花の消費拡大は 伝教大師 最澄の教え「一隅(いちぐう)を照らす」 | 宇田 明の『もう少しだけ言います』

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宇田 明が『ウダウダ言います』、『まだまだ言います』に引き続き、花産業のお役に立つ情報を『もう少しだけ』発信します。

花産業のみなさま、お盆商戦、お疲れ様です。
多くの人が、寝るまもなく働いていると思いますが、お盆が終わり、疲れをいやし、時間ができたときにでもお読みください。
といっても、
すぐに彼岸商戦。

年中ひまなしの花業界。

さて、

これまで、ながながとリピーター獲得の方法を考えてきました。
平成の後半20年間、縮小し続ける花の消費、マーケット。
小さくなったマーケットの食い合いの結果、

勝者はおらず、みんなが敗者の花業界。
そんな現状を打開し、

みんながハッピーになるには、マーケット拡大しかありません。
そんなことはわかりきったこと。
20年間、

花産業は消費拡大、マーケット拡大に努力をしてきました。
その成果は残念ながら、まだ、あらわれていません。
それは、

「活動の力」が小さすぎたのか?
それとも、

「活動の方向」がまちがっていたのか?

令和新時代、いったん立ち止まり、考えることが必要です。

といっても、

走り続けることが習性の花産業、コマと同じで、止まることはできないでしょう。
また、
考えても

経済活動ですから、正解はないのでしょう。
 

ではどうすればよいのか?

 

今回のお題は、そのヒントになる「一隅を照らす(いちぐうをてらす)」。

 


画像 「一隅を照らす、これ即ち国の宝なり」

    天台宗開祖 伝教大師最澄「山家学生式(さんか がくしょうしき)」の教え

 

天台宗の開祖 伝教大師 最澄(767-822年)のことばです。
わたしは、つぎのように理解しました。


「ひとりひとりが、それぞれの持ち場で、精一杯努力をしよう」

 


画像 天台宗開祖 伝教大師 最澄(767-822年)

 

これが、いま花産業で必要なことです。

花産業、

マーケット拡大、消費拡大に、なにもせずに20年間を過ごしたわけではありません。
消費拡大活動としては、
・あたらしい物日の創出:フラワーバレンタイン、いい夫婦の日など
・未来の需要創出:花育など
・消費実態にあった生産:生販連携、アジャストマムなど
・品質向上:日持ち性向上JASなど
・その他:東京オリパラのビクトリーブーケや花いけバトルなど
花き振興法制定されてからは、農水省による花の予算が拡充され、さまっざまなソフト事業が展開されています。


しかし、

それらの活動は花産業の多くのひとにとっては、他人事。
それぞれが属する全国組織や、その役員さんまかせ。
日々、

それぞれの経営に邁進しているひとにとって、組織活動や会議への参加はむずかしい。

 

それならば、

消費拡大、マーケット拡大、そして自分の経営向上に、それぞれができることをしましょう。

それが

最澄の「一隅を照らす」。
それにより、

業界みんながハッピーになれます。

 

生産者は、

高品質、安定供給
花屋さんは、

ロスを減らし、なおかつ店頭での滞留日数を短縮するというむずかしいかじ取り。
笑顔、あいさつ、会話で、リピーターを増やし、売上をアップさせる。
それによる従業者の待遇改善と技術力の向上。
いちばは、

需給調整。

国内花産地の維持と、あたらしい産地開拓。
そのためには、

社員のモチベーション向上とスキルアップ。

画像 お盆、わが家の仏壇 

    各地でお供えの花の様式がちがう

    花瓶の高さが13cm、それで関西仏花は35cmと小さい

    イオンで買った関西仏花、ホオズキの実が入ると498円が598円と100円アップ

    さて、この関西仏花、下草(ヒサカキ)、白輪ギク、黄小ギク、赤カーネーション、青リンドウと 

    ホオズキのうち国産は?

    現実はさらに進み、すでにホオズキの実は国産も中国産も関係なく「造花」

    それでよいのなら、咲かないリンドウも造花でよい?

 

やるべきこと、できることはいろいろある。
ひとりひとりがそれぞれの持ち場で最善をつくす、
それにより全体を明るく照らせる。
それが、

「一隅を照らす」

伝教大師 最澄の教えです。

今回は、お盆らしく、伝教大師 最澄上人のはなしでした。

 

宇田明の『まだまだ言います』」(No.187 2019.8.11)


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