イエス時代の宗教状況について(その2) | Ayanosuke

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中学の歴史の授業でキリスト教に興味を持ち始め、オーストラリアの日本語教会で洗礼を受けクリスチャンになりました。
そんな私がミイラ取りからミイラになり、ミイラになり切れなかったことを感じた記録です。

2 ファリサイ派

ユダヤ教信仰のもう一つの重要な柱は、「律法」と総称される伝統的な戒律の体系に忠実であることです。

巷にはファリサイ派(ギリシャ語:パリサイオイ、英語:Pharisees)と呼ばれる手工業を営む都市中産階級の宗教的知識人層がありました。

「律法学者」(律法を解釈、適用する学者)の多くはこれに属します。

細密化された律法を自ら厳粛に守り、民を指導するエリート層です。

ただ、ファリサイ派の困る面は、それを他人にも要求することです。

ですので、律法を守るゆとりも暇もない貧困層は彼らから差別的な目を向けられていました。

福音書によれば、イエスはファリサイ人や律法学者の「偽善的態度」に対する批判を繰り返しています。

「ファリサイ人」という呼称は今日、「煩瑣(はんさ:細かい点までこみいっていて、煩わしいこと)な形式を重んじる偽善者」の代名詞として一般的によく使われています。

 

映画『サン・オブ・ゴッド』(原題:Son Of God)でイエスに付きまとい、色々と非難している人です。

 

サドカイ派が消滅した後、ユダヤ教の主流派となり今日、シナゴーグ(ユダヤ教

会堂)でラビ(ヘブライ語で「偉大な」を意味する「ラヴ」に由来し「私の師」という意味)と呼ばれています。

 

参考文献 信じない人のためのイエスと福音書ガイド 中村 圭志