60年前の赤ちゃん取り違え事件 のニュースを聞いてびっくりしました。
ひとりは裕福な家庭で育てられ、もうひとりは貧しい家庭で育てられ・・・
本来裕福な家庭で育つはずだった方の男性が、自分が生まれた
病院を訴えたのです。
夕飯時、息子たちと、「もし自分が同じ立場だったら?」と
当事者の立場になって考えてみたり、発覚がもっと早かったら
どうなっていたか等、いろんな意見を言い合いました。
でも、どんなに考えても不幸な答えしか出てきません。
誰もハッピーにはなれない。
だったら一生知らない方が良かったのか。
いやいや、それもない。
いろいろ話ながら、最後は、「これって絶対にあってはならない
ことだよね」となりました。
この男性は「もしあのとき取り違えられてなかったら・・・」とばかり
考えると言っていました。当たり前ですよね。
よく、「人生にタラレバはない」と言うけれど、彼の場合、「彼」として
育てられたもうひとりの方の人生を知ってしまったわけだから、
人生のタラレバを考えずにはいられないですよね
「戻れるならいつの自分に戻りたいですか?」と質問されたら
私はどこの自分にも戻りたくないです^^;
そう簡単にこの性質や性格が変わるとは思えないからです。
でも、1つだけ、「あのときあの選択をしていたらどうなっていたん
だろう?」と思うことがあります。
私が中学生の頃、父にNYへ転勤の話が出ました。7年以上の
長期滞在の仕事でした。
父は行くなら家族全員でと思い、母に相談したところ、母がそれを
嫌がったため、私や弟には一切の相談もなく、父はその誘いを
断ってしまったのです。
当時の私にとって、毎日の楽しみは英語の授業と給食だけ
英会話も習っていて、英語の成績だけはずっと「5」でした。
いつか留学したいと思っていました。
そんな私です。この話を聞いたら絶対に「行く~!今すぐにNYに
行く!」と大喜びしたことでしょう。
でも、私がこのことを知ったのは、それから何年も経ち、過食の
せいで大学を休学しているときでした。
愕然としました。
「もし、あのときNYに渡っていたら、摂食障害にはならなかったはず!」
って何度も何度も思いました。
これこそタラレバですよね(苦笑)
1つだけはっきりと分かるのは、もしNYに行っていたら、目の前にいる
息子たちには会えなかったということ
過去はどうにもならないけど、今から先はどうにかなる。
そうは思えないときこそ、そう信じていたいです
赤ちゃんの時取り違えられてしまった先ほどの60代の男性は、
「裁判が終わったら、実の弟たちと温泉に行こうと約束している」と
笑っていました。