こんにちは。最近、私の診察室には、ブログを読んで「脱ステ」をやめて、ステロイドを再開することを選んだ患者さんがたくさん来てくださいます。ブログを読んで納得したから、と。
そんな患者さんたちに「どうして、脱ステをやめようと思ったの?」と聞くと、皆さんおっしゃいます。
「ステロイドをやめたからと言って治るわけではないとわかったから」
そうなんですよね!しばらく脱ステを続けると皆さん、気付くようです。「ステロイドを中止すること自体は、本質的治療ではない」ことに。
ステロイドをやめていたって、”ちゃんと”症状にアップダウンがあるから。
さらに患者さんに「どうして、もう一度ステロイド治療をしようと思ったの?」と聞くと、こんなふうに答えてくださいます。
「きちんとすぐに効果が出て、楽になれるなら、とりあえず最初はステロイドを使うのもアリかな、と思ったから。脱ステはとにかく辛いから」
そして、必ずこう続きます。
「でも、今までみたいに、”症状が出たら、ステロイドで抑え込むだけ”、という治療では納得いかない。きちんと、症状を抑えたあとの”次に湿疹が湧いてこなくなる治療”まで教えてくれる先生のところで、ステロイドを使いたい」
私の診察スタイルは、とにかく患者さんにとって、驚きの連続のようです。
まず、最初の「今ある炎症を”鎮火”させるため」の「がっつりステロイド治療」の説明の段階で、たいてい、こうおっしゃいます。
「こんなに詳しくステロイドの塗り方を習ったことなんてない!!!」
「そんなの、初めて聞いた!!!」
多くの患者さんがステロイド治療をやめてしまった理由。
それは、「ステロイドがよくないと思ったから」ということ以上に、「先生が症状をちらっとみて、”じゃあ、この薬塗っておいて”でおしまい、で不安になったから」
しかも、そんなお粗末な診察で良くなるならばまだしも、それで全く良くならなければ、不安になるのが当たり前です。
多くの患者さんのステロイド治療を見限った理由は「医者不信」(「ステロイド不信」より「医者不信」の割合が高いように感じます)!
そして、とりあえず1週間ステロイドを使ってみて。
今までと同じようにステロイドを使っている”はず”なのに、ステロイドの効き方があまりに違うことに、驚き。
「同じステロイドなのに、こんなに良くなるの!?」
そう、それは、ステロイドは、すべて「使い方次第」だから。
さらに、ステロイドの使い方に関して。
「え?ここもまだ塗らなくてはならないの?以前よりずっといいから、治っていると思いこんでいたのに、まだ治ってないんですね!」
そうです。患者さんのほとんどで「症状の読み方が間違って」います。
だから、「治った」と思い込んでいて、治療をやめると、かゆくなってまた悪化する。
本来ならば、「正常皮膚」と比較しなければならないのですが、どうしても患者さんは「以前のひどいときの自分の皮膚」と比較してしまうことに問題があります。よくわからなくなったら、まわりのアトピーのない方のきれいな皮膚と比較してくださいね。
火事が起こったとき、完全に火を消しきらないと、また、大きな火になりますよね?それと同じ。「完全鎮火」させねばなりません。
いつも中途半端に治すからぶり返す。これを「リバウンド」と思い込んでいたけれど、実は、リバウンドでもなんでもなくて、「中途半端治療」なのだから、当たり前。
そして、驚きはまだまだ続きます、というより、これが最も驚かれることかもしれませんが。
「こんな運動やマッサージ、皮膚科で教えてもらったことなんてない!!!」
「先生、マッサージ師できますねえ」、なんて患者さんに冗談で褒めていただくこともあります(^^)
しかも、このやり方は「綾子オリジナル」なので、本屋さんでストレッチやマッサージの本を見ても、同じようなものはなかなか見つからないと思います。
なぜって、自分の体調不良を治そうと思って、開発してきたから。
解剖の教科書とにらめっこして、やり方を考え、それを自分の身体で試して、効果が高いものだけを患者さんに。
そうやって開発してきたものが、私が診察室でお伝えしている運動療法です。
そして、最後に私の驚き。
「アトピー発症機序理論」を患者さんに理解していただいてから、患者さんのほとんどがこう言ってくださいます、それも力強く。
「先生、これなら、アトピー治せますね!そりゃ、治りますよ!」
私はもちろん、アトピーは根治可能だと確信を持っていますが、最近、患者さん自身が確信を持ち始めてくださっていること、これが、私にとって最大の驚きで、最大の喜びです!
アトピーは「なかなか治らない病気」という認識から、「自分で治せる病気」という認識へ!
ゴールがはっきりして、その道筋が明確になってしまえば、もう、治すしかありません!!