百鬼夜行 陰 | aya風呂

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姑獲鳥の夏、魍魎の匣、絡新婦の理、鉄鼠の檻、塗仏の宴のサイドストーリーに加え、まだ読まぬ「ルー・ガルー」シリーズ登場人物の非常に重要な場面が出てきた
つまり、百鬼夜行シリーズのみならず、京極夏彦作品すべてがひとつの大きな作品である可能性が出てきた。驚喜
こうなると、直接的には出てこなかった(気がする)狂骨の夢にもうっすらと関連してくるのだろうかと再読したくなるし、森博嗣さんも三体も手元にあるし、気が急いてくる
読書大食らいモード

京極さんの、深刻な記述の中でふっと脱力する部分が好き。
膝カックン

愚かしい。
何の価値もない人生。
否――。
生きることに価値がないように、死ぬことにもまた価値なんかはない。
こんな塊には何の価値もない。
塵芥だ。屑だ。
――早く腐るがいい。
死臭を嗅ぎながらそう思う。


「ぷぷっ、馬鹿馬鹿しいあほやーん
人が死んだり、人がうつ病で苦しんでるのに、笑い転げてしまう。
冒頭に出てくる「死臭」という突然の展開で一瞬笑ったのだけど、その一ページ後に出てくるこの赤字の部分から笑い転げモードに突入してしまう。
おかしいのか。何を読んでもどうしても漫画になる。
ここに至る前、死と死臭について描写と思考があり、「ん、臭いんかい」とすでに頬が緩んできていた。で、赤字がとどめ。また死臭に戻ってきた。え、そこ、戻んのん。
短編だからこの循環は短めなんだけど。

「どすこい」から読んで「豆腐小僧へ」と進んでしまったから京極さんギャグ一辺倒と勘違いしてた、読む順番かいけなかった。
ギャグ変換する読書癖がある自分にとって、最初からギャグつゆだくでは変換のしがいがなく、ちょっとしつこいなと思っていたのだ。

『百鬼夜行 陰』