家探しの苦悩 | 「言葉のノート♪」フルート奏者 塚本絢加の音楽日記

「言葉のノート♪」フルート奏者 塚本絢加の音楽日記

„Noten“ ノーテンはドイツ語で音符、楽譜の意味があります。残り少ないヨーロッパでの海外生活の様子や、日々思うことを、“言葉の楽譜“として気の向くままに書いていきたいと思います♪
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つい先ほど、

ドイツでの新居が決まりました!!👏👏👏


嬉しい😭





ミュンヘンに向かう電車の中で連絡が来て、
嬉しすぎて興奮が抑えられなくて!
つい向かいの席に座ってたお姉さんに嬉々として報告してしまいました。笑





ドイツで生活する上での最大の試練、

それはなんと言っても家探し!!




現在、ドイツでは急激な物価、光熱費の上昇と共に
家賃が大幅に高騰しています。


加えて、EU諸国からの出稼ぎ労働者や、移民・難民の増加によって、大都市は軒並み住宅難。。




知ってはいたんですよ。

ずっとニュースでも話題に上がってるし、周りからもちらほら話は聞いていたので。




ただ、
ドイツ語もある程度話せるし、
学生だからまぁ何とかなるだろう、
最悪学生寮に住めるだろうな、

と甘くみていたんです。





私がドイツ、レーゲンスブルクの家探しを始めたのは3/1、大学の実技試験が全て終わった翌日。


そこから今日3/14に家が決まるまで約2週間かかりました。


オーストリアのビザが3月末で切れてしまうので、
4月以後にドイツで家を見つける事が出来なければ、

ドイツのビザへの切り替えができない。


つまり、数ヶ月間日本に帰らなければならなかったんです。



大学の籍はあるし、仕事も決まっているのに、家がない。

そんな状況が起こり得た訳です。





2月末に学生寮に申し込んではいたのですが、音大の寮は空きが全くない状態。

更に市内の学生寮管理会社に問い合わせてみたのですが、そちらはもっと深刻で100人単位で部屋が空くのを待っている学生がいるとの事。

更に、音大の学生は対象外で、登録すらできないと言われたのです。


仕方なく、学生寮は諦めてWG-Gesuchtという、シェアアパートメントの同居人募集サイトにて、新居を探し始めました。


これは、ドイツ語圏で最も良く活用されている若年層向けの家探しサイトです。
掲載物件数が多く、比較的安価な住宅が殆どです。



だけど、メッセージを送れど送れど、全く返事が返ってこないのです。

もちろん、ドイツ語での詳細な自己紹介と身分証明書類を添えています。



恐らく40〜50件位メッセージを送った中で、
返事が返って来たのはたったの3件。

その内1件は詐欺で、

そこから内覧にこぎつける事が出来たのは
たった1件でした。



まだドイツ語のレベルが怪しかった
ザルツブルクの家探しでさえ、10件程度は内覧にこぎつける事が出来ていました。

これは、ビザの更新が危ういかも…
と、かなり精神的に追い詰められていたんです。。




そしたら、
その1件から奇跡的に!

OKの返事がきて、契約の運びとなったのです。

恐らく大丈夫かと思いますが、このまま順調に全てが終えられる事を切実に祈ります。




家賃は500ユーロ(光熱費、ネット込み)ほどと、
少し予算オーバーだったのですが、それ以外の要素は充分過ぎるほどの条件だったので、即時承諾してしまいました。

17m2の個室
共有のキッチン、広いリビング、バスタブ付きのお風呂
中央駅から徒歩10分以内の好立地
楽器の練習可能
女性2人のWG (同居人はドイツ人のエンジニア)
19世紀の建物、2020年に再リフォーム済み


一番のお気に入りポイントは、広くて明るいシステムキッチンでオーブンがある事でしょうか。



これは、本当にラッキーな事で、、
もう暫く幸運は訪れてくれないんじゃないかという気がしてなりません。。




レーゲンスブルクは住民の約5分の1が大学生という学生の街です。


それ故に、
市の中心部は、ドイツ人ですら住居を見つけるのが難しいと言われる程の住宅競争の激しさで、

ユースホステルを長期で契約したり、短期貸しのシェアアパートを渡り歩いたり、近郊の街に住む事を選択する学生も少なくないそうです。。

特に〜450€位までの物件は、掲載したら1日で数十件の問い合わせが殺到するのだそうです。




人口も多く、治安も良くて住みやすいにも関わらず
ほとんど日本人が居住していない、

また、収入が不安定になりやすいフリーランスの音楽家が少ない理由がよくわかりました。


-そもそもの住宅難
-他の大都市と比較すると、外国人比率が低いので、ドイツ語ができない場合家探しが困難
-保守的な貸主が多い(外国人を避ける)
-住宅契約の審査が厳しく、必要書類が多い


という事なのだと思います。。




ドイツで日本人が家を探すときに一番おすすめなのが、知り合いや友人に情報を求める、紹介を受ける、という事です。

日本人が以前に居住していた物件というのは、
比較的安心できますし、問題が発生する可能性も低いです。


それが不可能な場合は、
適切な時期に物件探しを始める事(一人暮らし用なら引っ越しの3ヶ月前、WGなら1ヶ月半前位がベスト)、
出来るだけ多方面から条件を絞りすぎずに探す事が重要かと思います。



ザルツブルクの自宅


新居は見つかりましたが、

本音をいうと、ずっとザルツブルクに住み続けたかった、、


大学も、美しい街並みも、お家も大好きでした。


コロナ禍も、この快適なお家のおかげで

ほぼストレスなく乗り切る事が出来ました。





1回目のロックダウン時に撮った写真

20.03.2020



ドイツ人、オーストリア人、日本人、フランス人、シリア人…

個性的な同居人達との生活も、いろんな面から自分の視野を広げる事ができたのではないかと思います。



最後の同居人はイタリア人女性とケニア人男性でした。




音楽留学の場合、学業が第一とは思いますが、

やはり多くの時間を過ごすのは自宅。



快適な家に住む事ができれば、全ての生活の質が大きく向上します。

労力を惜しまずに、全力で家探しに臨んで下さい!!