【アトピーの戦略的治し方】深呼吸は、自然の腸もみ! | 皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

山本ファミリア皮膚科 駒沢公園の院長、山本綾子の美肌法則ブログ。つきあう病気とされてきたアトピー を根治させようと奮闘して見つけた、身体から健康になる美肌法則。

こんにちは、

目黒区東が丘 『山本ファミリア皮膚科 駒沢公園』

院長の山本綾子です。

 

***【山本綾子の診察をご希望の方へ】***

診察を受ける際の、大切な注意点が書かれています。

貴重な診察時間を無駄にしないために、一読をお願いします。

https://ameblo.jp/ayakoder/entry-12416124634.html

 

さて、

当院のアトピー改善のための

運動療法で基本中の基本であり、

一番最初にマスターする必要がある

『呼吸』。

 

実は、

ものすご~く奥の深いものなのですよ、

というお話。

 

あなたは、

横隔膜(おうかくまく)という筋肉を

ご存知でしょうか?

”膜”とついていますが、筋肉です。

上の図の場所にあります。

胸腔(肺のある空間)と

腹腔(腸などの臓器がある空間)を

仕切っている筋肉です。

安静時の呼吸では、

横隔膜は約1.5cmほどしか動きませんが、

しっかり深い呼吸ができたときは、

約6~10cmも動くのだそうです。

 

深く息を吸えたときは、

上図左のように、

横隔膜が下がり、

肋骨が前方に向かって持ち上がり

胸郭が前方に広がることによって、

肺が広がります。

 

しっかり息を吐けたときは、

上図右のように、

横隔膜がぐっと上方に持ち上がり、

胸郭が縮小します。

 

ここで、ポイントは、

”しっかりと深い呼吸ができたならば”

ということ。

 

アトピーの治りの悪い方は、

ほぼ100%、

横隔膜の動きが非常に悪いか、

肋骨の動きが非常に悪いのです。

(患者さんによって、

息を吸うほうが苦手なのか、

吐くほうが苦手なのか違っています)

 

もっと分かりやすく言えば、

横隔膜が

ほとんど上下に動けないほど

ガチガチになっている方や、

肋骨が胸を持ち上げる方向ではなく、

肩を持ち上げる方向に息を吸っている方が

非常に多いです。

 

横隔膜がきちんと動かないと

いろいろと不都合はありますが、

アトピー完治を目指す方に

特に忘れないで欲しいのが、

横隔膜がダイナミックに動くことは

「自然の腸もみ」のような作用があるということ。

(横隔膜がダイナミックに動くときは、お腹も

ダイナミックに動きます)

 

アトピーでは、

採血をすると、あらゆる食べ物にアレルギー陽性反応を示したり、

便秘・軟便の方やお腹にガスが溜まりやすい方が

非常に多いですが、

一言で言えば「腸の状態が非常に悪い」ことを

示しています。

 

腸管がしっかりと蠕動(ぜんどう)運動

(=内容物を先に送る運動)するためには、

自律神経がしっかり働いてくれるのと同じくらい、

腹壁がダイナミックに動いて腸管の内容物を送り出す補助を

することがとても大切なのです。

(勿論、それには、腹筋も欠かせませんが)

 

施術としての、外からの腸もみには、

内臓障害などの危険性も有り得ますが

自分の呼吸による「自然の腸もみ」は

危険性はありません。

 

アトピー完治に必須とも言える

腸のケア。

食事に気をつけるだけでは足りないのです。

腸がしっかりと動くための環境づくりのためにも、

呼吸は重要なのです。

 

***アトピー改善と予防のための運動療法ワークショップ***

今年最後のワークショップは

来週12月17日(月)となっています。

今ならまだお席あります。

詳しくはこちらからhttp://dr-ayakoyamamoto.com/introduce