151218ネパールから | 森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

「世界の国の人と自然」を愛するヨメが
「岩と雪と氷」を愛したダンナと
日々のつれづれを発信します。

Pray for NEPAL


ここ数日、ネパールの色んな知人から色んなものが届いた。

 

定番のイラムティー(アッサムのネパール側)や、スパイス、お菓子など、見るだけ嗅ぐ

だけでネパールを旅したかのような気分。お礼なんか必要ないと言ってるのに、こう

やって気持ちを届けてくれることが嬉しい。それらを言付かって私の手元に届けてくれた

仲間や先輩にも感謝感謝!


 

届いたもののひとつは、プジャ(お祈り)を済ませて、白いカタに包まれたお寺の壁の破片。

元上司の知人が行ってる救済プロジェクトに参加したことへのお返しで戴いた。地震で

崩れてしまったチベットゴンパだそうで、新しいお寺なのか、とてもきれい。

 

陽の入りにくい薄暗い堂内で、バターランプの煙と煤にくすんだ壁をぼやっと眺めたこと

しかなく、壁画を手にとって見るのは初めて。


まじまじ見ると、それはそれは美しい。土壁に直接描かれた彩色の模様。ネワリ文化の

カトマンズながら、この色調はチベタンスタイルか…。1つ1つに丁寧なぼかしが入って

いて、精魂込めて描かれたことが、こんな小さな破片からもよく分かる。芸術家としての

使命だけで、こんなにも丁寧な仕事が出来るものなのだろうか…。

 

新憲法が発令したことでインドからガソリンを止められるというイケズをされてるのだけ

れど、争いなく給油の列に並んで、しかもその時間をも楽しんでいるかのようだ、と旅

から戻った元上司から聞いた。

 

苦しい状況ながらも、柳の枝のようにしなやかに、今に対応した生活を営める、強くて

たくましい姿を見ると、安心どころか軽い敗北感すら…。


まだまだ生活も大変なときに、お礼を届けたり、列に並んでじっと待つ、ネパールの人

たちの国民性が、割れてなお、やわらかな輝きを放つ土壁に重なる。