2010年10月まで鹿児島便と宮崎便が運航していた広島西飛行場は、その後1,800mあった滑走路の一部がヘリポートとして利用されているほかは次々に切り売り?されて倉庫が建てられたり、グラウンドになったりでその姿を変えています。

 

今現在そこがかつて飛行場であったとわかるのは、海側の約150mほどのところに誘導用塗装がひび割れたまま残っている舗装部分のみでしょうか。

 

ただその痕跡が残る場所も近々道路が出来て姿を変えることになっており、現在進行形で測量がされ、ダンプが5~6台入って盛土用の土砂が搬入されているところです。

 

とは言っても十数年放っておかれた土地ですから、草ぼうぼうになっていてこの時期にはセッカやオオヨシキリが盛んに鳴いて番を張っている様子を観察できます。

 

工事が始まっているので中は立入禁止ですが、外側の道路や駐車場からは叢の一部ですが中を窺うことができるので周囲を少し歩いてみることにしました。

 

工事現場と道路を隔てる杭に停まって囀るオオヨシキリ

 

放水路のずっと上流のawakin宅近くの河川敷でもガチャガチャという彼らの鳴き声を聞くことはできますが、広島市域で写真に収めたのは初めてでした。

 

この鳥さんの鳴き声は亡き火野正平さんを想いださせてくれます。

 

『オオヨシキリだ。鳴いてるでしょ?ああやってガチャガチャ。大阪のおばちゃんみたいに。あんたこんなとこで何してんの?どないしたん?えっ?て。はよおいで言うたのになんでこうへんの?

 

と早口でまくし立てて笑わせてくれたのです。

鳥先輩からコアジサシの飛び込みが見られると教えてもらったポイントに出向くものの、指定された時間が早すぎていつも朝ドラを観てから家を出るawakinは全然間に合わずで、まだその場所でコアジサシの狩りを見たことがありません。

 

ただその場所は海に面した防波堤上が舗装され遊歩道として整備されているので、暑い日中でも海から吹いてくる風が心地よく、最近よく歩きに出かけています。

 

防波堤の陸地側は広い草地ですが、数か月後には完成する道路工事が始まっており、直になくなる運命です。ただその広くて人がほとんど立ち入らない草地ではセッカやオオヨシキリがひっきりなしに鳴いていて、彼らの鳴き声を聞きながらの散策はなかなか乙なものなのです。

 

先日も散策していて、遠くの草原の穂先に一羽の鳥が停まっているのに気づいたのでレンズを向けてみました。

 

背の高い草の穂先にホオアカ

 

40mくらい離れていたので鳥のシルエットに向けてシャッターを押した感覚でオオヨシキリとばかり思っておりましたが現像してみるとホオアカでした。

 

こちらも所謂「撮れた写真」であんまり嬉しい写真ではありませんが、いつもは草葉の陰に隠れて滅多に見られないホオアカが、広島市内に棲んでいる記録にはなったでしょうか。

 

次回があれば是非ファインダーでホオアカと確認できるくらいの至近距離で出逢いたいものだと願うところです。

このところコアジサシのコロニーでは雛がつぎつぎに孵っているようで、親鳥は給餌に忙しく、ひっきりなしに頭上を行き交って海と巣を往復しています。

 

魚の群れがいつも近くにいるとは限らず、たいていは遠くの沖合まで狩りをしに行って肉眼では見えなくなるくらいに飛び去って行くのが殆どですが、時にはすぐ近く目の前の海で狩りをすることもあります。

 

と言ってもスーッとまっすぐ飛んでいるのが、急にトリッキーな動きをしていきなり海面に向かって飛び込んでいくので、長玉だとほとんど追いつくことができず毎回水しぶきばかりが写っているというようなことです。

 

コアジサシの飛び込み

 

下手な鉄砲も数撃っているとこんな画像が撮れることもあります。

 

水しぶきが立つ前の着水の瞬間!ですが、残念ながら向こう向きで鳥さんの顔が写っておりません。

 

これは当然と言えば当然で、awakinは岸壁(陸)にいて海に向かってレンズを向けているので、鳥からしてみると人間がいる方に近づいていく角度(沖からこちらに向いて)海に飛び込むはずはないのです。

 

そんな事は重々承知していても、少しでもよい画が撮ってやろうとカンカン照りの岸壁に立ち尽くしてしまうのは人間の悲しい性と言ってよいでしょうか。

コアジサシが今年も当地に渡って来て繁殖活動に入っています。

 

繁殖地は広い商業施設の跡地で現在は未利用地ですが、もうすぐ工事が始まることになっており、彼らが繁殖に使えるのは今年限りとなりそうです。

 

そのため最近は彼らの観察に注力しているのですが、同じ場所でコチドリとシロチドリも繁殖中で育った雛が足早に繁殖地を走り回っているのが見られます。

 

ひと足早く子育てを終えたペアの中には今季2回目?の繁殖に入っているものもいるようで、コアジサシと同じ様な裸地にそのまま卵を産みつけて抱卵しているのを観察することができるのです。

 

荒地に佇むシロチドリ。

 

よく観るとシロチドリが立っている手前に卵が産みつけられています。

 

あそこはシロチドリの巣なのですが、この写真、本当のところはじっとしているシロチドリを撮ったつもりが一緒に巣も写っていたという偶然の産物、所謂『撮れた写真』なのです。

 

『撮れた写真』より『撮った写真』といつも思っているのでちょっぴり恥ずかしい写真なのですが、実際移動中に見つけたシロチドリを撮って歩いていた中の一枚で、後から何処で撮ったか思い出そうとしても皆目わからないのです。

 

2026年の初夏に広島市内でシロチドリが繁殖していたという記録写真が偶然撮れたということです。

最近は新しい時代劇が作られるのも稀になってしまい、お歯黒の女性(既婚女性)をテレビで観ることがなくなりましたが、昭和の頃に作られた時代劇にはよく歯を真っ黒に鉄奨(かね)で染めた女性が登場していたものです。

 

awakinがこども時代を過ごしたのは昭和30~40年代ですが、近所に一人だけですがお歯黒のおばあさんが居て、盥と洗濯板で洗濯しているところに出くわすとニッと笑うときに見える黒い歯が、お化けのようでいびせ(怖ろし)かったのが思い出されます。

 

そのお歯黒、鳥の世界にも繁殖期限定ですが♂が口の中を黒く染める種がいます。

 

セッカという鳥で、留鳥ですが今は繁殖期で埋立地の未利用地に鬱蒼と生えている叢に棲んでいます。

 

先日お歯黒に染めたセッカに会いに行ってまいりました。

 

囀るお歯黒セッカ

 

確かに口の中は真っ黒です。

 

口の中が黒くなるのは婚姻色?と言われておりますが、蓼食う虫も好き好き、生きものの好みもいろいろで、興味深いと思うところです。