まだ真っ暗な中、
嵐のように雨が降り、強風が木々を煽り、
そして蒸し暑くて目が覚めた。
真冬だというのに布団をはいで、
暑さにぐったりしていた。
外からは、嵐の音に交じり、
ヴーヴーという、小さな異音が聞こえる。
最近、スピリチュアル界隈の、宇宙人の話ばかりやたら目にしていた私は、
未確認飛行物体の音だったらヤバい!
家族を奴等から感知できないようにしておかねば、と、エネルギーフィールドを家に張り巡らせた。
嵐の音は、響いているのに、
直接家に雨風が当たっている気配はない。
私の自宅は窓に叩きつける雨音がすぐ近くに聞こえるので、実家の直接雨風が当たらない造りを、不思議に感じながら、布団の上に転がって異音の怖さと闘っていた。
知らぬ間に眠っていて、
外が少し明るくなっていた。
異音は止んでおり、
ホッとして起きる支度をする。
弟に異音の事を話したら、
家の塀の金具が風に煽られて立てる音だという。
なあんだ。
自分の、宇宙規模な妄想に笑う。
スピリチュアルが少し過剰になっていたかな、と。
そんなことを感じた、朝でした。