空室だらけの時代は終わるのか?米モール市場に変化の兆し
長年、「空室が増え続ける衰退資産」として語られてきた アメリカのショッピングモール。
しかし今、一部の優良モールを中心に、投資マネーが戻り始めているという変化が起きています。
📈 2025年、モール売買が急増へ
不動産分析会社 Altus Group によると、
-
2025年Q1〜Q3:38件の単体モール売買が成立
-
これは 2024年通年(38件)と同水準
-
年末までに 50件超に達する可能性
この予測が実現すれば、2025年は過去20年以上で3番目にモール取引が多い年
(※2004年・2022年に次ぐ水準)になります。
🏬 なぜ今、モールなのか?
これまでモール投資が敬遠されてきた理由は、
-
テナントの入れ替わりが激しい
-
空室率が高い
-
EC(ネット通販)との競争
でした。
しかし、Altus Group はこうしたネガティブ要因が徐々に改善していると指摘しています。
-
空室率は横ばい、吸収(稼働)は改善傾向
-
テナント離脱が落ち着いてきた
-
消費支出は景気不安がある中でも堅調
⭐ 勝ち組は「一等地・一流モール」
特に評価が高いのが、Class-A(最優良)ショッピングモール です。
米最大のモールオーナーサイモン・プロパティ・グループ は、
-
稼働率96.4%(2025年Q3)
という非常に高い数字を公表しています。
👉人が集まる立地・体験型テナントを備えたモール は、依然として強い競争力を持っています。
💰 具体例:カリフォルニアの大型取引
-
カリフォルニア州 レイクウッド・センター
-
売却価格:約3億3,210万ドル
10年前の評価額(6.2億ドル)からは大きく下落しましたが、直近の格付機関評価(2.8億ドル)を上回る価格 で売却されました。
👉これは 「価格は調整されたが、需要は戻ってきている」ことを象徴する取引です。
⚠️ ただし二極化はさらに進む
専門家は口を揃えてこう言います。「すべてのモールが復活するわけではない」
-
人気モール:人・テナント・投資が集中
-
立地や質の劣るモール:苦戦が続く
CBREのリテール調査責任者は、「オーナー側が賃料を強気で上げられる状況ではない。小売業者は“余っている空間”を欲しがっていない」とコメントしています。
🏗️ 古いモールは「解体」へ
実際、アメリカでは
-
2025年の最初の9か月で約1,300万SFのリテールが解体
-
その多くが 老朽化したモール
-
新規リテール供給は 約760万SF にとどまる
👉供給が減り、良質なモールの希少性が高まっていることも、投資家が戻る理由の一つです。
