本当にあったトラブルな話(続き) | ★備忘録★

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息子に中に通された私達は入口付近すぐ近くにある和室に通された。


広い客間の和室に、馬鹿でかいお雛様が飾ってある。


やはりお金持ちである。


エプロン貰いに来た人達が続々と集まって輪になって座る。


集まった8名全員女性で、年齢は40〜50代くらいが多いだろうか。


中には30代後半くらいで、小学校低学年の女の子と、年中さんくらいの男の子。


ちょっとエプロンを譲ってもらって直ぐ帰る気だったのだろう。


まさか子連れで知らない人の家の中にお邪魔することになるなんて、ちょっと気まずそうだ。


私ですらなんだか気まずいもの。


「これで皆さん集まりましたかね」


息子が口を開いた。


「とりあえずどうしましょう。いきなり母から頼まれたからどれを渡せばいいか分からないんですよね。」


と言い出した。


何もわかってない息子。


すると一人のおばさまが口を開いた。


「私達事前にお母様に欲しい物をお伝えして、確保して貰っているので、とりあえずエプロンをここに並べていただくのはどうでしょうか?そしたらそれを取っていけばいいですし。」


私もそれでいいというか、寧ろそれしか選択肢ないだろうと思っていた。


そしてなんやかんやあって、エプロンの数が多いというので、息子と他4人位がクローゼットから取りに行くことにした。


エプロンは相当な数があった…多分並べたものだけでも40くらいはあったと思う。


そこでひとりの方がこう言った。


「もしかしたら、昨日の夜お伺いした時問い合わせが多くて把握しきれていないので、被っているものもあるかもしれないって言ってたんですよね…」


えーーーーーーっ!!

マジかよ~(心の中の叫び)


クロミちゃん被ってるのかな…

と私はさらに不安になった。


そうすると他の人も口々に、私はアンパンマンとコキンちゃんの6枚確保してもらってるだの、青いドキンちゃんのエプロンと他5枚くらいとか言い出した。


中には


「私はクロミちゃんお願いしてました。」


って言ってる人がいた。

私もクロミちゃん2枚お願いしてるから絶対被ってる…


クロミちゃんは見た感じ2枚しかなかった(泣)


「複数枚被ってたら譲り合いということで…」


とか


「問い合わせた時間の早い方に約束してもらった物をいただくのはどうですか?」


とかおばさまたちを中心に話し合いが行われた。


私はエプロンのお礼にと思って事前にロピアで買っておいた、178円のチョコパイを握りしめながら思った。


もう早く帰りたい。



もしかしてこの話更に続くの??



さっさとエプロンおくれ。



皆少し疲労は感じていてたものの、ここまではまだ比較的穏やか?な空気ではあった。


「無償でいただくものですしね…」


なんて言い合うほど余裕がまだあったのだ。




しかし、息子の次の一言が、この場の空気を凍らせたのである。



〜続く〜