おすすめ本 「チグリジアの雨」 小林由香 著 | ココアラテぷらす、ときどき読書

ココアラテぷらす、ときどき読書

子宮筋腫発覚!どうなる私!?
2019年にステージ0の乳ガンが発覚しました。(5月20日に手術しました)
婦人科と皮膚科と外科にも定期的に通院してます。

私はバスの中で呼んでいたのですが、思わず涙した作品でした。

 

母の再婚でとある田舎町に引っ越してきた高校生の成瀬。

しかしそこで待っていたのは、壮絶なイジメだった。

転入して間もない頃は順調に送っていた高校生活だったが、都会の進学校に行っていたということを聞きつけたクラスメートは成瀬を呼び出し、彼を全裸にして、それをスマホで撮影していた。

次第にエスカレートしていくイジメ。

母が再婚した相手はその高校でセクハラをしたとクラスメートの間で疑惑がもたれ、その息子でもある成瀬は「変態の親と暮らしているそのお前も変態だ」とイジメの格好のターゲットになってゆく。

教室で裸になることを強要され、やがて我慢ができなくなった彼は、自殺を考え、遺書を5通書いたら、死ぬ、と決意し、川へと身を沈めようとする。

しかしそこで待っていたのは、クラスでも浮いていた薄幸の少年、咲真だった。

彼は熊のぬいぐるみを「カミ」だと言い、成瀬に「復讐ゲームに参加しないか」と告げられる。

謎の言葉と共に、咲真に惹かれていく成瀬。

しかし、咲真には成瀬にも言っていない、秘密があったー。

 

成瀬と咲真の心が繋がっていくのが徐々に見え隠れする中、咲真の悲しい過去を聞いた成瀬。

しかしその過去を聞いた頃、咲真の命は尽きようとしていました。

咲真が世界に復讐を結構しようとしていた世界中の青少年に、メールを送っていました。

それは、復讐というよりも、イジメを受けている全世界の青少年に助けを求めて欲しい、というメッセージでした。

そして、咲真が持っていた熊のぬいぐるみの秘密も明かされます。

それはとても悲しいものでした。

彼がしようとしていた復讐ゲームはついに結構されるのですが、そこに彼はいませんでした。

その真実を知った成瀬は、咲真の影を追いかけるように、彼がしようとしていた復讐ゲームの真実を知るのです。

11月25日。

そのゲームの結構日は、咲真が寺の境内に捨てられていた日でした。

 

最期に神へ。

どうか祈りを聞いてほしい。

その祈りが届く時に。

光が見えるからー。

 

 

にほんブログ村 病気ブログ 乳がんへ にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ