私はバスの中で呼んでいたのですが、思わず涙した作品でした。
母の再婚でとある田舎町に引っ越してきた高校生の成瀬。
しかしそこで待っていたのは、壮絶なイジメだった。
転入して間もない頃は順調に送っていた高校生活だったが、都会の進学校に行っていたということを聞きつけたクラスメートは成瀬を呼び出し、彼を全裸にして、それをスマホで撮影していた。
次第にエスカレートしていくイジメ。
母が再婚した相手はその高校でセクハラをしたとクラスメートの間で疑惑がもたれ、その息子でもある成瀬は「変態の親と暮らしているそのお前も変態だ」とイジメの格好のターゲットになってゆく。
教室で裸になることを強要され、やがて我慢ができなくなった彼は、自殺を考え、遺書を5通書いたら、死ぬ、と決意し、川へと身を沈めようとする。
しかしそこで待っていたのは、クラスでも浮いていた薄幸の少年、咲真だった。
彼は熊のぬいぐるみを「カミ」だと言い、成瀬に「復讐ゲームに参加しないか」と告げられる。
謎の言葉と共に、咲真に惹かれていく成瀬。
しかし、咲真には成瀬にも言っていない、秘密があったー。
成瀬と咲真の心が繋がっていくのが徐々に見え隠れする中、咲真の悲しい過去を聞いた成瀬。
しかしその過去を聞いた頃、咲真の命は尽きようとしていました。
咲真が世界に復讐を結構しようとしていた世界中の青少年に、メールを送っていました。
それは、復讐というよりも、イジメを受けている全世界の青少年に助けを求めて欲しい、というメッセージでした。
そして、咲真が持っていた熊のぬいぐるみの秘密も明かされます。
それはとても悲しいものでした。
彼がしようとしていた復讐ゲームはついに結構されるのですが、そこに彼はいませんでした。
その真実を知った成瀬は、咲真の影を追いかけるように、彼がしようとしていた復讐ゲームの真実を知るのです。
11月25日。
そのゲームの結構日は、咲真が寺の境内に捨てられていた日でした。
最期に神へ。
どうか祈りを聞いてほしい。
その祈りが届く時に。
光が見えるからー。