【赤ちゃんのアトピー】抱っこ紐での下肢がぴーんとなっていると下肢の湿疹が悪化します! | 皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

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山本ファミリア皮膚科 駒沢公園の院長、山本綾子の美肌法則ブログ。つきあう病気とされてきたアトピー を根治させようと奮闘して見つけた、身体から健康になる美肌法則。

こんにちは、

目黒区東が丘 

「山本ファミリア皮膚科 駒沢公園」

院長の山本綾子です。

 

今日は、久しぶりに

赤ちゃんのアトピーについて。

 

7月のブログで、

抱っこ紐やベビーカーの使い方が

間違っていると、

湿疹ができやすくなることをお話しました。↓

お腹部分に注意という内容でしたね。

 

実は、抱っこ紐の使い方には、

お腹以外にも重要な使い方の注意点が

あります。

 

それは、「赤ちゃんの下肢」!

赤ちゃんは、股関節脱臼を防ぐために

おむつ替えのときなど、

M字にするのが非常に重要なのですが、

だっこ紐のときも、

赤ちゃんの下肢の形が大切なのです。

 

この可愛らしいテディベアの下肢に注目。

下肢をまっすぐ投げ出すように

座っています。

 

抱っこ紐に入れた赤ちゃん。

下肢がうえのテディベアのように

まっすぐぴーんとなっていませんか?

 

赤ちゃんは、生まれた頃は軽いO脚で、

股関節脱臼を防ぐため、

M字型開脚がよいとされています。

(下の写真は、小児整形外科学会による

『先天性股関節脱臼予防と早期発見の手引き』から

https://www.jpeds.or.jp/modules/news/index.php?content_id=293

おむつ替えのときなどの下肢の位置では

注意しているパパママも

抱っこ紐のときは、気づかず、

”下肢がぴーん”となっていることも

非常に多いです。

(抱っこ紐のサイズが

赤ちゃんの大きさに合っていなくて、

”下肢がぴーん”となってしまうことも

よくあります)

 

私の外来で、

下肢の湿疹やかさつきについて

診察を受ける際に、

下肢の異常な冷えや硬さを指摘されて

初めて気づいたという方が多いです。

 

下肢がぴーんとなっていると、

下肢が「固太り」のような状態

になることが多いです。

 

赤ちゃんの下肢って

普通は、もちもちとしてやわらかい

はずなのに、

「固太り」状態なとき、

下肢の位置のずれの可能性が

非常に高いと思って間違いありません。

 

しかも、この「固太り」状態。

非常に血流が悪いので、

乾燥が強くなったり、

湿疹が出ることが多いです。

 

赤ちゃんの湿疹でお悩みのパパママ。

まずは、

抱っこ紐の使い方を見直してみましょう!

 

すでに硬くなっていて

どうしてよいかわからないときは、

どうぞ、私の外来を受診してください。

適切な運動方法をお伝えしながら、

赤ちゃんの「湿疹の湧いてこない身体作り」

一緒にしてゆきましょう。

 

追記:本日のテーマは赤ちゃんでしたが、

    実は、ここから大人の下肢の湿疹を治すための

    大きなヒントが得られますよ。

    ポイントは「股関節部の骨の構造」!