私は、食べ物や料理を題材にした小説が好きです。
山口恵以子さんの「食堂のおばちゃん」シリーズ、
「婚活食堂」シリーズ。
坂井希久子さんの「居酒屋ぜんや」シリーズ。
中島久枝さんの「日本橋牡丹堂菓子ばなし」シリーズ、
「一膳めし屋丸九」シリーズ。
などなど(笑)
今まで読んでいた中島さんの本は時代小説だったのですが、
現代ものがあったので読んでみました。
30代の人付き合いに悩む女性が、
ガレット屋さんで働き始め、
店長やお客さんとの付き合いを通して、
前に進んでいく・・・
というお話。
「大事なのはね、自分が選んだその皿を美味しく食べることよ。
幸せの鍵はね、持っているだけじゃ意味がないのよ。
扉を開けて外に出るためにあるんだから。
言葉にして、行動に移さなかったら、何も起こらないのよ」
「言葉って形でしょ。
思っているだけだったら見えないけれど、口に出したら形になる。
ぴかぴか光るダイヤモンドみたいに指にはめて、時々眺められるのよ。
あのとき、あの人はこう言ったわって」
という、ハートに来る言葉もあり。
けれど、それ以上に、
出てくるガレットが美味しそうなんですよ!
ガレットは、そば粉のクレープのようなもので、
卵やハムなどを入れて食事にもなる、
ブルターニュ地方の料理。
ここの店長が作るガレットは、
手作りソーセージや、
イワシやアスパラガスなどを入れたりして、
カフェとかで出てくる
「ありきたりな具材を乗せただけのガレット」ではなく、
本格的なんですよ。
いいなぁ~~と思って調べてみたら、
鎌倉にも、ガレットとクレープの専門店がありました。
それが、「クレープリー・アルモリック」。
鎌倉駅から歩いて15分ほどのところにある、
小さなお店です。
あじさい散歩のときに行ってみました^^
卵とハムといった定番のものもありますが、
せっかくなので、「本日のおすすめ」を。
選んだのは、
「豚ヒレ肉のシャンバロン風」。
シャンバロンってなんだロン?
説明を読むと、
「豚ヒレ肉と鎌倉野菜の新ジャガ芋と
タマネギのフォン・ド・ヴォライユの重ね蒸し焼き」
とのこと。
フォン・ド・ヴォライユってなんだイユ?
(しつこい(笑))と思いながらも、
とにかく、
「自分じゃ作れない本格派!」
ということでチョイス。
しかも、「ありきたりな具材を乗せるだけ」
ではないので、期待が高まります!
早い時間で空いていたこともあり、
気持ちが良い風が吹き抜ける、
一つだけのテラス席に^^
そしてやってきました!
おおー!美味しそう!
ガレットの上に、鎌倉野菜のサラダと、
柔らかく蒸されたジャガイモの下には、
豚肉が埋まっています。
ゲランドの塩とコショウを好みで振って、
いただきます!
フォン・ド・ヴォライユ(鶏の出汁)を
たっぷり吸ったジャガイモが美味しい!
柔らかな豚に卵も崩して絡めるとまろやか!
これはブルターニュの味、
シードル(リンゴの発泡酒)と一緒に
いただかなければ!
でも私は下戸なので、
アップル・タイザーでシードル気分!(笑)
豚肉はリンゴと好相性ですから、
合う!合います~~!
いや~、良いな~~!
・・・という、本の世界をリアルで経験することと、
本格的なお料理を味わうことを、
ダブルで楽しんできました。
こういう楽しみも良いものですね^^