公開:1990年
制作:アメリカ
監督:ジョナサン・デミ
出演:ジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンス、スコット・グレン、テッド・レビン、他
原題:The Silence of the Lambs
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あらすじ:
若い女性ばかりを狙った連続猟奇殺人が起こった。それについて、FBI訓練生の女性は、FBI捜査官から任務を言い渡される。それは、元天才精神科医で異常犯罪者のレクター博士を訪ね、犯人のプロファイリングをお願いするということだった。
女性はレクター博士の発言に振り回されながらも、一歩ずつ犯人像に迫る。
感想:
レクター博士が異彩を放つ、名作サイコサスペンス。
シリーズを一気観しようと思い、まずは今作「羊たちの沈黙」から。
今作はTVでもやっているし、
既に何回観たかわからないぐらい観ているが、
何度見てもスリリングで、レクター博士が不気味で、
素晴らしい作品だと思う。
序盤、初めてFBI訓練生がレクター博士を訪問した時の
緊張感のある駆け引きがたまらない。
アップを多用したアングルを使い、
レクター博士と訓練生を交互に移すことによって、
二人の間の緊迫した空気を作り出し、
スリリングなものに仕上げている。
他のシーンでも、レクター博士との駆け引きは
アップを使ったシーンが多く、
冷静に話しながらも、猟奇的な内面が染み出ているような表情は、
観ているものをゾクゾクさせる。
拘束衣や口を覆うマスクなど、
そこまでしないと危険だというレクター博士。
彼の猟奇性と超人性が存分に描かれる「逃亡シーン」は、
目を覆うほどグロテスクだが、芸術的で、
彼の狂気と知性の賜物だろう。
連続猟奇殺人の犯人を追っていることなど忘れて、
レクター博士の存在感にのみ目が行ってしまう。
そう考えると、作品的にはどうなんだろう。
レクター博士が存在感が強すぎて、
サスペンスとしての面白みに欠けてしまうのではないだろうか。
今回見直してみて感じたのだが、
レクター博士の異常性や逃亡シーンは覚えていたが、
FBI訓練生がしていた捜査や、誘拐された子のことなど
さっぱり忘れていたぐらいだ。
とはいえ、素晴らしい作品であることは間違いない。
ちなみに、
大好きなアンソニー・ホプキンスは、ベジタリアンらしい。
役柄と違いすぎて、ちょっと笑えたよ。