スリランカの山旅10 聖山アダムスピーク2 | 森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

「世界の国の人と自然」を愛するヨメが
「岩と雪と氷」を愛したダンナと
日々のつれづれを発信します。

山頂到着後、まずは仏足石をお参りします。

靴は脱がなくてはいけません。すごい人混みなので、間違えられたらアウト!なので、
日本語ガイドさんに見張ってもらい、私たちは、山のガイドさんとお参りに行きます。

仏足石は撮影禁止なので、写真はありません。地下なのでもともと見えませんが、

白い布が石にかけられて、お祀りしてありました。


私たち日本人は、仏教徒とはいえ、無宗教に近いところがありますよね。だから、

仏足石を見たところで、苦労してここまで来たところで、さしたる感動は起らないのが

本音ではありますが、スリランカ人の小さい子供や、おばあちゃんが神妙な面持ちで

石に頭をこすりつけているのをみると、こちらも気が引き締まります。


信じるものがあるということは、ある意味、幸せなこと。

超現実主義の日本人は、何でも理屈で物を考えてしまうので、不幸を自ら背負って

しまっているな、とこんな時に、深々とお祈りしている人が羨ましくなります。

山頂にある鐘は、登った数だけ鳴らすよう、教えてもらいました。

なので、2回衝かせていただきました。

だんだん東の空が明るくなってきました。

頂上に到着してから、日の出まで約1時間、薄着で歩いていましたが、さすがに山頂は

寒く、ダウンを着て、ニット帽をかぶって夜明けを待ちます。座って見れる場所もあり

ますが、既にすごい人混みで、入れる余地はないので、直下の階段に陣取ります。


あと半月もすれば満月です。
満月の時は、ポヤデーと言って、スリランカでは満月をお祝いする習慣があります。

お肉屋さんが閉まり、皆、この日は菜食です。また商業活動も自重するとのことで、

旅行者としては多少不便が生じるため、ツアーでは満月がかからないように出発日を

設定します。

予想していた場所から、陽が昇り始めました。

山の稜線から、じっくりと丸みを増してゆく太陽。

こんな美しいご来光は初めて見た、とおっしゃるご参加者もいらっしゃり、ちょっと感動の

ひと時でした。



さて、登り切ったら、今度は反対側に移動です。

皆、ご来光を見たら続々と下山を開始し始めるので、逆行するのはなかなか大変ですが、

行くだけの価値は絶対にあります。


そう!

影アダムスピークが拝めるからです。

定規で引いたような美しいピラミッド型の影が、雲海に映し出されます。

思わずため息が漏れてしまいます。


陽の光は一気に、そこここを温めてくれて、息吹を吹き込まれるような感じがします。

さて、私たちも下山開始です。