こんにちは。
目黒区東が丘
「山本ファミリア皮膚科 駒沢公園」
院長の山本綾子です。
ずいぶん、久しぶりのブログとなりますが、
ブログを書かないうちに、さらに経験を積んで、
皆さんにお伝えしたい、たくさんのアトピー治療のヒントが溜まってきました。
ということで、今日のテーマは「うっ血・瘀血(おけつ)」。
私が、アトピー発症部位の法則(=アトピー発症機序理論)を発見したきっかけに、
「うっ滞性皮膚炎」という
皮膚科でとても有名な病気があると
以前、お話しましたね。
私は、2001年に医学部を卒業して、
医師国家試験に合格したので、
もうかれこれ、
20年以上皮膚科医をやっていますが、
たくさんの患者さんを診れば診るほど、
「湿疹はうっ血である」ということに
確信を持つようになりました。
そんな私が、漢方を勉強して、
私のアトピー理論と東洋医学に
ある共通点を見つけました。
それが「瘀血(おけつ)」。
血液の粘度が高くなって、
血液の流れが悪くなった状態です。
「へえ、東洋医学でも私と同じような考え方があるのだなあ」と
思っていたところに、
あるアトピー患者さんから、こんな事を教えてもらいました。
駆瘀血薬(=”くおけつやく”。瘀血を改善させるためのくすり)を
内服していくにつれて、
「以前は、
湿疹が酷くなったときに出る、”浸出液が出るにおい”が、
さらに悪化すると"血のにおい”に変化していたが、
駆瘀血薬を内服するようになって
湿疹の改善とともに”血のにおい”になることが少なくなった」
というのです。
つまり、
血液をサラサラ流れるようにさせる、瘀血を治す漢方薬で、
湿疹が改善し、"血の詰まったにおい”もしなくなってきた、
というわけ。
湿疹が「血の詰まり」というのは、本当だったのですね!
私がアトピー治療でお伝えしている運動療法は、
まさに「血の詰まり」を改善させるためのもの。
漢方と運動療法は、同じ目的をもった、
とても相性のいい治療方法だったのですね!