イエス時代の宗教状況について(その3) | Ayanosuke

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中学の歴史の授業でキリスト教に興味を持ち始め、オーストラリアの日本語教会で洗礼を受けクリスチャンになりました。
そんな私がミイラ取りからミイラになり、ミイラになり切れなかったことを感じた記録です。

3 熱心党

巷では実力行使派の動きも活発化していました。

熱心党(ギリシャ語:ゼーロータイ、英語:Zealots)というのは、律法への情熱と反ローマの急進的な民族主義的傾向が強い集団です。

彼らはローマ帝国に屈し、仕えることは不信仰と考え武力闘争という手段に訴えました。

その発端は紀元6年に徴税の目的でローマ帝国による人口調査が行われた時、ガリラヤのユダが抵抗運動を起こしたものです。

彼らは主にガリラヤ出身の農民です。

 

イエスの弟子の中に「熱心党のシモン」がいます。

また、イエスが逮捕された際、ローマの総督ピラトが釈放したバラバという人物も熱心党だと考えられます。

それからイエスが十字架にかけられた時、両脇にいた罪人も熱心党だったと考えられています。

 

ちなみに、十字架刑はローマの処刑方法でした。

ユダヤ人の処刑方法は石打ちでした。

当時、十字架刑に処せられる人は、何らかの「政治犯」でした。

福音書に書かれている限りのイエスの思想や運動は、こうした過激派的な活動とは一線を画するものだったようです。

 

参考文献 よくわかる新約聖書の世界と歴史 山口 雅弘