ハンニバル・ライジング | ほぼほぼ 映画依存症

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映画のあらすじや感想を、個人的見解から評価。
男前俳優 or マッチョ俳優が出演している場合のみ、
ちょっと甘めの評価になるのが、
たまに傷かな。

★★★★☆
公開:2006年
製作:イギリス・チェコ・フランス・イタリア
監督:ピーター・ウェーバー
出演:ギャスパー・ウリエル、コン・リー、リス・エヴァンズ、ケビン・マクキッド、他
原題:HANNIBAL RISING



あらすじ:
第2次大戦中のリトアニア。名家の息子ハンニバル・レクターは、父母と妹の4人で暮らしていた。ある日、ドイツ軍の爆撃が始まったので近くの山小屋に避難するも、両親は死亡。その後、妹と二人で山小屋で暮らしていた。そこへ、脱走兵がやって来て、山小屋は乗っ取られてしまう。そして、食べ物も尽きたころに、妹は食糧にされてしまった。
終戦後、ハンニバルは孤児院へ送られるが、脱走する。そして、パリに住むの叔父を訪ねたが叔父は既に死んでおり、そこで住む日本人女性の叔母が迎え入れてくれた。

感想:
羊たちの沈黙」シリーズ第4弾。

シリーズとは離れて、外伝といった感じかな。
時系列でいうと、1番初めになり、
レクター博士の幼少時から大人になるまでが描かれている。

もちろん、レクターが人肉を食すようになったわけも分かるので、
レクターファンには、興味津々の内容になっている。

時代が第2次大戦後ということもあり、
全体を覆うような陰湿で重苦しい雰囲気は、
他の作品と違った緊張感を漂わせている。

序盤の、肉屋が肉を切るシーンや、魚を卸すシーンでは、
特にグロテスクなことをやっているわけではないが、
レクターの幼少時の出来事や、
これから起こるであろう事件を暗喩しているようで、
妙な緊張感と期待を持たせて、話は進む。

レクターの叔父の嫁(叔母)が、日本人という設定で、
海外作品にありがちな微妙な日本像が描かれてはいるが、
そこはあまり突っ込まないで置いておこう。
そして、叔母の持ち物の日本刀や鎧が出現するが、
受け継いだのは、
「戦国時代に武士は敵の大将の首を切り、さらし者にした」
っていうことだけって、断片的すぎるよね。

気に入ったのは、レクター役のギャスパー・ウリエル。
猟奇的な目つきもそうだが、
キレた時の口元が最高に気持ち悪い。
目元で表情を作る役者は多いが、
口元でこれだけ表現されるとは思ってなかった。

ちなみに、アンソニー・ホプキンスは出てこないので、
アンソニーファンの皆様、残念でした。
でも、「羊たちの沈黙」ファンなら観て損はナシな作品。


▼今作「ハンニバル・ライジング」のレクター
ほぼほぼ 映画依存症-hanibal_rising

▼前作「ハンニバル」のレクター
ほぼほぼ 映画依存症-hanibal

骨格まで変わってしまっているが、そこは黙認ということで。