イスラエルがガザ地区へ攻撃をした時、被害を受けたガザ地区の少女が「私たちが何をしたっていうのよ」と訴えていました。
5、6歳の子供だったと思います。
遊牧民の世界の時間を生きることは日本人にはできない。
ギリシャ神話のクローノス(時間)は首の長い怪物で、自らが生んだ子を追いかけて食べてしまう、ゼウスだけがその首に跳び乗って食い殺されるのをまぬかれたと。
遊牧民は、クローノスの首に跳び乗っているのが常態なのである。たまたまクローノスの鼻先を駆ける人間が出れば「真理をもつ人」(悟った人)すなわち指導者なのである。この国では「人も獣も草も木も大地から出て大地に帰り」、大自然は文字通り永遠に動かない。時の経過に乗って自分も同じように過ぎて行く。こういう世界では「永遠とは今」であり「千年も一瞬もともに神の時」である。
日本人とは「九十日の民」
日本人はまさにクローノスの鼻先をかけている。生きるために米を食べ、米を食べるために米をつくり、その米をつくるために追いまくられ、そのクローノスに殺されないために米を作り、その米を作るためにクローノスに追いまくりる...という循環をくりかえしてきた。
珍しくもクローノスの首に跳び乗って悠々としている人を見ると、悟りを開いた人だといって感心する。
武力攻撃を肯定するつもりはないけれど、安全な島国で、九十日で季節が変わる日本人には、パレスチナの問題は、想像もつかないほど、根深い。
そして、5,6歳の子供では想像もつかないような長い歴史があります。
参考文献 日本人とユダヤ人 山本七平