最愛のサスくんの死 - 辛すぎる医療過誤 - | ちびとゆっくり・・・

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どちらかというと犬のほうがずっと好きだったのに、ちびと出会ってすっかりネコちゃんのとりこに・・・
ちびの成長を残したくて、始めました。
ちびとゆっくり・・・この先の人生をあゆんでいきたい。

久しぶりの投稿が、こんな悲しいものになってしまいました。
12月20日。
午後22:50くらいだったのかな…
もう辛過ぎて時間を見る余裕すらありませんでした。

私の事を愛してやまない次男のサスくんが
私の最愛のサスくんが
11歳と言う、まだまだこれからなのに
苦しんで、苦しんで、亡くなりました。
今でもその時の事を思い出すと
過呼吸になり、心臓がバクバクと音を立て 身体が震えます…
それでも、1人でも多くの人に
サスケがなぜ死ななければならなかったのか
読んで頂いて、考えて貰いたい。
長くなりますが、読んで頂けたら嬉しいです。


2〜3日前から何だか吐いてるなと感じていました。
今までもたまにあって、いつも胃薬を処方してもらったら すぐに治りました。


12月19日(火)
お昼に吐いたものに、少し血が混ざっていました。
でもご飯も食べるし、元気もある。
これ以上悪くならない様に、私の仕事が終わったら病院かなぁ。
そう思って、19時に仕事を終え、病院に向かいました。
病院に着くとかなり混雑していて、1時間半〜2時間以上はかかるとの事でした。
そんなに混んでるなら、また明日でもいいか。
そんな感じで家に帰りました。

運命の12月20日(水)。
その日1日、サスは吐きませんでした。

様子見も出来ましたが
昨日は少し血が混ざっていたので
木曜日は病院も休みだし
念の為に行っとこうか…
そんな感じでまた仕事が終わって病院へ向かい
19時半ころに着きました。
昨日に比べたら混雑もなく、すぐ診察出来ました。

何度もお世話になっている病院でしたが
意外な事にサスにとっては初めての病院でした。
我が家は病院を使い分けていて
重症だと思われる時は大きな病院へ。
それほどでもない時は小さな病院へと連れて行ってました。
サスは皮膚科のある大きな病院しか行った事がありませんでした。

サスは小さい頃からアトピーで、ずっとシクロスポリンやアトピカ(免疫抑制剤)を飲んでいる事。
ペニシリン系の抗生剤にアレルギーがあることを問診票に記入しました。


診察室では体重も落ちていない事。
元気も食欲もあり、お腹を抑えて痛みがある様子もないので
「吐き気止めと胃薬を処方しときましょう」
という事になりました。
「シクロスポリンのソフトカプセルは、たまに吐いてしまうという報告があるので、飲ませる時は凍らせてあげるといいですよ。」
そんなアドバイスも受けました。
なるほど、そうかもなと思いました。
たまに吐く時は、胃の状態が落ち着くまで服用を中止して
また落ち着いたら飲ませるようにしていました。
今回もシクロスポリンのせいかもな、そんな事を考えていました。
毎日飲まないとすぐに痒みが出て、身体に赤い爛れが出来てしまう。
サスはこの薬が嫌いで、毎日嫌な薬を頑張って飲んでいました。
よっぽどな時は「日曜日は飲まないでいい日にしようね。」
そうやってなだめながら飲ませていました。



免疫抑制剤は通常のお薬とは違って飲ませ方が特殊です。
まず空腹時じゃないとダメで
少量の水やちゅーるなら同時可。
飲ませたら1時間〜2時間は絶食。
アトピカは液体で、本当に口から泡を吹くくらい不味い。
その為ここ数年はソフトカプセルに変更していました。

小さい頃から色々試して、サスには早朝に飲ませるのが1番いいタイミングでした。
朝5時から6時にまだ寝ていてボーっとしている時にお薬を飲ませて
8時の朝ごはんはみんなと食べる。
お薬は高額で、1ヶ月10000円以上しました。
そんな感じで10年も頑張って続けていました。

「念の為に、吐き気止めを注射しときますね。」

そうして注射をしてもらい、診察室を出て待合で座ろうとした時です。
キャリーの中でサスケは吐いてしまいました。
それはいつもの吐き方とは明らかに違っていました。
最初に吐いたものは毛玉でした。
先生が診察室から顔を出して吐いた物を見て
「毛玉で吐いてたんじゃないかなぁ。」
そう言ってましたが、明らかに苦しみ方が違うのです。
「先生!でも吐き方が普通じゃないんです、見て下さい。止まりません!」
サスケは息も出来ないくらいに吐いていました。
「吐き気止め以外に何を打ったんですか!サスはペニシリンアレルギーなんですよ!?」
「しまった…!ペニシリン系の抗生剤を入れました…。」
「なんで…!問診票にも記入しましたよね!?」


ペニシリン系抗生剤によるアナフィラキシーショックでした。


みるみるうちに、サスケは呼吸がしにくくなり
そして蘇生の間もどんどんと肉球は紫色に変色し、足も冷たくなってきました…。
20:00過ぎから2時間以上蘇生もしてくれましたが
自発呼吸は出来なくなって、脈も落ちてきました。
蘇生の間もサスくんの名前を呼び続け
足を肉球をさすり続けてました。
「サスくんだけはダメなんです!」
「サスくんは
死んだらダメなんです!」

「大丈夫ですよね!?」
そう叫び続けていました。
「サスくん!頑張って!お家に帰ろうよ…!サスくん!」
「ママはサスくんがいないとダメなんだよ、サスくん!」

モニターはずっと異常音が鳴り続け
自発呼吸が出来なくなって
脈が触れなくなりました…。
心臓マッサージを見るのも辛くて
「もう無理なんですよね?もう辞めて下さい。せめてほんの少しでも脈があるうちにサスを抱かせて下さい。」
サスくんに覆い被さって泣き崩れました。

元気だったのに!
今日だってまる1日吐いてなかったのに!
なんで病院なんか連れてきたんだろう…
吐き気止めって言ったじゃん!
なんで抗生剤を入れたの!?



私が仕事から帰った時
サスケはハンモックで気持ちよさそうに寝ていました。
私が帰ってきたのを見て、嬉しそうに降りてきてくれました。
そこを捕まえて、私は嫌がるサスをキャリーに押し込んだのです。
私が悪い。
サスは嫌がってたのに、頭を押さえ込んでキャリーに押し込んだ。
他の子も見ていたし、私が殺したってみんな思ってる。
1番大切なサスくんを、私が殺したんだ。

泣き崩れる私に、主人がサスから身体を離そうとしました。
「身体が硬直する前に、エンゼルケアをしてもらおう?ね?」
「本当なら、帰ってからみんなとご飯だったんだよ?
病気なんかじゃなかったじゃん。
今だってサスは元気にここにいるはずだった。
何でなの!?」


こんな死に方って…。

あまりにも突然でショックすぎて
友達数人にしかこの死を伝えられませんでした…。
私が殺したも同然なのに、言えないよ…!
そう思っていました。
いえ…今でもそう思っています。



何も喉を通らず、眠れず
1週間で6キロ落ちてしまいました。
さすがにフラついて立ち上がるのも辛くなり、半端じゃない頭痛。
病院に行くと

「分離不安」と「鬱」

と診断されました。

12月24日。
クリスマスにサスはお空へ帰りました。

可愛い我が子を見送らないといけないなんて

人生で最悪のクリスマスでした。
サスのペニシリンアレルギーを見抜いてくれた
今は親友でもある友達の獣医が
前々日に電話をくれました。
「火葬する前に、サスくんを連れて先生に会いに行っておいで。
変わり果てたサスくんを前にして
どんな態度で、誠実に真実を話してくれるか。
ちゃんと確認しておいで。」
そう言ってくれました。
「火葬してしまえば、言い方が悪いけど、なんの証拠も残らない。死人に口無しになってしまう。
先生の人となりを見るためにも、絶対に火葬前がいい。」

詳細は省きますが
サスくんの目の前で
先生も医療ミスを認めて、泣きながら謝罪してくれました。
内容もすべて許可を得て録音し
音声データとして残しています。

先生と話して、ほんの少し…気持ちも落ち着いて
火葬当日を迎えました。
サスくんの写真をいっぱい撮って
いっぱい抱っこして
いっぱいキスしました。

いつもの通りに私のベッドにも寝かせました。
私は毎日サスくんと一緒に寝ていて
サスは私の顔を抱きしめて寝てくれていました。
本当にサスくんと一緒に眠る事が幸せで
手を握ったり、お腹に顔を埋めて眠る事が
私の唯一の幸せで安らぎでした。


身体はとても綺麗で毛艶も良く
今まで闘病して見送った子と、こんなにも違うものなんだなぁとあらためて思ったりもしました。



当初は土曜日を予定していましたが
寒波で路面が凍りそうな為、日曜日に変更してもらいました。
前日の空とは打って変わって
雲ひとつない綺麗な青空の中
サスはお空へ向かいました。

サスくんの尻尾のふわふわと骨をひとつ。
チャームポイントの牙を1本。
あと長くて綺麗なお髭を1本貰って
遺骨ペンダントに入れています。
お風呂以外は外した事がありません。



1月11日。
先生が自宅に謝罪に来てくれました。
まず、今回の件で2度と同じ事を起こさないために
スタッフ全員と話し合ったと言うことで、対策の報告がありました。

しかしそれは、とても一般的な事で
逆に今まで出来ていなかった事が悲しくなりました。
そして、人間は慣れます…。
慣れた頃に手隙になり、徹底されなくなる事が不安です。

こちらからの要望としては
薬袋に整腸剤とか抗菌薬とかではなく、薬剤名まで書いて欲しいとお伝えしました。(口頭では聞いていました)
あと、注射や点滴など数種類を混ぜる場合も打つ前に何が入っているかを伝えて欲しいと伝えました。
人にもよりますが、気になる人は必ず飼い主側で調べるはずなので。
今回は吐き気止めの注射にペニシリン系抗生剤が含まれていました。
吐き気止めを打つと言って他の薬剤も入っていた訳だから、そこはきちんと伝えるべきだと。
先生も素直に徹底していくと約束してくれました。

そして先生は
「考えても考えても、時間が戻るわけでもなく…
どうすればいいのか分からない。」

と言っていました。
私たちは謝罪は受けるけども、慰謝料を請求する旨をお伝えしました。

食事もまともに摂れず、「分離不安」と「鬱」のまま仕事に戻る事も出来ません。
私は今、医療従事者として内科に勤めています。
サスを失ってからこんな状態では
たったひとつのミスで
今度は自分が加害者になるかもしれない。
そう考えると怖くて仕事に戻れないのです。

この面会の日までに、ペット訴訟を担当した事のある弁護士さん数名に
今回の事を相談しました。
私達としては、いくら医療過誤の慰謝料としても
法外な請求をするつもりはなく
弁護士と相談して金額を決めようと考えていました。
弁護士の皆さんが共通して問題ないと判断した金額をお伝えさせて頂きました。


先生は
「いくらお支払いしてもサスケくんをお返しする事が出来ません。
支払う事によって、気が晴れるとは思えませんが
ほんの少しでも気を晴らす事が出来るのなら、是非お支払いさせて下さい。」

そう回答を頂きました。

私たちは訴訟までは起こしませんでしたが
もし、皆さんの中でこういう事故が起こった時に参考になる様に
弁護士費用として1番高かった金額をお伝えします。

着手金22万、事務手数料1万1000円が最初に必要で
訴訟に進む場合は追加着手金33万。成功報酬が約18%。

年々ペットも家族として認められ
慰謝料も高額になりつつあります。
しかし、やはりペットは「動産」なので
人間のような金額は貰えません。
弁護士に依頼をすると殆どが弁護士費用になるか、足が出てしまう為に
示談となるケースが殆どです。
よって調べた際に出てくる判例は本当に少ないです。
また、裁判では行なった行為と死の関連性の証明が必要な為
第三者の見解として
別の獣医師の協力が必要になります。
しかし同業者の観点からか、協力してくれる獣医師は少なく
ペット裁判の判例が少ない理由のひとつとも言われています。
裁判を起こす際は、弁護士費用などは相手方へ請求を入れるなど
対策を行なって下さい。
そして訴訟を起こすのであれば
ペット訴訟を専門や得意とする弁護士に依頼する事をお勧めします。
慰謝料の正当性をよくご存知なので。



ペットの場合でいうと、人間でいう休業保証などはありません。
サスケの様な保護猫は動産の価値として0円です。
請求が認められるのは
・過失による不法行為に基づく損害賠償責任
・精神的損害×家族の人数
(家族の人数分が認められています)
・逸失利益金、通院慰謝料金
(私の分離不安症、鬱、拒食診断書あり)
・葬儀代
などを含む合算での請求金額で
約11年アレルギーに気をつけて生活してきた事も考慮でき、全く問題のない金額との事でした。
今回は医師による医療過誤は明らかで過失が認められ
また医師から飼主の問診票への記載がありカルテへの記載がなかった事
一旦は問診票に目を通していたが
注射をする際に完全に失念していた事の証言もある為、金額は妥当という判断になりました。



人によって「いい病院」というのは様々で
私個人としては8割方はオーナーさんと先生の相性で決まっていると思っています。
ただそこで考えて欲しいのは
抗生剤を多用する先生はいい先生とは言えないんじゃないか。
という事です。
動物は話す事ができません。
特に猫は痛みなどを我慢する、隠すと言われているので
病院では元気なフリをする事が多々あると思います。
そこで家へ帰ってから重症化する事を防ぐ為に抗生剤を多用する獣医師が多いと聞きます。
しかし、本当にそれでいいのでしょうか?
人間の医師には抗生剤を使うためのガイドラインがあります。
なんで動物にはないのでしょう?
話す事が出来ないからこそ、血液検査をしてから抗生剤を使うべきなのではないか。
動物の血液検査は金額が高くなる為に嫌がるオーナーさんも多いとは思います。
でも大切な家族なら検査しますよね?
ましてやオーナーさんに伝えずに注射するなんて…
あってはならないと思います。
しかも今回サスはペニシリンアレルギーがありました。
何故伝えて貰えなかったんだろう…。
飲み薬も同じです。
サスの様にペニシリンアレルギーまではいかなくても
アモキクリアやクラバモックスを処方され、飲んだら吐いたという経験はないですか?
程度の重さに差はあっても、抗生剤のアレルギーを疑うべき事例はあるかも知れません。
お薬を飲ませる際には十分に注意してあげてください。
注射や点滴をする際も、なにが入っているのか確認してあげてください。

先生によったらいい顔をしない
怒る様な先生がいるかも知れません。
でも、そこは流されないで欲しい。
その時点で動物にとっていい先生ではないです。
病院との付き合い方をもう一度考えて欲しい。

そう思います。

この投稿をする事は
自分が想像する以上に辛かったです…
何度も書けないかもしれないと…何度も深呼吸をしてお薬を飲んで
何日もかかりました。
でも時間がありません。
和解をする為に合意書をかわします。
その中にはこの件を口外しないという項目も含まれています。
でも、サスケというとても愛した猫がいた事。
たった一度の獣医師のミスで
苦しんで苦しんで亡くなったこと。
とてもとても…可愛らしかったことを
ひとりでも多くの人に伝えたかった。
合意を交わす前なら書いてもいいですか?
そう確認をとりました。
当然、病院の名前などをお伝えするつもりはありません。
ただ、こんな事が起こる可能性もあるという事を
伝えたかったのです。
そして長く読者でいてくれている方は
ブログと共にサスくんの事も愛して下さったと思っています。
そんなサスくんの死をお伝えしないといけないと思いました…。

サスの死を連絡した数少ないお友達。
サスくんに綺麗なお花をありがとう。
ひっそりと、誰にもお花も貰えずに見送らないといけないかもと思っていたので
本当に本当に嬉しかったです。
ありがとう…。






今もなお苦しくて、悲しみのどん底にいます。
どの子も大切なのには変わりはないけれど
やっぱり特別な子はいると思う。
私にとってはそれがサスくんでした。
生まれ変わって自分の元に来るというけど
私はもう新しい子を育てていく年齢ではありません。
だから生まれ変わらずに、待っていて欲しい。
私がサスの元に行ける日まで
私を待っていて欲しい。
ちゃんと迎えに来てくれるかな。
あの日病院へ連れて行った事を恨んでいるかも知れない。
でも1番愛していたんだよ。
そう伝えたいです。



毎日朝晩にご飯をあげて
この時間くらいに「オヤツない?」って来てたなってオヤツをあげて
そこにいる様に話しかけて。
毎日そんな感じで過ごしています。

同じ目にあわないように
皆さんの大切な子供を守ってあげて下さい。

明日、和解合意書を交わしたら
お返事も出来なくなります。
返事をする事も内容の違反になると伝えられています。
なので、コメント欄は閉じます。

皆様の大切な家族との幸せな日々が続きます様に。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
心から感謝を。



2024.01.24 サスのママより