱用 により権利を乱発し支配者たちが脆弱となった国家ならどんな国でも、私は新たなる 権利を行使できる・・強者の権利によって打撃を与え、既存の秩序と法規の一切を粉 砕し、すべての機構を再構築し、リベラリズムの中で放棄されてわれわれに残された かれらの権威ある権利を継ぐ王者となる。
<一> 憲法に書き込んだ大衆に関する権利は虚構である なべての人民は、奴隷や農奴として縛り付けられていたかつての時代よりもきびし く、貧困なるがゆえに重い労働の鎖につながれている。なんとかしてかれらはこの束 縛から逃れようとするかも知れないが、この重荷を取り除くことはできず、決して貧 困からは脱却できない。われわれが憲法に書き込んだ大衆に関する権利というような ものは、虚構であって実際に使える権利などではない。いわゆる「人民の権利」なる ものは、単なる観念、実際生活では決して実現されるはずのない観念としてのみ存在 することができる。
<三> 信仰心を奪い権利思想を植えつける 人民が王は神の意志を純粋に体現した者だと見ていた時代には、なんの不平不満も 鳴らさずに王の専制権力に従った。だが、人民には権利というものがあるという考え をわれわれがかれらの心に植えつけてからは、かれらは王座に座る者を単に普通の人 間とみなし始めた。〝神権による王〟の聖油は人民が見ている前で王たちの額から消 えうせてしまい、われわれが人民から信仰心を奪った時に、権力の強力な力は飛び散 って公共の所有権となり、われわれがそれを押収したのである。
<五>
まったくすごいよくできてる。
日本人はまさにそんな状況だ。。。