長く低迷していた米国オフィス市場に、回復を示す数字が出てきました。

2026年上半期の米国オフィス賃貸面積は1億2,730万平方フィート(約1,183万㎡)となり、上半期として2019年以来の高水準を記録しました。

前年同期と比べても13%増加しています。第2四半期だけでも6,610万平方フィート(約614万㎡)が成約し、2017~2019年の四半期平均を9.1%上回りました。

■ AI企業が西海岸市場を押し上げる

今回の回復を支えている大きな要因が、AI関連企業によるオフィス需要です。

サンフランシスコ、シリコンバレー、シアトルでは、賃貸面積が前年同期比でそれぞれ34%以上増加しました。

第2四半期最大の契約は、サイバーセキュリティ企業Palo Alto Networksによるカリフォルニア州サンタクララでの94万1,000平方フィート(約8万7,400㎡)の更新契約でした。

ニューヨークでは、法律事務所Simpson Thacher & Bartlettが91万6,000平方フィート(約8万5,100㎡)の移転契約を結んでいます。

Savillsによると、直近4四半期では、調査対象市場の84%で賃貸需要が増加または安定しています。

■ 空室率と賃料にも改善

CBREの調査では、2026年第2四半期の全米オフィス空室率は前期から0.3ポイント低下し、18.3%となりました。これは2015年以来、最大の四半期低下幅です。

高品質オフィスの空室率は0.4ポイント低下して12.3%となり、市場全体より低い水準です。

募集賃料も前年同期比2.6%上昇し、1平方フィート当たり37.58ドルとなりました。上昇率は過去6年間で最も高く、過去30年間の平均も上回っています。

オフィス投資額は第1四半期の203億ドルから第2四半期には187億ドルへ減少しましたが、上半期全体では前年同期比15%増加しました。CBREは2026年通年の投資額が16%増えると予測しています。