一人ぼっちで、悲しい気持ちを抱いて。
手を繋いでほしかった。
振り返って欲しかった。
ふと。
足を止めてみた。
その場にしゃがみ込んだ。
私が居ない事に
気付いてくれるんじゃないかと思って。
背中はどんどん遠くなっていく。
とうとう、見えなくなった。
一度も振り返らずに、
背中は見えなくなった。
慌てて立ち上がり、
あとを追いかけた。
姿が見えた。
泣きたいのを必死で我慢した。
すぐ後ろまで追いついた時
目的地についた。
私が途中
姿が見えくなっていた事なんて
何も知らずに、当たり前のように声をかけられた。
私は黙って
何事もないように頷いた。
本当は言いたかった。
振り向いて欲しかった。
気にして欲しかった。
気がついて欲しかった。
置いていかないで。
大事に思って欲しかった。
本当は
泣きたかった。