4 エッセネ派
人里離れた荒野に禁欲主義、菜食主義をかがげて規律正しい暮らしをするエッセネ派(ギリシャ語:エッセーノ、英語:Essenes)という集団がありました。
エッセネ派の主な特徴は、エルサレムの神殿の慣習を認めず、財産を共有し、動物の生け贄を拒否したということです。
彼らにとって重要なことは、祈祷、研鑽(けんさん:物事を、みがき深めること)、霊魂の品格、沐浴による儀式的な清浄と清潔でした。
また、宗規に位階制を設けていました。
彼らは神殿と祭司職を巡る争いから身を引き、敬虔な信仰を守るために荒野に逃げ場を求めました。
彼らは真の信仰を維持し守っていくという使命を与えられた「義の人々」でした。
そしてそれは彼らが、自らをメシア的なエリート集団と考えていたことになります。
イエスは荒野で修練しましたが、世捨て人的な生活を送っていたわけではありません。
参考文献 死海文書の謎を解く ロバート・フェザー


