のんびり田舎生活 -35ページ目
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盲目のピアニスト

梯剛之 さんというピアニストをご存知でしょうか?梯さんは全盲のピアニストです。私が梯さんを知ったのは今から7年位前にテレビで梯さんのドキュメンタリーが放映されたからでした。梯さんの演奏会のプログラムに載っていたプロフィールによると、梯さんは1977年生まれで、生後1ヶ月で小児ガンのために失明してしまいました。お母さんが音楽を聞かせると泣き止み、メロディーを正確に再現したそうです。ピアノをおもちゃがわりに楽しみ、4歳半からピアノのレッスンに通ったそうです。1990年にはウィーン国立音楽大学準備科に入学し、1994年にチェコで開催された盲人弱視者国際音楽コンクールとドイツのエストリンゲン青少年国際ピアノコンクールで優勝されました。1995年にもストラヴィンスキー国際コンクールで2位に入賞されました。彼が一躍有名になったのは1998年ロンティボー国際音楽コンクールで2位に入賞したからです。ロンティボーは世界的な若手音楽家の登竜門として知られる国際音楽コンクールです。私が見たテレビは梯さんがロンティボーで2位に入賞した後に作成されたドキュメンタリーだったと思います。番組の中で梯さんがピアノを演奏するシーンがありましたが、あまりの音の美しさに驚いてしまいました。月並みな表現しかできませんが「全盲のピアニストとは思えないほどすばらしい演奏」でした。


ドキュメンタリー放映後、ザ・シンフォニーホール で梯さんの演奏会があると知り行ってみる事にしました。演奏会があると知った時は既にチケットの前売りが終了していて、当日券があるだろうと思ったのですが、仕事が終わってからシンフォニーホールに駆けつけると既に当日券も売り切れていたので、あきらめて足取り重く帰りました。1999年の10月に再びザ・シンフォニーホールで演奏会が開催されたのですが、その時は前売りチケットを買いました。この日の演奏会のプログラムはオールショパンプログラムでした。3つのマズルカ、前奏曲から「雨だれ」等6曲、ワルツ2番、ノクターン2番、ピアノソナタ2番(葬送)、子守唄、バラード1番でした。はじめから素晴らしい演奏と美しい音に息をのむようでした。いくらクラッシック好きでも演奏会の途中で眠くなったり、聞いていてもだれてしまう事もあります。この日は最後まで美しい音を堪能しました。その中でも先日のピアノのお話でご紹介した「ショパンの子守唄」が演奏された時、涙が私の頬を伝いました。「美しさのあまり感動した」と簡単に言ってしまいたくはありませんが、やはり感動して涙があふれてきました。


今年2005年は5年に1回ポーランドのワルシャワで開催されるショパンコンクール の年です。1985年に日本でも人気のピアニスト、スタニスラフブーニンが優勝して以来、前回の2000年優勝のユンディ・リまで優勝者はいませんでした。梯さんはすでにプロの演奏家として華々しく活躍されていましたが、2000年のショパンコンクールにエントリーされていました。残念ながら本選にまですすめませんでしたが、ワルシャワ市民から選ばれる「ワルシャワ市長賞」を受賞されました。この年のショパンコンクールには日本人がたくさんエントリーしていてやはりドキュメンタリーが放映されました。梯さんが本選にまで残らなかったのはミスタッチが影響したのではないかと思います。ワルシャワ市民達はショパンコンクールの予選から演奏を聞きにコンクール会場に熱心に通いますので、とても耳が肥えています。梯さんはそんなワルシャワ市民から選ばれ「市長賞」を受賞したのでした。確かドキュメンタリーの中で、本選漏れした後、小さな会場でワルシャワ市民の為にリサイタルをしておられました。


なぜ、急に梯さんの話が出てきたかと言うと、土曜日の発表会の為に最後の追い込みの練習をしている時にふと、1999年のリサイタルに行った時の梯さんの弾く「ショパンの子守唄」を聞いて涙した事を思い出したのでした。世界的なピアニストとは比べる事もできませんが、あの美しい演奏を思い出し少しでも美しい演奏を心がけて練習をしました。先生の門下生は皆、音大を卒業した方ばかりで、中にはリサイタルを控えている方もいらっしゃいました。専門教育を受けていな私は土台が違うので、その中で演奏をするには開き直るしかないのですが、素晴らしい演奏が続く中で弾くにはやはり緊張してしまいます。去年演奏中に頭が真っ白になって大失敗したので、今年はどうしても失敗したくなかったのです。本番、早いパッセージでは指が多少もつれるところはありましたが、なんとか最後まで弾く事ができました。最後の方は集中して「もっと弾いていたい」と思う事もできました。私の演奏の前の休憩時間に先生から去年の事があるので「落ち着いて弾いてね」と声をかけてもらい、発表会終了後「今回は良かったですよ。」と言ってもらえました。私のピアノはただの趣味ですが、緊張の中で指がもつれても大きな失敗に至る事がなく最後まで弾けたのは「日々の練習」があったからだと実感しました。


梯さんのドキュメンタリーの中で練習風景が出てきましたが、新しい曲をお母さんが点字の楽譜にしてそれは苦労と努力をされていました。全盲のハンデを感じさせない素晴らしい演奏の陰には素晴らしい才能は言うまでもありませんが、日々の努力があると思います。

趣味でピアノを楽しむにしても「継続」と「努力」する事によって「達成感」を味わう事ができると思いました。

お気に入りのカフェ三都物語

私はピアノを弾くので聞く音楽はクラッシック党です。音楽を聴きながら静かにゆっくりとお茶を飲む事ができるのはとても幸せです。


クラッシック音楽を聴きながらお茶といえば、私の一番のお気に入りのカフェが京都にあります。四条河原町にある築地 です。(←こちらの京ぐるめういちゃさんのブログに詳しく紹介されています)京都で昭和初期からある古いカフェといえば他にフランソワ、ソワレ、ミューズがありますが、私が一番落ち着くのは築地です。初めて築地に行ったのは小学生の頃で、両親に連れて行ってもらいました。その時に「結婚前の両親がデートした喫茶店」だと教えてもらいました。それ以来、私も姉も築地が大好きになりました。お店は子供にとっては薄暗く、床がギシギシ鳴るし、ビロードの椅子は随分擦り切れていて、どこまでも古臭くおよそ子供が気に入るお店とは思えないのですが、とても落ち着けたのか両親と一緒だったからか子供心に「あこがれ」を抱いてしまいました。大学生になってから友達とお茶をする喫茶店とは別に一人でくつろぎたい時に行く喫茶店でした。子供の時に気になった擦り切れたビロードの椅子はきちんと張り替えられ大切に使われているようです。最近では休日に立ち寄ると満席で入れない時もしばしばあります。入れても人が多くゆっくり音楽を聴きながら寛ぐことができるのは稀なので、平日のほうがオススメかもしれません。


もう一つクラッシック音楽を聴きながらお茶を飲んで自分の時間を楽しめるカフェは神戸の元町5丁目にあるアマデウス です。5丁目なので、観音屋やコムシノワを通り過ぎて元町商店街をどんどんと西へ歩かなければなりません。この喫茶店は名前の通りモーツアルト好きのマスターがやっておられる喫茶店です。店内にはグランドピアノがおかれ、ウィーンやモーツアルト関係のものがたくさんおいてあります。私は1年ほど元町まで通勤していた事があるのですが、会社の人に教えてもらって週に3-4日はお昼休みに入り浸ってコーヒー飲みながらゆっくりと本を読んでいました。


京都、神戸とくれば次は大阪です。大阪のお気に入りのカフェは、色々とありますが落ち着く場所で考えるとオフィシナデルカフェ の本町店です。こちらはまさに英国喫茶です。ロイヤルミルクティー、ベリーショートケーキ、スコーン、サンドイッチどれをとっても大満足。音楽喫茶ではありませんが、一人でも寛げるし友達とゆっくりと話す事もできるし言う事なしです。オフィシナデルカフェは淀屋橋店 もあり、こちらは本町店より広いです。


田舎生活では車で目的地から目的地に移動するのでブラブラと歩いてこういうカフェにめぐりあえません。ケーキを買って帰っておうちカフェが関の山です。今度実家へ戻った時いづれかのお気に入りカフェに行きたいな。

お気に入り

赤絵福皿

このお皿は私のお気に入りのお皿です。実はこれは私達の結婚式の時の引出物Shu (だんなさん)が作ったものです。直径22cm位のお皿でゲストに結構喜んでもらえました。陶器(土もの)と違って磁器なので湿気やカビを気にしなくて良いのでお手入れも楽です。私の友達からも「だんなが漬けた糠漬けのおつけものを盛るのに大活躍しているよ」とか「私も気に入ったけれど、だんなが気に入って私がお皿を出す前に食器棚から出してくる」とか言ってもらえました。中には「大事にしまっている」という方もいるので「お皿はぜひ使って下さい」と言っていたのですが、実は私自身が今まで使った事がなかったのです。


大事にしまいこんでいるわけでもなく、リビングのガラストップのコーヒーテーブルに並べてディスプレイしているので、ついつい他のお皿を使ってしまうのです。

coffee table


今日、スーパーへ行くと朝とれたばかりのおなすが並んでいたので、おなすの顔をみたとたん「焼きナス」が食べたくなってしまいました。スーパーで買い物をすませて車に乗り込み信号待ちして「焼ナスはおかかかしょうがどっちにしようかな」と思ったの同時に引出物のお皿をデビューさせたくなったのです。

デビューのメニューが簡単な焼ナスでお皿には悪いけれど、家に帰ってさっそくおナスを洗いヴィタクラフトのフライパンの上に並べて蓋を閉じて焼きました。しばらくするとフライパンの中で皮がちょっぴり焦げたけれど、あつあつでとろとろになったおなすが出来上がりました。熱いので菜ばしを使いながら皮をはがしてお皿に盛り付けおかかをふりかけおしょうゆをたらして、焼ナスの出来上がり。

焼なす

大盛りの焼ナスになってしまいましたが、次回はどんなお料理を盛りつけようかな!

お手入れ

お手入れといっても美容の話ではありません。

私は新卒で働いた会社がジュエリーの会社でした。入社当時会社で奨励していた宝石鑑定士の資格をとろうと勉強GIAのシステムの通信教育に申し込みました。通信教育はダイヤモンドコース、ダイヤモンド鑑定コース、色石コース、実習の4段階に分かれていました。なんとか最初のダイヤモンドコースは1年以上かかって課題を提出して終了しました。でも当時はバブル景気で、今では信じられない位ですが、ゴージャスなジュエリーがよく売れました。だから残業が多くて家に帰ると9時10時は当たり前、遅い時には終電という事もありました。忙しい時には休日出勤もしていたので、「いつ勉強するの?」という位時間がなく結局、鑑定士の勉強は最初のコースで終わってしまいました。通信教育に申し込んだからもらったのかどうか忘れましたが、今でもその時のルーペが手元にあります。

ring

当時はピンセットでダイヤモンドのルースをつまんでルーペでそれらしくダイヤモンドを見たりしたものですが、今ではほとんどルーペを覗く事はありません。でもこのルーペ便利です。手持ちのファッションリングの石と金属の間のホコリや汚れがよく見えます。ファッションリングもつけたあとはきれいにふきますが、裏側までは拭けないので、長い間には汚れもたまってきてくすんできます。結婚指輪も家に帰るときれいに拭いて必ず外しますがやはり汚れてきます。あまり汚れがひどいと宝石屋さんに持っていって超音波洗浄機できれいにしてもらえます。でも日頃から簡単なお手入れをしておけば超音波洗浄をしなくてもある程度は持ちます。


簡単なお手入れで準備するものは、柔らかいめの歯ブラシ(ジュエリー専用にする)、中性洗剤(台所洗剤です。)、水、タオルの4つです。歯ブラシを水でぬらし、中性洗剤を1滴たらして、後は軽くジュエリーをブラシで洗い、水ですすいだあとタオルでふき取るだけの簡単なもの。特にリングの裏側はホコリや汚れがたまりやすので丁寧にブラシで洗うと、とてもきれいになります。


硬度の10ダイヤモンドと硬度9のルビー、サファイヤはこのお手入れでOKです。

因みにルビーとサファイヤはコランダム(鉱玉石)で同じ性質ですが、中に含まれる鉱物の違いによって色の違いが出ます。ピンクサファイアやイエローサファイアもみな同じコランダムです。コランダム系の貴石の中でも希少性の高い石はピンクがかったオレンジ色のパパラチアがあります。

但し、石によってはこの方法がダメなものがあります。エメラルド、パール、サンゴは水も中性洗剤もダメなので、やわらかく乾いた布で丁寧にふき取ります。


私は数ヶ月に1回ジュエリーボックスをキッチンに持ち出して、ジュエリーのお手入れをします。あまり使わないリングもよく見ると裏側にホコリがついている事もあります。丁寧にブラシでお手入れした後はピカピカしてとても気持ちの良いものです。長らくつけなくなっていたペンダントの、K18が赤くやけたようになっていたので、これは洗剤とブラシでは落ちなかったので新品仕上げをしてもらいました。K18は75%が金で残り25%は他の金属との合金なので、あまり使わないでおいておくと(多分酸化して)赤くやけたようになります。


Shuからもらった大切な婚約指輪は今のところはまだ、使用後のふき取りだけでお手入れをしていません。個人的にはジュエリーはしまいこんでおくよりする方がジュエリーも喜ぶと思う私ですが、田舎生活になってしまうとファッションリングをつけるのが精一杯でなかなか婚約指輪をする機会がありません。機会は作るしかないのでしょうが....。来月のShuの誕生日ディナーにおしゃれでもしようかな。

June Bride

6月もあと少しです。今日は大安で、その上とてもいいお天気です。

日本のJune brideさん達にとっては梅雨時はお天気は悩みのタネですが、今年はカラ梅雨のお陰でホッとしている花嫁さんも多い事でしょう。

私が2年前に結婚した時は3月でした。結婚式の前日はお天気が良く暖かかったのですが、当日は寒く小雨の降る日でした。挙式の時間には雨が止んでくれたのは唯一の救いでした。

自分が結婚式をしてから週末お天気が良いと「今日挙式するカップルは良かったな~」と思うようになりました。結婚式と言えば会場、お料理、引き出物、おもてなしについて考えなくてはいけない事がたくさんあります。楽しい事もありますが、大変な事もたくさんあります。その中でも花嫁さん達にとって一番楽しいのは衣裳選びではないでしょうか?私もとても楽しかった事を思い出します。


私はレンタルの衣裳が高いのと新作の衣裳を借りたいと思って戦々恐々とするのも煩わしく、オーダーする事を考えオーダー専門のお店も訪問しました。どんなドレスにするか悩んでいた時にイタリア人の友達のマリアさん(お孫さんがいる50代後半の素敵なマダムです)に「私が結婚する事になった事とドレスをオーダーしようかと思っている」事を話しました。すると彼女は「自分はドレスを着たり華やかな事をしなかったからayaのドレス選び手伝わせて」と言ってイタリアからドレスのデザイン画と写真の載ったLE SPOSE という素敵な雑誌と他に何冊かの雑誌を送ってくれました。LE SPOSEはデザイン画の中から気に入ったドレスがあれば型紙を買う事ができるので、雑誌に載っているドレスをクチュリエで作ってもらう事が可能なのです。


LE SPOSEの中にはドレスにつけるお花のモチーフなどの写真もたくさん載っていて、母と雑誌を見ながら本当に楽しみました。LE SPOSEの中からほぼオーダーしたいデザイン1 ,デザイン2 が決まりかけた時に参考に見ていたドレス屋さんで母の着た母の着た総レースのドレス をイメージさせる理想に近いドレスに出会い、試着をしてしまいました。お直しする必要もなく、オーダーに90%以上気持ちが決まっていたのに大逆転でそのドレスを買ってしまいました。

Dress

マリアさんにはとても申し訳ない事をしたのでしばらく、言えなかったのですが正直に話しました。彼女は少しがっかりしたようでしたが、「気に入りのドレスが見つかってよかったね」と言ってくれました。久しぶりにLE SPOSE(Marfy)のサイトをのぞいてみました。ちょっぴりあの時ドレスを購入しないでマリアさんの助けを借りてドレスをオーダーしていたらそれはそれで満足できただろうなと思いました。


ドレス探しをしていた時にマリアさんから教えてもらいましたが、Yahoo Italy からsposesposaというキーワードで検索するとドレスショップのサイトにヒットします。どうやらイタリア語でSPOSAはウエディングドレスという意味のようです。それと多分SPOSEが複数形かな?現実逃避に検索してみると素敵なサイトがいっぱい。

ここのサイト は日本語でも見られるようです。

ここのサイト はシンプルなドレスがたくさんあります。

このサイト はデザイン画と写真が出てきます。(音楽付き)


「う~ん今度はスレンダーなドレスもいいよな」と考えている私って......。

もうそろそろ晩御飯の買い物にいかなくっちゃ!



Piano

私が子供の頃から続いている唯一の趣味はピアノです。

姉とヤマハの音楽教室に通っていましたが、小学校に上った頃から、仲の良い友達が皆ピアノを習っていたので、「ayaもピアノを習いたい」と両親にお願いしました。すると家を新築したばかりでピアノを買うのは大変だったはずですが、両親は娘二人の為にピアノを買ってくれました。姉は引き続きヤマハ音楽教室へ通いピアノも習いましたが、中学生になると吹奏楽部に入ってフルートに夢中になったのでピアノはやめてしまいました。私小学校の2年生からヤマハをやめて友達と同じ先生の所でピアノを習う事になりました。

Piano

ところがこの先生はとても厳しい先生でした。レッスンの時に前回と同じミスをすると「来週はレッスンに来なくてもいいです。ちゃんと弾けるようになってから電話していらっしゃい」と言われ本を閉じられてしました。レッスン中「あなたは何を弾いているの?」とぴしゃっと手をはたかれる事もしばしばありました。悔しくて涙が出そうになりましたが、ぐっとこらえ先生の家を出てから道を歩きながらポロポロと涙を流したものです。大きくなってから母に聞くと先生から「お子さんが小さい間はお母さんは絶対付き添って下さい。私は厳しいですから帰り道お子さんが泣きじゃくりながら帰ると道を歩いていて車にはねられたら大変です。」とおっしゃっていたそうです。


 中学生の時は音楽の方に進学しようかとも思っていたので、先生もみっちりと厳しくレッスンしてくれました。結局、高校生になって普通の大学へ進学する事を選んだので、高校生の頃には半分楽しみのようにピアノを続けました。大学受験でしばらくお休みした後、同じ先生に習いたいと思いましたが、先生は子供のレッスンを見るのが専門だったので「大人のレッスンをしてくれる人に習った方が違う視野を広げられる」と言って下さいました。


 姉も中学生の時からずっとフルートを続けていました。大学生になってからはオーケストラ部でフルートを続けながら、大フィルでフルートを吹いていらした先生に習いに行っていました。その先生のつてで大阪音大を出てピアノ伴奏をしたりアンサンブルでピアノを弾いている先生を紹介してもらい「趣味のピアノ」を始めました。小学生の時から習っていた先生は完璧に弾けるまで妥協を許さなかったのですが、この先生は基本となる練習曲(チェルニー40番,50番)やバッハ(フランス組曲や平均律)は必要だけれど、完璧に弾けなくてもどんどんと新しい曲を弾くように指導してくれました。テクニック的に多少背伸びしてもショパンの「スケルツオの2番」やシューマンの「謝肉祭」等も弾かせてくれました。


 社会人になってからもピアノを続けたくて月1-2度位のペースでこの先生のお宅へレッスンに通いました。ところが、社会人3年目位から「私のしたい仕事はこれでいいのだろうか?」と悩み始めました。社会人になってから4年と少し経ったところでステップアップをしたくて、会社を辞めてイギリスへ約1年語学留学をしました。当然ピアノは続けられませんでした。「1年間でなんとか語学を物にして次の仕事に生かすぞ」と無謀な事を考え気負いすぎ「理想と現実」のギャップに苦しみました。頑張りすぎて自分を追い込んでしまい半分挫折した状態で帰国しました。帰国した後、半年位は仕事がみつからず最悪の時期を過ごしました。ピアノを弾きたいという気持ちすら起こりませんでした。なんとか木材関係の商社に仕事をみつけたものの「女性は補助」という考えの強い会社でなかなか「英語を生かして仕事をしたい」という理想とはほど遠いものでした。


 ある日テレビを見ているとBGMにショパンの「子守唄」が流れてきました。大学生の頃に練習した事がある曲でとても美しい曲です。曲のあまりの美しさに私の中で忘れていた「ピアノを弾きたい」という気持ちが蘇りました。もう一度イギリスへ行く前まで習ってた先生に習おうと思いましたが、ちょうど先生はアメリカへ留学していて不在でした。とにかく何かのきっかけが欲しいと思っていたところにちょうど高槻市の小さなコンサートホールで「リレーコンサート」というのがあり、誰でも参加できるようでした。


 ラヴェルの「ソナチネ」の3楽章を3ヶ月間自己流で練習して本番に臨みました。結果はボロボロでした。やはり独学では限界がある事を痛感しました。ボロボロだったリレーコンサートですが良い事もありました。私の前に弾いた方となんだか意気投合しておしゃべりをしました。その方は「音大は出ていないけれどずっと趣味でピアノを続けていて、音大の教授に習っている」そうでした。「その先生は趣味でピアノをする大人の為のレッスンをしている」と聞き彼女に先生を紹介してもらう事にしました。


 紹介した頂いた先生は音大の教授なので、レッスンは趣味であっても「一つの演奏を完成させる」為の指導をして下さいます。だからテクニック的に背伸びをする曲にはなかなかチャレンジさせてもらえません。何よりも「余裕をもって自分の演奏を耳で聞く事」と「テンポを守る事」を大切にしなければならないと常に指導されます。テクニックが追いつかない曲を無理やり弾いても難しいところにとらわれて、曲全体をとらえる事ができず「演奏」として成り立ちません。それともう一つ大切なテンポですが、得意なところは早く弾いて苦手なところは遅く弾くという事はありがちですが、これも曲全体で考えるととてもバランスの悪い事です。


 先生を紹介してもらってから8年位経ちました。結婚してしばらくはブランクがありましたが、今でも月1度大阪へ2時間以上かけてレッスンに通っています。来週の土曜日には先生の門下生ばかりの発表会があり、私も出演します。今年私が弾く曲目はショパンの「子守唄」です。昔、私に「もう一度ピアノを弾きたい」と気持ちにさせてくれた曲です。あと1週間、あの時の気持ちを思い出しながら、最後の追い込みです。

ブログデビュー

ブログという言葉を初めて聞いたのが約1年前でした。

私が自分のHP にとりかかりしばらくした頃、「ブログで簡単にHP作成ができる」と雑誌に紹介されていました。ブログに興味は持ったもののいまひとつよくわからず、とりあえずお手軽にPCに入っていたHP作成ソフトでHPの作成を続けました。約1年経ってようやく自分のHPは出来上がりました。ところがこのHP作成ソフトは文章内にリンクが貼れず、不便を感じています。


「ブログってよくわからない」と思っていた私ですが、最近毎日のように訪問するブログがあります。ゆゆさん のブログとpinacさん のブログです。

お二人とも関西の方で、私よりずっとお若いのに、しかっかりとした自分のポリシーをお持ちです。その上とてもおしゃれな方々です。ブログを訪問するとなんだか「幸せ気分」や「元気」がもらえます。田舎暮しになって時々関西が恋しくなる私にはとてもうれしいブログです。


お二人のブログにコメントを書かせて頂いて、「もっとしゃべりたい事がある」と感じながらコメント欄にダラダラ書くのも失礼なので、「私もブログ始めようかな?」と思いました。

でも、「自分のHPもまだ中途半端なのに、ブログデビューしてしまったら、どちらも中途半端になってしまうんじゃないかな?」と思いとどまりました。ところが先日「pinacさんがayaさんもブログ始められては?ayaさんのブログ見てみたい」と言って下さいました。単純な私は「どうしよかな」と思いましたが、やはりブログを始めた方が「楽しそう!」と思いAmebloに登録しました。


どの程度更新できるかわかりませんが、HPもブログものんびりマイペースでやってみようと思います。

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