さて、今日のお話は「病気の本質を考える」ということです。
医師となって10年以上となります。アトピーを治したくて皮膚科医となりました。
そして、アトピー患者さんと向き合い続けて気づいたことがあります。
アトピーは究極の「生活習慣病」と言っても、過言ではない
診察室でアトピー患者さんを見ていて、「わぁ、この人、ものすごく健康なのに、皮膚だけぼろぼろだわぁ」と思ったことは一度もありません。
むしろ、
・姿勢が悪く、背中がお年寄りみたい
・椅子に座ったら、数分も背中をまっすぐ保てなくて、
すぐにぺこんとなる
・手足が冷たすぎる
・手足の色が青い
・腕や下肢に、いかにも血流が悪そうなもやもやした模様
がある
・生理痛がひどい
・便秘がひどい
・かなり肥満である
・ガリガリで筋肉がない
・表情が異常に暗い
・歩いて見せてもらうと、「とぼとぼ歩き」だったり、
「竹馬に乗っているかのような歩き方」だったり、
「行進しているような歩き方」
・食生活が無茶苦茶
・偏食がひどい
・一日中、ずっと椅子に座って、動いていない
・肩こりがひどい(ひどすぎる場合は頭痛も!)
・平熱が36度すらない(要するに低体温)
などなど・・・
書き上げるときりがないくらいです。
こんなに「不健康」で、どうやって皮膚だけ「ぴかぴか」ってことがありうるでしょう?断言していいですが、「絶対ないです!」
皮膚は「内臓の鏡」とよく言われます。
アトピーは「心身の鏡」なのだと、私は思います。
・どんな食べ物を食べ、
・どんな表情をし、(顔だって筋肉でできています、
長年のくせは筋肉にすら影響を及ぼします)
・どんな事を考え、(うつ状態かなど)
・どんな姿勢をし、
・どんな歩き方をし、
・どんな動き方をし、(荷物を持つ、物を拾う、
普段の運動習慣など)
・どんな物に触れ、(石鹸や化粧品など)
・どんな毎日を送っているのか
生きてきた毎日の積み重ねがすべて皮膚に出ているのだと、痛感します。それは、成人だけでなく、この世に生を受けて、数ヶ月、数年の子供ですら。
アトピーは治りにくいと言われます。確かに私も、簡単だとは思いません。
でも、それは、こんなにもたくさんの「日々の要因」が複雑に絡み合っているから。
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