朝方
自宅のインターフォンが鳴った
こんな時間に訪ねてくる予定などない
のぞき穴の向こうに見えるのは
５、６人の姿・・・
おいおい・・・あたしゃあんた達に用はないんだけど
ドアを開けるとあの時と同じように
バタバタと１０人ほどの大人が上がり込み
私を取り囲む
何かの紙を目の前に突きつけた
待て ・・・
私は老眼じゃない
顔から２センチほどの距離じゃ近過ぎて見えないわよ
何か言ってたけど
興味も覚えも何もない
家捜ししたいなら勝手にしてくれ
ただ元に戻してくれ
黙って彼らの様子を見ていると
ただ部屋の置物を珍しそうに眺めていたり
その辺の引出しを覗くだけで
手も伸ばさない
やる気の見えないガサ
尿検を要求することもしない
そして私は
今こうして自宅でパソコンの前にいて
変わらない生活の中にいる