vol.3 妊娠発覚までのエピソード②

 

 

 

看護師さんの問診後、お医者さんから再度問診を受ける

自分に起きてる症状を思いつく限りは冷静沈着に伝えていた。

 

 

(医療職ということもあり、どんな情報が必要かがなんとなくわかる)

 

 

 

「では検診のためにお部屋移動しましょうかー」と

看護師さんに促され、席を立った時

 

 

「妊娠の可能性は?」と女医さんから問われる。

 

 

「低いと思います。まあパートナーがいるので0%とは誰も言えないと思いますけど」

淡々と答える私。

 

 

今思えば先生はこの時、問診から結構な確率で妊娠の疑いを持っていたのだろう。

 

 

 

あの検診台に座るのは人生で2回目

(過去に生理痛が急激に強くなり、病院に駆け込んだ時に初体験済み)

 

 

 

座るまでは至って普通。

しかし座った後、90度に身体が倒された瞬間

 

 

私の心臓ってここにあったんだーと思うほどに心臓がドキドキし始める。

 

 

「はいちょっとキツくなりますよー」

女医さんの声とともに私の体内に検査器具が入り込む

 

 

実際これは痛くもなんともない。

(検査が不安な方は安心してください。もちろん人により感じ方は異なるでしょうけど)

 

 

 

おりものの異変なし。

この時点で「ん?」とは思った。

単純に不衛生とか言われたら恥ずかしすぎるなんて色々と余計な考えが

頭の中をぐるぐるしてる時、

 

 

ではエコーで子宮内見ていきますねーといつの間にかエコーが始まった。

 

 

 

 

「あーーーーうん、うんうん」

 

 

え?なに??

 

 

 

女医さんのセルフトークに突っ込もうとした瞬間、

カーテンを半分開けられ女医さんから声がかけられた。

 

 

「〇〇さんちょっと見えるかなこれー」

 

 

 

ちょっと頭を上げてみた時、私の目に入ってきたのは子宮内にはっきりとわかる

 

 

 

 

まるいもの。

 

 

すぐにわかった。

あれは、悪いものではない。

 

 

 

なぜわかったか?

女性って不思議な生き物だなあって思うけど、見た瞬間に感じてしまったんです。

 

 

形もわからない「まるいもの」に愛情を。

 

 

 

「わかるかな、急にで驚かせちゃうけどね、妊娠してますね。

うんこれね、もう7週くらいたつから母子手帳もらった方がいいくらいかなあ

お話聞いてる時からね、ちょっとそうかなーとは思ってたんだけどね、うん。」

 

 

 

 

妊娠してますねって言葉の時点で、私の目からは涙が溢れていた。

 

 

 

こんなに綺麗に湧き出る涙を経験したのは初めてでした。

 

 

 

涙の理由はなにだと思いますか?

 

 

幸せ?ショック?(悪い意味)それとも驚き?

 

 

 

 

答えは、

 

 

 

 

悲しみ。

 

 

 

 

心底幸せでした。彼との子供を授かったことがこんなにも嬉しいとは。

小さな命が、私たち2人の間に宿ったのだと。

 

 

 

ですが、幸せと思ってしまったからこそ、ものすごい勢いで「悲しみ」がやってきました。

 

 

 

きっと、堕さなきゃいけない。

 

 

 

そう思ったからです。

 

 

 

2人とも結婚するにも、子供を持つにも年齢的には適齢です。

ですが、私たちは自分のやりたい仕事のために親の反対を押し切って、

東京から大阪に移住しています。

 

 

そのため今は金銭的にも仕事的にも家庭を持つことは現実的に難しい。

 

 

 

何より彼に結婚の意思と、子供を作る意思がないことをわかっていたから。

 

 

 

きっと堕すことになる。このお腹から取り出す日までのカウントダウンが

始まってしまった。

 

 

 

私の頭の中はそれでいっぱいいっぱいでした。

でもそれは現実。

私自身の意思は、85%決まっていました。

 

 

 

 

産みたい。

 

 

 

私にとってこんなに大好きになる彼と出会えたことも、

今一緒にいることも、そんな人との子供を授かったことも

 

 

 

奇跡だと思ったから。

 

 

 

 

でも現実は簡単ではありません。それはわかってます。

しかし心の中には微かに期待がありました。

 

 

 

本当に赤ちゃんができたと知ったら、彼は考えが変わり混乱しながらも

喜んでくれるのではないかと。

 

 

 

 

子供が大好きな彼。ずっと子供が欲しい。そう言ってました。

(決して私との子供って意味ではなく、自分の子供が欲しいという意味)

 

 

 

 

だからクリニックを出て、不安ながらも私が感じたこの幸せな気持ちを早く

共感したくて彼にすぐ電話をかけました。

 

 

 

もちろん期待は本当にわずかにってくらいでしたけど。

 

 

 

 

しかし、人生思い通りにはいきませんね。

わかると思いますが、彼の考えは一ミリたりとも変わりませんでした。

 

 

 

本当に彼が思ってることは、いまだに私にはわかってません。

そんな彼とのやりとりを思い出してみたいと思います。

 

 

 

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