たかがニキビされどニキビ! | 皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

山本ファミリア皮膚科 駒沢公園の院長、山本綾子の美肌法則ブログ。つきあう病気とされてきたアトピー を根治させようと奮闘して見つけた、身体から健康になる美肌法則。

今日は、アトピーから離れて、ニキビのお話です。でも、このニキビにも、アトピー改善のヒントが隠されているんですよ。


ニキビにも、アトピーと同じように、軽症、重症があります。


軽症のものは、皮膚表面に赤くぽちっとできる感じ。抗生物質外用だけでよくなります。そして、重症のものになると、皮膚の奥に膿んでいる感じ。抗生物質内服が必要になります。


この「皮膚の奥で膿んでいる」感じのひどめのニキビ。やはり、抗生物質が効く人と、効きが非常に悪い人がいます。まるで、アトピーでステロイドの効きの悪い人みたいですね。


ひどいにきびなのに抗生物質の効きが悪い人の特徴は何だと思います?


実は、アトピー重症の方と同じく、「腰が曲がっている」!!


同じ姿勢なのに、片方はニキビとなり、片方はアトピーとなる。ちょっと不思議ですね。


でも、この腰が曲がっている、という現象、非常に興味深いことを教えてくれています。


腸は絨毛という「ひだひだ構造」になっていて、これらを全部合わせると、なんとテニスコート1面半もの面積になるのだそうです。そして、その腸のひだひだの中にリンパ管が入りこんでいる。


想像してみてくださいね。自分のお腹の中に、テニスコート1面半分もの腸があり、それらはリンパ管だらけ


腰が曲がっていると、腸は押しつぶされてます。


腸の働きがとっても悪そうですねえ・・・

腸のリンパに大渋滞がありそうです・・・


しかも、この腸は、実は大切な役割を果たしています。ニキビでよく飲まれる「ビタミンB」を作り出しています。チョコラBBのあれ、ですね。


本来ならば、自分の腸で作り出すべきビタミンBが、腸が押しつぶされていて、上手に作れない・・・


そんなイメージが湧いてきたでしょうか?


しかも、腰が曲がっていると、どうなるでしょう?腹筋はゆるみっぱなしです。


本来は腹筋で温められるべき腸も冷えていそうですねえ・・・


それを裏付けるかのように、患者さんは「お腹が冷たくなりやすい」とか「お腹をくだしやすい」とよくお話されます。


こうやって見てくると、お腹ってすごく大切に思えてきませんか?